2006
Never In A Million Years - Icon Live : Wetton / Downes
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Performed by :
John Wetton : lead vocals, bass
guitar, acoustic guitar, harmonica
Geoffrey Downes : keyboards, backing vocals
John Mitchell : lead guitar,
acoustic guitar, backing vocals
Steve Christey : drums
Recorded during ICON LIVE shows, 2005/06
ICON としてのファースト、セカンド・アルバムとほぼ同じメンバーで行われたライヴを収録した作品。
本プロジェクトの成果として、先ずウェットンとダウンズが再び共作を行ったこと自体を挙げることができるが、もうひとつはライヴを行ったことにある。
ここでの反応の良さ、そして2人での限界をライヴを通じて認識できたことが、エイジアの復活に繋がったと思っている。
エイジアの楽曲を演奏することは2人の名前に期待する観客に対して当然のこととして、ICON
の楽曲をライヴで披露したことで2人の現役度は大きく復活したはずである。
個人的にはTV放送用のアコースティック・ライヴ以上に、色々な思いを込めた上で本作の方が気に入っている。
(追加:2017年2月10日)
Acoustic TV Broadcast : Wetton / Downes - Icon
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Icon is :
John Wetton : Vocals & Acoustic Guitars
Geoffrey Downes : Keyboards
Hugh McDowell : Cello
ウェットンとダウンズのアコースティック・ライヴ。
TV放送を前提としたライヴであるため、演奏に粗さはなく、入念にリハーサルが行われたものと思われる。 その一方で、緊張感は全く無い。 この緩さをどのように評価するかによって、評価は大きく分かれると思う。
個人的には、ウェットンのソロ・アコースティック・ライヴに比べて遥かに良質な作品だと思う。 画期的な新作を生み出すことはできないかもしれないが、2人が揃うことで安心感のあるパフォーマンスになるのだから、これもある種のケミカルかもしれない。
(追加:2010年11月10日)
Icon II - Rubicon : Wetton Downes
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Icon is :
John Wetton : Voices, basses, classical/acoustic guitars
Geoffrey Downes : Keyboards, vocoder
Dramatis Personae :
John Mitchell : Guitars
Steve Christey : Drums
Hugh McDowell : Cello
Very special guests : Thankyou ladies,
Anneke van Giersbergen : Voices on "To Catch a Thief", "Tears of Joy"
Katie Jacoby : Violin "To Catch a Thief", "Shannon"
エイジアでの活動がアナウンスされた後も続く、ウェットンとダウンズの作品。
1曲目の ” The Die is Cast ”
に驚く。 流暢なメロディに大袈裟なまでにシンフォニックなアレンジ、もしかして奇跡が起こってしまったのではないか、と思わせるほどの素晴らしい楽曲である。 そして2曲目、3曲目と、1曲目ほどではないまでもこれはもしかして本当に、と思わせる楽曲が続くのだが、その後は前作
『 Icon 』 レベルの曲が並んでしまう。
今の2人に完成度の高いフル・アルバムを期待するほうが間違っているのかもしれない。 楽曲の出来不出来に差が生じてしまっていることは、当人達も多分認識しているはずで、それならばいっそ、無理してフル・アルバムを作成するのではなく、2,3の新曲にエイジアのセルフ・カヴァーを加えたシングルをリリースしたほうが良いのではないかと思う。
ライヴで演奏されることのない楽曲を乱造するより、” The Die is Cast ”
のような曲だけをリリースし、そしてそれをエイジアのライヴで演奏してくれたら、とても嬉しい。
(追加:2007年2月25日)
Return To The Dark Side Of The Moon
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Adrian Belew - Vocals ( 1 )
Bill Bruford
- Drums ( 5)
Tony Levin -
Bass ( 5 )
Pat Mastelotto
- Drums ( 6 )
John Wetton - Vocals ( 6 ), Bass ( 9 )
フロイドのアルバム・トリビュート第2弾にも、ウェットンは参加している。
ヴォーカル参加の ” Us And Them ”
では、エフェクトやコーラスで相当補われている。 仕方なかったのかもしれないが、やはり悲しい。
ベースで参加の ” Eclipse ”
も際だった特徴はない。どうせだったらブルーフォードと共演してほしかった。
(追加:2006年6月25日)
2007
Fantasia Live In Tokyo : ASIA
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復活エイジアのライヴ・アルバム。
レイクのエイジアは辛かった。 アーカイヴ・シリーズとして乱発されたオリジナル・エイジアのライヴは音質問題以前にバンドとしてのまとまりが感じられなかった。 だからこそ、オリジナル・エイジアでの復活ライヴは、エイジアのライヴ・アルバムの中でで最高傑作となるはずだった。
にもかかわらず、である。
ウェットンのソロ・ライヴに比べれば遙かに品質は高いのだが、やはりエイジアに求めるものが高すぎるのだろうか。 残念だが、エイジアのライヴでの最高傑作の座は、『
Live In Nottingham 』
がキープし続けることになる。
ところで、他のメンバーが自分が参加していたバンドの曲のカヴァーを行うなか、ウェットンが自分が在籍していない時代のクリムゾンの
” The Court Of The Crimson King ”
を何故演奏するのかという指摘がある。 これは誤解である。
ウェットンとしての楽曲は、ノン・クレジットではあるが、” The Smile Has Left Your Eyes ”
の中にインクルードされている、「キミタチサコダヨ」であり、” The Court Of The Crimson King
”は、ウェットンに関係なくエイジア全員の総意によるカヴァーである。
かな?
