1986
Live Ritz N.Y.C. 86 : Iggy Pop
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リリースは1992年
Musicians
Iggy Pop - Vocals, Outrageous
Kevin Armstrong - Guitar
Shamus Beghan - Keyboard, Guitar
Phil Butcher - Bass
Gavin Harrison - Drums
イギー・ポップの作品の中でもセールス的にも成功した 『 Blah-Blah-Blah 』 発売後のライヴ。
当然、『 Blah-Blah-Blah 』
の楽曲が中心なのだが、ソロ、ストゥージの楽曲も含まれており、ヒストリー・ライヴとしても充分な内容になっている。
そんな充実した時代の充実したライヴにギャヴィン・ハリソンが参加しているのだが、前後のスタジオ作品に参加しているわけでもなく、正にパート・タイマーである。
これで聴いた人が腰を抜かしてしまうような演奏を繰り広げてくれるのならともかく、ハリソンの演奏は特徴もなく没個性。
クリムゾンのメンバーになる20年前、まだまだ下積み時代のギャビン・ハリソンである。
(追加:2013年12月10日)
1988
Comedy : Black
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シングル ” Wonderful Life ”
と、同タイトルのファースト・アルバムが大ヒットしたブラックのセカンド・アルバム。
MTV 等で ” Wonderful Life ”
が流れていたようなないような程度の記憶しか無いので、ギャヴィン・ハリソンが参加してなければ本アルバムに出会うことはなかったと思う。
上手いけど大味なヴォーカルからは1980年代臭がプンプンと漂い、当時を知っている人は懐かしさを感じるかもしれない。
駆け出しのセッション・ドラマーだったハリソンに自己主張する機会は与えられていないが、プリセット音をそのまま使用したようなシンセ・ドラムを叩いているのが、逆に珍しかったりする。
(追加:2020年2月25日)
Stop! : Sam Brown
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ジャッコも参加しているサム・ブラウンの作品。
1980年代後半という時期にもかかわらず、下品なデジタル・シンセが鳴り響くことはなく、生楽器の多用、デヴィッド・ギルモアの参加等それなり以上に制作費が投入された作品であることはわかる。
ただその内容としては、それなりにヒットしたタイトル曲 ” Stop ”
等、プログレ耳には正直どうでも良い曲が多い。
軽めのポップスからジャズっぽいナンバーまで、ハリソンは柔軟に対応している。
ただ逆の見方をすれば、曲調に合わせて起用されていたのではなく、便利なスタジオ・ミュージシャン的な扱いなのかもしれない。
(追加:2015年7月1日)
Sarah Jane Morris : Sarah Jane Morris
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The numerous musicians who brought their gifts of music, encouragement
and enthusiasm!!
Gavin Harrison
New Wave 全盛時、コミュナーズのシングルにコーラスで参加した実績がある、サラ・ジェーン・モリスの作品。
その時代、シンセサイザーの音色にソウルフルな女性コーラスを絡めるという類型が一体どれだけのリリースされたのか、あまりにも多く数えることは不可能なのだが、そんな風に使われてしまったヴォーカリストである。
ただその声は野太く、ソウルフルというより男性ヴォーカリストと聴き間違う程である。
そんなサラ・ジェーン・モリスのファースト・ソロ・アルバムに、下積み時代のギャヴィン・ハリソンがその他大勢のミュージシャンの一人として参加している。
当然のことではあるがその演奏は完全に没個性で、どの曲で演奏しているかの判別は不可能である。
(追加:2015年12月10日)
1990
The Big Idea : Dave Stewart And Barbara Gaskin
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Jakko (1,5,6,7,9,10)
シングル中心にした作品リリースから、アルバム単位でのリリースに移行したスチュアート&ガスキンの作品。
個々の楽曲の良くできていると思うし、捨て曲もない。 でもそのかわり必殺の一曲もないのが残念なところ。 寄せ集め作品だった前作までの方が完成度が遙かに高い。
シンバルとドラム・キット、というクレジットのされ方はいかがなものかと思うが、下積み時代だからしょうがないか。
(追加:2008年3月10日)
1991
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アシッドジャズなるジャンルのグループ、インコグニートの作品。
アシッドジャズというジャンルを調べると「踊れるジャズ」という表現が出てくるが、聴いた印象としてはウェーイ系のお洒落ジャズといった内容である。
そんな作品にセッション・ミュージシャン時代のギャヴィン・ハリソンは参加、イギリスでヒットした ” Always There ” にもクレジットされている。 インゴグニート自体固定したメンバーで活動しているのではなく、メンバーが入れ替わりながら活動しているユニットなだけに、セッション・ミュージシャンのハリソンにも匿名性が求められたと思う。 それにしてもクリムゾンのライヴでの ” 21st Century Schizoid Man ” での演奏からは想像できないファンキーな演奏に驚かされる。
