1991
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Toyah Willcox - Vocals
Trey Gunn - Stick, Keyboards
Tony Geballe - Guitars, Computer
Paul Beavis - Drums, Percussion
Mixed by Toyah &
Robert Fripp
Thank you to Keith Tippett for Keyboards on "Lords of the Never Known" and to
Gordon Haskell for keyboard intro on "Ophelia's Shadow"
Sunday All Over The World の 『 Kneeling At The
Shrine 』 と同時期にレコーディングされた作品。
ギターがフリップか Tony Geballe
かの違いだが、よりコマーシャルな作品となっている。
(追加:2010年4月10日)
1993
One Thousand Years : Trey Gunn
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Trey Gunn - Stick, Voice
Serpentine - Voice
Bob Muller - Tabls, Percussion, Drums
Pat Mastelotto
- Drums on "Killing for London"
Xan - Additional Voice on Tr 4 & 7
一番最初にガンのことを意識したのは、シルヴィアン&フリップの初来日公演だった。 地味目な二人の真ん中に立ちスティックを演奏するガンの姿は、ヴィジュアル的にも優れていた。 トーヤのソロやサンディー・オール・オーヴァー・ザ・ワールド等での「フリップ関連作品にクレジットされるようになった人」から「フリップの愛弟子」に昇格した瞬間であり、その後のダブル・トリオ・クリムゾンへの参加も自然な流れに思えた。
本作品はダブル・トリオ・クリムゾンへの作品がリリースされる前年、多分ガンが何をやっても肯定的に受け止められていた時期に発表された。
スティックでほとんどの旋律を表現しているのが当人としてはウリなのだろうが、中近東風の楽曲とクリムゾン・ライクな攻撃的な曲の融合と簡単にまとめることができ、意外性が少ない作品。
(追加:2006年12月25日)
1995
Charade : Alice
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Trey Gunn <> Warr Guitar 1,2,5,7,8,10
California Guitar Trio : Bert Lams, Paul Richards, Hideyo Moriya <> Acousitc Guitar 6,12
Paul Richards E.Bow Guitar 3,6
イタリアのヴォーカリスト、アリーチェの作品。
80年代後半はら90年代前半にかけて、プログレ寄りの作品をリリースしたこともあるが、本作品はイタリアの音楽に精通していない私のような人間がイタリアっぽいなと感じるメロディやアレンジに乗った純ヴォーカル作品である。
本作品にはカリフォルニア・ギター・トリオとともにトレイ・ガンが参加している。 1995年5月1日からキング・クリムゾンのヨーロッパ・ツアーが始まり初日のオーストリアでのライヴの後、2,3,4日にイタリアでライヴを行っている。 本作品のレコーディングは同年2,3,4月に行われており、クリムゾンのツアー開始前に参加した可能性が高い。ガンは、シングル曲 ” Dammi la mano amore ” や ” Non ero mai sola ” の他アルバム・タイトル曲にも参加しており、活躍度が高い。
(追加:2023年12月25日)
Dream : U. Srinivas & Michael Brook
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南インドのカルナータカ音楽の分野でエレクトリック・マンドリンを演奏している U.シュリニヴァースの作品。
WOMAD 関連作品として Real World からリリースされているのだが、個人的には好みではない。 そもそもワールド・ミュージックに私は関心が無いし、ロック分野でワールド・ミュージックがいたずらに礼賛されるのはどうかと思う。 ロックだからとかワールド・ミュージックだからとか、ましてやロックとワールド・ミュージックが一緒になったからとかではなく、格好良いかそうじゃないかだけのことである。
トレイ・ガンは、スティックによる主に低音パートで参加しているのだが、「キング・クリムゾンのトレイ・ガン」として売り出し中だったとはいえ、もう少しメジャーな作品への参加を選べば良かったのにと思う。
(追加:2023年12月25日)
1999
Raw Power : ( Surfacings 1 ) : Trey Gunn
