17 The League Of Gentlemen - Paradise Club, Boston, 26/6/80 ( 2nd Show )
Disc 17 taken from a band live casette recording. Track 20-21 taken from a rehearsal recording. Audio restoration at DGM by Alex R. Mundy ( 2021 )
Previously available as a download from www.dgmlive.com
本音源は、DGM Live からリリースされた 『 Paradise Second Performance, Boston, USA 』 とリハーサル音源を2曲を、アレックス・マンディが2021年に音声修復を行ったものである。
この日の演奏について DGM Live の解説には「リーグ・オブ・ジェントルメンのライヴで1つだけ購入するならこれ」と記載してあり、本ボックスに収録したのも同じ理由と思わえる。
DGM Live では ” Untitled ” とクレジットされていた13曲目に ” Prelude ” と名前が付けられ、” Eye Needle
” は本来の ” Eye Needles ” に戻っている。
リハーサル音源2曲の内 『 Exposure 』 収録曲である ” Disengage ” は DGM Live から単独リリースされた後、Mr Stormy's Monday Selections Vol.2 に収録されている。
もう1曲の ” F Sharp Minor ” は ” The Zero Of The Signified ” のような始まり方をするが、他のメンバーがついていけなくなっていることが判る。
この曲も DGM Live から単独リリースされた後、Mr Stormy's Monday Selections Vol.1 に収録されている。
この他にもリーグ・オブ・ジェントルメン音源として DGM Live からは、” Something Like That ”、” Find Something Which Is Good For You ”、” Barry And Robert ”、” Northa Kudasai I ”、” Northa Kudasai II ”、” What Do You Think Of That ”、” Working Through Idea ” の8曲が単独リリースされているが、『 Exposures 』 には収録されていない。
18 Thrang Thrang Gozinbulx and The League Of Gentlemen ( 1985 CD Mixes )
1996年にリリースされた、リーグ・オブ・ジェントルメンの 『 Thrang Thrang Gozinbulx 』 と、1985年にリリースされた 『 God Save The King 』 のリーグ・オブ・ジェントルメン音源を、新たにリマスター、リミックス等することなく収録した作品。
唯一の違いは、オリジナルの 『 Thrang Thrang Gozinbulx 』 では ” Inductive Resonance ” に約5分のブランクとその後にフリップのアナウンスが収録されていたが、本作品では ” Inductive Resonance ” 演奏後にブランクなしでフリップのアナウンスを独立させて ” RF Combined Announcements ” として収録していることである。
19 The League Of Gentlemen - 2021 Stereo Mixes, Plus Alternative Takes
本ボックスでは、『 Exposure 』 は言うまでもなく 『 God Save The Queen / Under Heavy Manners
』 も未発表曲が徹底的に発掘され、半ば強引なまでに新タイトルを付けた作品も収録している。 一方 『 The League Of Gentlemen 』 については、ライヴで演奏されていながらスタジオ・テイクが発表されなかった3曲と、既発表のスタジオ・テイクの Alt. Take が5曲追加されているものの、オリジナルに収録されていた6曲が外されている。
後述する通り外された6曲は大した曲ではないが、本ボックスにおいて 『 The League Of Gentlemen 』 はそのオリジナル形態が収録されていないことになる。
また Disc 17 に記載した通り、DGM Live からリリースされたリーグ・オブ・ジェントルメンのリハーサル音源の全ては収録されていない。
フリップのリーグ・オブ・ジェントルメンに対する思い入れについて、色々と邪推してみたくなる。
オリジナルから外されたのは、喋りと喘ぎ声が中心の ” Indiscreet I ”、” Indiscreet II ”、” Indiscreet III ” と、シンセサイザーのみで構成された ” Pareto Optimum I ”、” Pareto Optimum II ”、” Ochre ” の6曲である。
特にオリジナル・リリース時にフリップが推していた J.G.ベネットの声は徹底的に割愛されいる。
オリジナルにも収録されている楽曲は、本作品での1曲目から8曲目となる。 ただ J.G.ベネットの声の他楽曲にコラージュされていた喋りも削除されており、オリジナルとは別テイクとなっている。
” Minor Man ” では、ほぼ全編にフィーチャーされていたダニエル・ダックスの喋り(オリジナルでは Hamsprachtmuzic とクレジット)が割愛されている。
” Cognitive Dissonance ” では、J.G.ベネットによるものと思われる喋りが割愛されている。
” H.G. Wells ” では、冒頭から繰り返されるの喋りと、後半からの女性の喘ぎ声が割愛されている。
” Trap ” では、ほぼ全編にフィーチャーされ、演奏後にも続いた女性による喋りが割愛されている。
ライヴで演奏されていながらスタジオ・テイクとして初出なのは、” Johnny Brill ”、” Christian Children Marching, Singing ”、” Boy At Piano ” の3曲である。
ライヴでは他に ” Thrang Thrang Gozinbulx I ”、” Thrang Thrang Gozinbulx II ”、” Thrang Thrang Gozinbulx III ” の3曲が演奏されていたが、ギター・ソロの比率が高くバンドとしての楽曲としての必然性が低くかったことがレコーディングには至らなかったと理由と思われる。
もう1曲初出音源として ” Glass Flutes ” が収録されているが、シンセサイザーのみで構成された曲で、同じような構成の ” Pareto Optimum I ”、” Pareto Optimum II ”、” Ochre ” を外してまで収録した目的がよく判らない
Alt. Take は、レコーディングの日付が記載されていないのが残念である。 オリジナルでは、” Heptaparaparshinokh ” と ” Dislocated ” だけが9月のレコーディングでそのドラムはツアー・メンバーでもあるジョニー・トゥーバッド、一方その他の曲ではツアー終了後の12月のレコーディングでケヴィン・ウィルキンソンがドラムを担当している。 ” Heptaparaparshinokh ” と ” Dislocated ” もドラムを含めたアレンジに細かな違いはあるものの、ケヴィン・ウィルキンソンによるテイクと断定することができない。
Alt. Take の中でアレンジが大きく異なっている曲は、唯一 ” Trap ” である。 元々リズム・チェンジの仕方がリーグ・オブ・ジェントルメンの楽曲の中においてちょっとプログレっぽい同曲は、オリジナルでは後半にディシプリン・クリムゾンで多様されることになる管楽器系の音色のギター・シンセサイザーのソロが大々的にフィーチャーされているのだが、Alt. Take にはそのソロが無い。
(追加:2022年10月10日)