本作品への参加がハリソンの経済状況に寄与したか判らないが、こうしたヒット曲にクレジットされたことは後の活動拡大に繋がったと思う。
(追加:2023年2月10日)
Spin : Stewart / Gaskin
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Gavin Harrison Drums(3) Percussion(2,6) Rhythm programming(9)
カヴァーとオリジナルが半々というパターンもさすがに煮詰まりきったスチュアート&ガスキンの作品。
前作に比べてハリソンの活躍範囲は広いのだが、楽曲自体に魅力が乏しいため、印象は薄い。 駆け出しスタジオ・ミュージシャンの悲哀といったところか。
この後スチュアート&ガスキンは沈黙状態になるのだが、2001年に突然来日公演を果たす。 ハリソンは来日公演に同行したとのこと。 今にして思えば観に行くべきだった。
(追加:2008年3月10日)
1992
Mezzogiorno Sulle Alpi : Alice
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イタリアの歌姫、アリーチェの作品。 アルバムの印象はデヴィッド・シルヴィアンの 『 Gone To Earth 』 に似ている、というかそのままである。
よって同作に愛着のある私は充分に楽しむことができた。 違いがあるとすれば、シルヴィアンと同じく低音中心ではあるが野太さがあるアリーチェのヴォーカルだったりする。
ラストの ” Luce Della Sera ” では夏目漱石の俳句、「雀来て障子にうごく花の影」が引用されており、意外な日本繋がりがあったりする。
本作にはギャヴィン・ハリソンとジャッコが参加しているが、総じてハリソンの方が活躍度合いが高い。
(追加:2019年11月10日)
Still Life With My Guitar : Kevin Ayers
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Gavin Harrison, drums
アコースティックな作品を中心としたケヴィン・エアーズのソロ・アルバム。
オリジナルの赤をベースに白文字でタイトルだけのジャケット以上に、再発された際の赤い花と写ったジャケットが良い。 本作品の朴訥として気負いのないサウンドにマッチしている。 ただ店頭で購入するのには、少し勇気がいると思うが。
本作品には、修業時代のハリソンが2曲参加している。 ドラマーに対して、激しい個性を出すことより地味に演奏することを要求しているような作品だけに、ハリソンの存在感はゼロ。
ギャラも決して高そうではないし、苦労を重ねていたんだと思う。
(追加:2008年4月10日)
1993
Caffe de la Paix : Franco Battiato
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Jakko Jakszyk chitarre
Gavin
Harrison Batteria e persussioni
イタリアのシンガー、フランコ・バッティアートの作品。
音楽的には色々な遍歴がある、程度のことがネットから判るのだが、本作品に限って言えば、私のような素人が想像するイタリアっぽい音楽、ということになる。
同じイタリアのシンガー、アリーチェの作品に楽曲を提供したりアレンジで参加したりとの繋がりがあり、更にはアリーチェが 『 Mezzogiorno
Sulle Alpi 』 で夏目漱石の俳句を取り上げたことに呼応するかのように、本作品では ” Haiku ” という楽曲が収録されている。
ギャビン・ハリソンとジャッコが本作品にはクレジットされているが、目立つような演奏はしていない。
(追加:2019年11月10日)
Conscious Mind : 吉弘千鶴子
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1990年代を中心にいくつかのセッション、レコーディングの実績がある吉弘千鶴子の唯一のソロ・アルバム。
ライナーを読むと Jazz Hip-Hop をコンセプトに制作されたとのことだが、私はJazz Hip-Hop は勿論のことジャズもヒップホップも門外漢のためその位置づけが判らない。
浅い知識のまま聴いた感想だけで言うと、同じくギャビン・ハリソンが参加しているインコグニートの 『 Inside Life 』 からウェーイ度を削った作品との印象が残る。
ハリソンが参加しているのは ” Winelight Dedicater To Grover Washington Jr. ” と ” Sweet Joker ” の2曲で、共にセッション・ミュージシャンとしての演奏以外の何者でもないのだが、ドラムの音色のラウド感が強調された ” Sweet Joker ” の方が好みである。
(追加:2024年4月25日)
1994
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Jakko : Vocals, guitars, keyboards, programming, flute
Gavin Harrison : Drums(4, 6), Percussion(9)
クリムゾンの新メンバーとして発表されたジャッコのソロ・アルバム。
(変更:2013年10月25日)
1995
The Heart Of The Moment : BJ Cole