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Trey Gunn Chapman Stick, Warr Guitar ( Tr. 9&10 ), Programming
Dave Douglas Trumpet ( Tr. 3&8 )
Bob Muller Drums & Tabla ( Tr. 3&8&10 )
Pat Mastelotto Drums ( Tr. 4&5 )
Serpentine Vocals ( Tr. 4&5 )
トレイ・ガンのアウトテイク集。
ライナーによると大きく3つの音源から集められていつとのこと。 1つ目が1991年にカセット・テープでリリースされた 『 Raw Power 』 レコーディング時の音源(①、②、⑥、⑦)、2つ目がデイヴ・ダグラスとボブ・モラーとのセッションからの音源(③&⑧、ともしかしたら⑩)、そして残りが 『 One Thousand Years 』 と 『 The Third Star 』 からのアウトテイクスとなる。
ここで一番面白いのは、やはりオリジナルの 『 Raw Power 』 の音源である。 ガンが初めて Stick を使ったセッションとのことだが、先駆者であるトニー・レヴィンのクリムゾンでの演奏を参照した習作といった内容である。
(追加:2023年9月10日)
Zooma : John Paul Jones
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Trey Gunn - touch guitar solo
ジョン・ポール・ジョーンズの自身の名前によるファースト・ソロ・アルバム。
『 In Through The Out Door 』 については否定的な意見を聞くことあるが、個人的には好きである。 従来のアルバムとは傾向は異なるかもしれないが、個々の楽曲の良さに加えアルバム全体の懐の深さを感じるからである。
ジョーンズは同作の多様性に寄与したと言われているが、本作にはその多様性が充分に発揮されている。 曲が小粒なのはしょうがないとしても愛すべき作品である。
そんな作品にトレイ・ガンは参加しているのだが、そもそもキーボーディスト/ベーシストの作品だけにタッチ・ギターによる高音パートに特化して演奏をしている。
(追加:2023年12月25日)
2000
The Joy Of Molybdenum : The Trey Gunn Band
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Bob Muller drum kit, tabla,
darbouka, bodhran, dumbek, gamelan drum, rik, metals, shakers
Tony Geballe electric guitar, saz, acoustic 12-string guitar, leslie
guitar, UPS guitar
Trey Gunn 8, 10 and 12 string touch guitars, mellotron, theremin,
shortwave, smokey guitar
バンド名義のガンの作品。
とは言っても、他のソロ名義の作品と大きく異なる点はなく、中近東風の楽曲にガンのソロが絡むパターンが頻出している。 強いて異なる点を挙げるとすれば、ヴォーカルが参加している曲が無いことくらいだ。
ガンはこれからどうしていくのだろうか? ソロ・アーティストとしてのガンの熱烈なファン!、などという人は多分殆どいないだろうし、クリムゾンの冠が外れた彼の作品が日本で紹介される機会もどんどん減っていくと思われる。
クリムゾン脱退前に、非フリップ人脈との交流をもう少し拡げておけばよかったのに、などと余計なお世話とわかりながらついつい考えてしまう。
(更新:2008年6月25日)
2003
Untune The Sky : Trey Gunn
Audio CD
Trey Gunn - Warr Guitar (1,2,7,9,11,13), Chapman Stick
(3,4,5,6,8,12), Voice (3,4,11)
Bob Muller - Drums, Percussion, Tabla (1,2,5,6,7,8,9,10) Alice - Voice
(4) Serpentine - Voice (3,5)
Dave Douglas - Trumpet (8) Tony Gaballe - Saz (1), Guitar (2,7),
12-String Guitar (9)
Joe Mendelson - Warr Guitar (2) Pat Mastelotto - Drums (3)
Bill Riefin - Drums (13)
Robert Fripp - Organ Guitar (13)
DVD Live
Live Trey Gunn, Joe Mendelson,
Tony Gaballe, Bob Mullerr
Video Montages Trey Gunn, Bob Mullerr (9), Serpentine (9), Pat
Mastelotto (10)
ガンのルックスは、何故ここまで崩れてしまったのだろうか?