(追加:2007年7月15日)
Fantasia Live In Tokyo (DVD) : ASIA
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復活エイジアのライヴDVD。
WOWOW
でも殆どの楽曲が放送されているが、パッケージとして所有することに意義を感じる世代(はい、私も含まれています)がターゲットなだけに、商品価値は充分にあると思う。
ただ、演奏がヘロヘロなのは音源だけでも充分にわかっていたが、映像だとその破壊力は増している。 ライヴ会場での高揚感が無いためか、実態をそのままとらえることができる。
ニュー・アルバムや新曲中心のライヴには正直食指が動かされないが、この面子、この楽曲での完成度の高いライヴを是非とも観たい。 ライヴを重ねた上で再来日してくれることを希望。
(追加:2007年10月10日)
2008
Phoenix : ASIA
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ASIA is:
Geoff Downes : Keyboards
Steve Howe : Electric, acoustic & steel guitars
Carl Palmer : Drums and percussion
John Wetton : Lead vocal and bass guitar
復活エイジアのスタジオ録音作品。
傑作である。
何故、これだけの作品が出来上がったのかが不思議である。 パーマネントなバンドというよりテンポラリーなプロジェクトが、ヘロヘロな演奏で来日公演を行い、ウェットンの手術を経て短期間で制作したにもかかわらず、である。 仮に失敗作が出来上がったとしても、充分フォローできるだけの言い訳が用意できるような状況下で、奇蹟のような傑作を作り上げたことが驚きに値する。
エイジアの音が、半世紀前のようにアメリカのチャートで上位を占めることはないだろうし、本人達もそのことは充分わかっているはずである。 それが故売れ線フォーマットに固執する必要が無かったことが、楽曲のクオリティ向上に繋がっているのだと思う。
もう1作、せめてもう1作でかまわないから、この編成でのスタジオ録音作品を作ってもらいたい。 今からそう思ってしまう程、素晴らしい作品である。
(追加:2008年5月10日)
The Old Road : Martin Orford
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マーティン・オーフォードのソロ・アルバム。
本作品について、オーフォード自らプログレではないとクレジットしているが、なかなか当を得ていると思う。 実態は、プログレのフォーマットを中途半端に借用した楽曲集にすぎない。
ソロ活動中の恩義があるのかもしれないが、こんな作品に律儀に付き合うウェットンは偉いと思う。 しかもヴォーカルだけの参加ではなく、ベースもしっかりと演奏している。
エイジアでの活動が功を奏し、ベースを演奏する機会が増えているのは嬉しいが、ここまでしなくても良いのではと余計なお世話ながら思ってしまう。
(追加:2008年12月10日)
Ultimate Zero Tour - Live : Eddie Jobson
Disc U
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リリースは2010年
The U-Z Project :
Eddie Jobson
- Keyboards, Electric Violin
with:
John Wetton - Vocals, Bass, Acoustic Guitar U3-4, U-6,U8-10, Z6-8
Tony Levin
- Stick U3-4, U6,U8-10, Z7-8
Greg Howe - Guitar U1-4, U8-10, Z2, Z4, Z7-8
Trey Gunn
- Touch Guitar Z3-4
Ric Fierabracci - Bass U1-2, U5, Z2
Simon Phillips - Drums Z4
Marco Minnemann - Drums U1-4, U7-10, Z2, Z4, Z6-8
エディ・ジョブソンのプログレ再演バンド。
こういう企画に、屈託なく参加するのがウェットンの凄いところだと思う。
(追加:2010年12月10日)
2009
Icon Heat Of The Rising Sun : Wetton Downes
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リリースは2012年
Tracks 01-06 Recorded February 7, 2009 Fukuoka - Japan
Tracks 07-12 Recorded February 9, 2009 Osaka - Japan
Tracks 01-12, February 11, 2009 Tokyo - Japan
Johnw Wetton Lead vocals, bass guitar, acoustic guitar &
harmonica
Geoff Downes Keyboards & backing vocals