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Gavin Harrison Percussion ( tracks 3, 6 and 10 )
B.J. Cole のソロ・アルバム。
スティール・ギター奏者というニッチな(すみません)領域でポジションを確立しているため、参加アルバムはメチャクチャ多いのだが、一方ソロ作品の機会はあまり恵まれていない。 1972年にリリースされたその数少ないソロ・アルバム
『 New Hovering Dog 』 にはマイケル・ジャイルズが参加していたが、本作にはギャヴィン・ハリソンが参加している。
全体に地味に感じてしまうのは好みの問題だと思うが、ハリソンのドラムも地味で必然性はあまり感じられない。
(追加:2020年2月25日)
1997
Sanity & Gravity : Gavin Harrison
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Featuring : Gary Sanctuary, Mick Karn, Sultan Khan, Dave Stewart, Richard Barbieri, Ian Kirkham, John Thirkell, Lyndon Connah, Jakko Jakszyk, Keitor Pereira, Terry Disley
ギャヴィン・ハリソン初のリーダー・アルバム。 長らく入手困難であったが、2021年にボーナス・トラックを追加&新装ジャケットで再発され、私も購入することができた。
一聴した印象は、ベースがミック・カーンになった Bruford(バンドの方)。 轟音ドラム・ソロも無いし、変拍子だけが命といった演奏でも無く、楽曲を聴かせようとしていることがよく判る。
ハリソンがビル・ブルーフォードを意識したことは無いだろうが、テクニカルなドラマーの初期のリーダー作品が同じような音触りになっているのは興味深い。
ただこのジャズ・ロックな路線に心は踊るのだが、マーケットで成功しないことは Bruford が既に実証している。 ハリソンもこの後、残念ながらあまりパッとしないセッションでの活動が中心となり、ポーキュパイン・ツリー、そしてキング・クリムゾンでの活動には10年の月日が必要となってしまっている。
(追加:2022年3月10日)
Tokyo Deep London High : Kyoko
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Gavin Harrison : Drums
元バービーボーイズの杏子のソロ・アルバム
東京レコーディングとロンドン・レコーディングの楽曲が交互に収録されており、ロンドン・レコーディングは土屋昌巳がプロデュースを行っている。
レコーディング地にかかわらず洋楽臭がプンプンしてくる作品で、『ミュージックライフ』誌とか絶対読んでた人なんだろうなと親近感が湧いてくる。
ギャヴィン・ハリソンが参加しているのはロンドン・レコーディングなのだが、土屋昌巳が全ての楽器を担当する楽曲もあり2曲のみのクレジットとなのが残念。
(追加:2023年2月10日)
1999
...And Your Point ? : Shooter
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Gavin Harrison : Drums, Percusiion, Additional Programming
Co-produced by Lucina Caporaso / Patrick Kelly / David Thompson
Additional Production by Gavin Harrison
ラッパーとして後に様々なミュージシャンとコラボレーションをして、そこそこのヒット曲をリリースしているルシアナ・カポラソが、シューターという名のプロジェクトでリリースした作品。
打ち込みが多用されたライヴ感ゼロの演奏をバックに、伸びがあるのかないのかよく判らないカポラソのヴォーカルが絡んでくる。 決定的に駄目なところは無いのだが、毒にもならない平凡な内容で、売れなかったというより注目もされなかっただけという程度だと思う。
ギャヴィン・ハリソンはドラムの演奏だけでなく、「Additional Production」まで行った事になっているが、才能の無駄遣いとしか言いようがない。
(追加:2024年4月25日)
2004
Blackfield : Blackfield
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All songs produced and performed by Blackfield : Aviv Geffen and Steve
Willson
Except music on "Scars" performed by The Mistakes.
Strings on "Open Mind", "Lullaby", "Summer" and
"Hello" performed by th Illusion quarted conducted by Danniel Salomon.
Drums on "Open Mind" and "Pain" played by Gavin Harrison.
Drums on "Blackfield", "The Hole in Me" and "Hello" played
by Chris Maitland.
Drums on "Glow" and "Summer" played by Jeremy Kaplan.