「あのフリップに抜擢された」という贔屓目があったのも事実だが、シルヴィアン&フリップでの来日、そしてクリムゾンのメンバーに昇格したあたりは、レヴィンにまけない身長の高さとストレートのロン毛が非常に格好よく思えた。ところが、である。 2003年の来日公演におけるブリュー&ガンの「中年オヤジの肌着&太鼓腹」姿は酷かった。
キャラが立ってるブリューはともかく、ガンの姿はあまりにも破壊力があるものだった。
本作品は、そんなガンがクリムゾンから脱退したのに併せてリリースされたベスト・アルバム。 DGMのECサイトで取り扱われていないところに、かってな邪推をしてしまう。
CDにはミックス違いの曲が含まれているが、元の作品もそれほど聴きこんでいるわけではないのでたいした違いは感じられない。
DVDでは、ウォー・ギターでソロ、リフ、ベースをどのように切り分けながら演奏しているのかがよくわかり、達者な芸に見入ってしまう反面、ウォー・ギター奏者を複数入れてお互いを補うくらいなら、はじめから専任奏者で固めればいいのではないか、などど不埒なことを考えてしまう。 ライヴで一番うけているのが、メンバーの超絶テクではなく、しこみのお姉ーちゃんが自分の乳首を舐めながら踊る場面、というのがなんとも情けない。
(追加:2004年3月10日)
2004
TU : Trey Gunn Pat Mastelotto
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Improvised by TU. nurtured & recorded Nov 6th - 14th 2002 at Matt
Chamberlain's Seattle loft by Bill Munyon
Additional recording : The Zone, The Tracking Room and Hotel rooms around the world
マステロットとガンによるデュオ作品。
詳細はマステロットのページを参照してください。
(追加:2004年4月25日)
2005
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Trey Gunn - Warr guitar
Samuli Kosminen - accordion samples, voice samples
Pat Mastelotto -
rhythmic devices
Kimmo Pohjonen - accordion, voice
Produced : Pat Mastelotto with Kimmo Pohjonen and Phillip Page
Mixed, engineered, edited and assembled : Pat Mastelotto at the Zone Studio & Pat's
Garage, Austin Texas
Assistant engineer : Pat Mastelotto at the Zone
Recorded : April, 2004 live at Eggman, Tokyo by Shigeru Sugiyama and Nosturi, Helsinki by Petteri Laukkanen
マステロットとガンによるTUに、アコーディオン・デュオが加えた日本でのライヴを収録した作品。
(追加:2007年5月15日)
2007
Beyond Even ( 1992-2006 ) : Fripp & Eno
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All music performed and composed by Brian Eno and
Robert Fripp
Except track 10 : Fripp & Eno with Tim Harries track 13 : Fripp & Eno with
Trey Gunn
Produced by Brian Eno
フリップ&イーノのベストを含めた5作品目。
ガンは、アップ・テンポな ”Cross Crisis In Lust Storm ” 1曲のみクレジットされている。
(追加:2007年11月25日)
2009
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Trey Gunn - Warr guitar
Kimmo Pohjonen - accordion, voice
Pat Mastelotto - Rhythmic devices, beats and noises
ガン とマステロットによる KTU の作品。
未だにガンとマステロットは好きになれない。 中高生時代、「あの作品は好きだけどあいつは好きになれない」とか、色々と青い議論をしたことを思い出すと、泣きたくなるくらい赤面してしまう。流石にそんなことは最近はない!