Dave Kllminster Guitars
Pete Riley Drums
ウェットン/ダウンズの来日公演を収録した作品。
エイジアがライヴで復活した段階で、私はエイジアはライヴ・バンドとして継続するものだと思っていた。 過去の楽曲を深化させることなく演奏し続けたとしても全く問題なかったし、それだけでも大変ありがたいことであった。
それ故にその後スタジオ・アルバムを3作品リリースしたのは驚きであったし、新作を出してツアーをするという王道路線を貫く現役度は素晴らしいと思った。
そして私は、復活エイジアがこうした活動を続けた背景に、このウェットン/ダウンズでの活動があるのではないかと考えている。 ウェットン/ダウンズとしてのニュー・アルバムと新曲も旧曲も演奏するライヴの反応から、オーソドックスなバンド活動に改めて取り組もうとしたのではないかと思う。
そう考えると本作品の意義は非常に高い。 画期的な作品ではないが、必要な作品である。
(追加:2024年1月25日)
Icon 3 : Wetton Downes
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Icon is :
John Wetton : Voices, basses
Geoffrey Downes : Keyboards, vocoder
Dave Kilminster : Guitars
Pete Riley : Drums
Hugh McDowell : Cello
Very Special Guest:
Anne-Marie Helder : Voices on " Raven " " Don't Go
Out Tonight " " Peace in Our Time "
Andreas Vollenweider : Harp on "
Raven " and " Anna's Kiss "
ウェットン/ダウンズとしてのサード&ラスト・アルバム。
ICONの最大の成果は、ウェットンとダウンズの現役復活のためのウォーム・アップだと捉えている。
勿論、彼ら2人だからこそできた世界もあるが、エイジアが復活したことによってプレ・エイジアのとしての ICON の役割が終了したのも致し方ない。
本作品の残念な所は、速弾きギターリストを加えたことで、音触りが下品になってしまっていることである。 メロディは秀逸、ウエットンのヴォーカルも調子良い、ダウンズの中途半端にシンフォニックなキーボードも予定調和の良さがある。
それら全てをぶち壊しているギターが無ければ、もっと完成度の高い作品になっただけに残念である。 過去の人脈に気を使ってしまったウェットンの性格の良さがマイナスに振れてしまったのだと思いたい。
(追加:2017年2月10日)
Top Musicians Play The Beatles
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John Wetton / Vocals
ビートルズ のカヴァー・アルバム。
「 Top Musicians 」という表記が虚しい。 それなり以上のミュージシャンは参加しているものの、Top
と言い切るには微妙な違和感がある。 多分当人達にしてみても Top
などと言われることに対して、「別にそんなこと狙ってないし」と、居心地の悪さを感じているに違いない。 Top という称号に対して喜んでいるのは、ほぼ全曲に参加しているビリー・シャーウッド位だと思う。
そしてそんなシャーウッドの企画に、何故ウェットンは律儀に参加するのだろうか? ウェットンここにあり! といった存在感を、今回の楽曲においても感じることはできなかった。 無論ウェットンの本気度が低いことも原因だと思うが、シャーウッドにウェットンの良さを引き出すプロデュース能力が無いことは明らかであり、そんなシャーウッドに付き合う必要はない。
(追加:2012年10月10日)
2010
Omega : ASIA
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ASIA is:
Geoff Downes : Keyboards
Steve Howe : Electric, Acoustic and Steel Guitars
Carl Palmer : Drums and Percussion
John Wetton : Vocals and Bass Guitar
復活エイジアの2作品目。 相変わらずのゴージャス&ブリリアントな作品。
本作品の購入ターゲットでどんな人達なんだろう。
ASIA
及び関連ミュージシャンが好きな人、流派を越えたプログレ好きな人、80年代の音楽が好きな人...... 多分これらの人には全て受ける作品だと思う。 個人的にも購入以来ヘヴィー・ローテーションで聴き込んでおり、見事なまでにツボにはまった作品である。
でもね。
未だに曲と曲名が一致しない。 これだけ聴き込んでいるにもかかわらず、である。 『
ASIA 』 も 『 Alfa 』 もイントロだけで曲名が100%出て来るのだが、本作品をどれだけ聴き込んでもそこまでいきそうにない。
これだけ素晴らしい作品であるにも拘わらず、そう思ってしまう自分が残念である。
(追加:2010年5月10日)