スティーヴ・ウィルソンの別プロジェクト、ブラックフィールドの作品。
クレジットを見ると、2001~2003年の間に断続的にレコーディングされた楽曲をまとめたもので、爆音をバックに美メロが絡む、というポーキュパイン・トゥリー系の音が並んでいる。
それならポーキュパイン・トゥリーで良いじゃないかとも思えるが、多分スティーヴ・ウィルソンという人はこういう音が大好きで大好きで、レコーディングせずにはいられないのだろう。
ハリソンが参加しているのは2曲、ポーキュパイン・トゥリー参加後のセッションと思われる。
(追加:2008年8月26日)
2005
Disc 1
Disc 2
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Steven Wilson - vocals, guitars, piano, keyboards,
hammered dulcimer, bass guitar on 1,3,5(middle section),7
Richard Barbieri - keyboards and synthesizers
Colin Edwin - bass guitar
Gavin Harrison - drums and percussion
GUESTS:
Adrian Belew - solo
guitar on 1 and 4
Mikael Akerfeldt - harmonoy vocals on 1,3,5, second guitar solo on 5
ポーキュパイン・トゥリーの日本でのデビュー・アルバム。
「ロバート・フリップが絶賛した」というキャッチ・コピーとともに、初回限定2枚組での発売は、売る側としてもかなり気合いが入っていたのだと思う。 実際個人的にも、スティーヴ・ウィルソン=No-Manの人、という式が、スティーヴ・ウィルソン=ポーキュパイン・トゥリーの人、に入れ替わったのは、本作品でのレコード会社によるプロパガンダによるものだと思う。
80年代に新たにプログレをやろうとした場合の選択肢がポンプ・ロックであったように、2000年代の今、新たにプログレをやろうとした場合、ハードでインダストリアルなプログレという選択は正しいように思える。 後は何かのきっかけさえあれば、TOOL
のようにメチャ売れするかもしれない。 もちろん、クリムゾンのように局地的に売れるバンドで終わってしまう可能性も大きいが。
こうした作品を聴いていると、ハリソンに対して新しい血としての役割は求められていないように思えてくる。
(追加:2008年7月25日)
2006
21st Century Christmas & Move It : Cliff Richard
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Drums : Gavin Harrison
Guitar : Phil Palmer
Keyboards : Richard Cardwell
Backing Vocals : Jakko Jaczyk
イギリスの国民的シンガー、クリフ・リチャードが2006年に発表したクリスマス・ソング。
何故ハリソンがドラムを、何故ジャッコがバッキング・ヴォーカル(だけ)を担当しているのか全くわからないのだが、クリムゾン・メンバーが2人も参加している珍品となっている。
ハリソンが激しいドラムを披露する機会こそないが、流石クリフ・リチャードの作品だけに楽曲の完成度は高く、本楽曲に参加できたことはハリソンのステイタス向上に大きく寄与していると思われる。
もう1曲の ” Move It ”
は、ギターがブライアン・メイ、ベースがモ・フォスターという豪華な布陣なので、欲を言えばここに絡むハリソンの演奏も聴いてみたかった。
(追加:2015年12月24日)
The Bruised Romantic Glee Club : Jakko M. Jakszyk
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ジャコの2枚組ソロ・アルバム。
ハリソンの活躍場面は多く、” Forgiving
” ではフリップの共演を果たしてたりする。
(追加:2008年3月10日)
2007
Blackfield II : Blackfield
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Gavin Harrison - drums on " Christenings "
メンバーを固定化してきたブラックフィールドのセカンド・アルバム。
爆音に美メロを絡める、というスティーヴン・ウィルソンの王道パターンはここでも健在なのだが、その爆音度は同じブラックフィールドのファーストよりもやや抑えられている。
リリース頻度が高いウィルソンの作品はとてもフォローしきれないのだが、細かい差異化は常に図っているのかもしれない。
ギャヴィン・ハリソンは1曲のみに参加。
アコースティックな前半から爆音化していくという、これまたウィルソンらしい展開をする楽曲の後半で、ドラムを演奏している。
(追加:2015年12月10日)
Fear Of A Blank Planet : Porcupine Tree
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Steve Wilson - vocals, guitars, piano, keyboards
Richard Barbieri - keyboards and synthesizers
Colin Edwin - bass guitars
Gavin Harrison - drums
Guests:
Alex Lifeson - guitar solo on " Anesthetize "
Robert Fripp
- soundscapes on " Way Out Of Here "
John Wesley - backing vocals
フリップも参加しているポーキュパイン・トゥリーの作品。
(追加:2008年3月10日)
Nil Recurring : Porcupine Tree
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Steve Wilson - vocals, guitars, keyboards
Richard Barbieri - keyboards and synthesizers
Colin Edwin - bass guitars
Gavin Harrison - drums, percussion, tapped guitar on "What Happens Now?"