などと思いながらも、ガンとマステロットに対して本気になりきれない自分がいたりする。 マステロットの編集作業が好きになれなかったことと、ガンが
Warr guitar でソロを弾く時に恍惚の表情を浮かべるが耐え切れなかった事が原因だとわかってはいるのだが。
そんな2人の作品の中でも、KTU の作品は好きだ。 楽曲の完成度が高いのも勿論だが、ヴァラエティに富むために入れているだろうアコーディオン無しでも充分に迫力のある演奏である。
(追加:2012年10月25日)
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Aaron Lippert - Vocals
Trey Gunn - 10-string Touch Guitar
Eddie Jobson - Keyboards, Electric Violin
Alex Machacek- Guitar
Marco Minnemann - Drums
Recorded, Mixed & Produced By Eddie Jobson
エディ・ジョブソンによる UKZ の CD-Single。
トレイ・ガンはこの後、ジョブソンのツアーにも参加している。
(追加:2009年2月25日)
2010
I'll Tell What I Saw : Trey Gunn
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トレイ・ガンの 『 Untune The Sky 』 に続く編集盤。
編集方針が良く判らない。 『 Untune The Sky 』 に替わる編集盤というより、同作を水増して薄口にしてしまった作品となってしまっている。
ソロの楽曲は 『 Untune The Sky 』 以前の作品に遡って選ばれているし、ガンがセッション参加した他のアーティストの楽曲からも選ばれている。 しかもその「他のアーティスト」達が有名じゃなかったりする。
クリムゾン脱退後のガンがセッション活動に恵まれていないのは、スティック奏者としていきなりフリップに重用されたがために、フリップ/クリムゾン色が強いとの印象を持たれてしまっていることがその理由だと思う。 この辺りはガンに同情せざるを得ないのだが、もうちょっと自らオープンに活動しても良いのではないかと思う。
(追加:2023年9月10日)
Modulator : Trey Gunn / Marco Minnemann
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Trey Gunn - Guitars, Fretless Guitars, Touch Guitars, Basses, Samples, Arrangements
Michael Connolly - Uilleann Pipes, Fiddle ( Track 13 )
Marco Minnemann - Drum kit
マルコ・ミンネマンが2006年にレコーディングした51分のドラム・ソロに、トレイ・ガンが2008年から2010年にかけて演奏を被せた作品。
2人の接点を紐解くと2009年にリリースされた UKZ の 『 Radiation 』 での共演になると思うのだが、その過程においてガンがミンネマンと素材提供の契約を締結したのかもしれない。 ただ本作品クレジット通りのレコーディング手法だったとするならば、2人の間にケミストリーが発生した余地はないはずである。
ガンにすれば 『 Radiation 』 での共演でミンネマンとの演奏に可能性を見出したのかもしれないが、二人が丁々発止しながら作品を制作したのであればもっと緊張感溢れた作品になったのではないかと邪推してしまう。
(追加:2023年1月25日)
Ultimate Zero Tour - Live : Eddie Jobson
Disc U
Disc Z
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The U-Z Project :
Eddie Jobson
- Keyboards, Electric Violin
with:
John Wetton
- Vocals, Bass, Acoustic Guitar U3-4, U-6,U8-10, Z6-8
Tony Levin
- Stick U3-4, U6,U8-10, Z7-8
Greg Howe - Guitar U1-4, U8-10, Z2, Z4, Z7-8
Trey Gunn - Touch Guitar Z3-4
Ric Fierabracci - Bass U1-2, U5, Z2
Simon Phillips - Drums Z4
Marco Minnemann - Drums U1-4, U7-10, Z2, Z4, Z6-8
エディ・ジョブソンによるプログレ再演バンド。
ウェットン、レヴィンが参加となると、ガンの扱いは低い。
(追加:2010年12月10日)
2015
The Water, They Are Rising : Trey Gunn
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Trey Gunn - Touch Guitars, Keyboards ( Track 1 )
Dylan Nichole Bandy - Voice ( Tracks 1 And 9 )
演奏のほぼ全てをタッチ・ギターで演奏したトレイ・ガンのソロ・アルバム。 ピータ・ガブリエルの楽曲を演奏するセキュリティ・プロジェクトでのライヴ音源から、” Here Comes The Flood ” のイントロ部分を ” Flood ” を差し込み、アルバム・タイトルを含めコンセプト・アルバムのような構成となっている。
内容をは一言で表すと、地味である。 パーカッシヴな音も含めて全てをタッチ・ギターだけで構成するという試みは、技術的にも非常に高度なのだろうが、アウトプットとしては地味である。 色々な音が同時に出せるタッチ・ギター(スティック、Warr Guitar 含む)の沼と言えば良いのだろうか、タッチ・ギターで全部やらなくても良いのではないかと思えてくる。
キング・クリムゾンや ProjeKct での情緒的かつ流暢すぎるソロは苦手であったが、それもまた懐かしく思えてしまう。
(追加:2023年1月25日)