Guests:
Robert Fripp -
lead guitar on "Nil Recurring"
Ben Coleman - electric violin on "What Happens Now?"
『 Fear Of A Blank Planet 』
レコーディング時のアウトテイク集。
” What Happens Now? ” では、tapped
guitar(?)を披露。
(追加:2008年3月10日)
05ric - Vocals / Extended Range Bass
Gavin - Drums / Tapped Guitar
with special guests
Robert Fripp
- Guitar-Soundscapes on "Sailing" "Where Are You Going?"
Dave Stewart - Keyboards on "Centered"
Gary Sanctuary - Piano on "Where Are You Going?"
ギャヴィン・ハリソンと05ric(?)によるプロジェクト。
クレジットによれば、フリップが参加している2曲以外はハリソンの
tapped guitar がフィチャーされているのだが、正直良くわからない。
(追加:2008年3月10日)
2009
Circles : Gavin Harrison & 05ric
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Vocals, Extended Range Bass - 05ric
Drums, bass and guitar - Gavin
Piano on "Circles" - Gary Sanctuary
新制クリムゾンが半ば頓挫してしまった今、クリムゾンのメンバー、と言って良いのか悪いのかわからなくなってしまったハリソンによるプロジェクトの第2弾。
テクニカルなバックに時折爆音や美メロが絡む、というパターンはいいかげん凡庸で、ファーストとの差異は殆どない。 これがハリソンのやりたい音楽なのだろうか。自らの名前を冠しているものの疑問が大いに残る。
クリムゾンが順調に活動を続けていれば来日もかない、ハリソンのインタビューで音楽遍歴等を確認することができたかもしれない。 クリムゾンの活動停止が返す返す残念である。
(追加:2009年7月25日)
2011
The Man Who Sold Himself : Gavin Harrison & 05Ric
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05Ric - vocals, Touch Guitars
Gavin - Drums, bass and guitar
Piano keyboards by Gary Sanctuary on " Prize "
Gavin Harrison & 05Ric の新作。
クリムゾンとしての対外活動が2008年のライヴだけで終わってしまっているだけに、ハリソンのことを元キング・クリムゾンと位置づけて良いのかどうかわからなくなってしまっている。 開封前の本作品貼りつけてあったシールにも、 「
Gavin Harrison ( Porcupine Tree ) 」
とだけ記載されており、クリムゾンについては触れられていない。 ハリソンにとって、クリムゾンでのライヴは黒歴史なのだろうか? だとしたら悲しい。
作品自体、前作までと大きな方向性の違いはなく、クリムゾンのファンの嗜好と被るところは少ない。
(追加:2012年3月10日)
念の為。 2014年以降のキング・クリムゾンの Lineup 8 において、ハリソンはパーマネント・メンバーとして参加しています。
(追加:2022年3月10日)
2020
Chemical Reaction : Gavin Harrison, Antoine Fafard
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Produced by Gavin Harrison and Antoine Fafard
ギャヴィン・ハリソンとアントワーヌ・ファファール名義による作品。
アントワーヌ・ファファールは、サイモン・フィリップス、チャド・ワッカーマン、テリー・ボジオ、デイヴ・ウェックル、そしてギャヴィン・ハリソンという豪華ドラマーが参加しているソロ・アルバムを発表したことがあるカナダ出身のベーシストで、本作品が制作されたのもその経緯があってのことと思われる。
テクニカルなリズム隊と弦楽器という編成は聴く前から期待が高まるのだが、その期待を裏切らない素晴らしい内容である。 複雑なリズムの上に弦楽器が旋律を奏でたり、リズム隊と弦楽器がユニゾンで演奏したりとワクワク感が止まらない。
現行キング・クリムゾンの中でも活動が最も活発で、かつ充実しているのは、もしかしたらギャヴィン・ハリソンかもしれない。
(追加:2022年3月10日)
Secrets & Lies : Jakko M Jakszyk
CD
The album audio presented in:
Visual Content
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ジャッコが2020年に発表したソロ・アルバムに、ギャヴィン・ハリソンは全曲に参加している。
(追加:2023年4月10日)