1971
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Violins :
Wendy Treacher, John Trussler, Roddy Skeaping, Wilf Fibson, Carol
Slater, Louise Jopling, Garth Morton, Channa Salononson, Steve
Rowlandson, Mica Gomberti, Colin Kitching, Phillip Saudek, Esther Burgi
Cellos :
Michael Hurwitz, Timothy Kramer, Suki Towb, John Rees-Jones, Katherine
Thuulborn, Catherine Finnis
Trumpets :
Peter Parkes, Mick Collins, Ian Carr ( doubling Flugel Horn ), Mongesi
Fesa ( Pocket Cornet ), Mark Charig ( Cornet )
Altos :
Elton Dean ( doubling Saxcello ), Jan Steel ( doubling Flute ), Ian McDonald,
Dudu Pukwana
Tenors :
Larry Stabbins, Gary Windo, Brian Smith, Alan Skidmore
Baritones :
Dave White ( doubling Clarinet ), Karl Jenkins ( doubling Oboe ), John
Williams ( Bass Saxphone - doubling Soprano )
Trombones :
Nick Evans, Dave Amis, Dave Perrottet, Paul Rutherford
Drums :
John Marshall ( and all percussion ), Tony Fennell, Robert Wyatt
Guitars :
Brian Godding
Bass :
Brian Belshaw
Vocalists :
Maggie Nicholls, Julie Tippett, Mike Patto, Zoot Money, Boz
Basses :
Roy Babbington ( doubling Bass Guitar ), Jill Lyons, Harry Miller, Jeff
Clyne, Dave Markee
Piano :
Keith Tippett
Producer : Robert Fripp.
名盤の誉れ高い、ジャズ・オーケストラ作品。
ジャズ・ロック、というフィールドに限定する必要はあるが、それでも豪華なメンバーが集まったものだと思う。 これだけのものをまとめることができたのはティペットの才能によるものだと思うが、こうした企画を任せようと思わせるだけの勢い、そして評価が当時のティペットにあったことにも驚かされる。
個人的には、少人数、あるいはソロでのティペットの演奏の方が好みなのだが、聴く者を圧倒する迫力は突出していると思う。
フリップについては、
Bob Fripp ( Guitar ) who was so busy in the Box that he didn't get
around to playing
とクレジットされているが、『 Islands 』
のリハーサルのため客演できないほどの人間が、アルバム全体のプロデュースを行うことができるのか、疑問が残る。
(追加:1999年1月24日)
(更新:2004年4月25日)
Colin Scot : Colin Scot
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Imported Guitars
ジョン・アンソニーがプロデュースしたことで、ジェネシス、VDGGのメンバーが参加。 他ジョン・アンダーソン、リック・ウェイクマンも参加している。 フリップの参加については、リリース時期がVDGGのアルバムのリリース時期と近いことから、VDGG とのセッションのついでと推測される。
どの曲に参加しているかはクレジットされていないため、不明。いかにもフリップとわかるのは、”
Here We Are in Progress ”
の後半で歌メロに絡むギター・ソロだが、大袈裟にかぶってくるストリングスの音がとても邪魔。
” Nite People ”
のギターもフリップの可能性があるが、歪んでいるだけでおもしろくはない。
ハミルの名前はコーラスとして ( その他大勢と )
クレジットされているため、フリップと共演したかは不明。
(追加:1998年11月10日)
Fool's Mate : Peter Hammill
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Electric Guitar
” Imperial Zeppelin
”
では、先ずイントロでブザーのようなギターを発振させる。 そして中間部でハーモニクスを多用したソロ(の1歩手前)を演奏している。
” Sunshine ” ではイントロ、サビ、間奏部でワウを使ったフレーズを絡ませている。フリップがワウを 「 いかにもワウ 」 といった音を出すために使用したのは、この曲でのセッションのみである。 フリップの自発的意志によるものなのか、ジョン・アンソニーの要請なのかは不明。
” Child
” ではアルペイジオもどきを演奏するだけで、印象は地味。
” Viking
”
ではサックス・ソロのバックでミニマル・フレーズを演奏した後、短めのギター・ソロをとる。 ギター・ソロはいかにも、といった音でそれなりに堪能できる。
” The Birds ”
ではバッキングともソロとも判別できないギターで1曲まるまる参加しており、印象としては
『 Lizard 』
のA面の音に近い。 レス・ポールのフロント・ピックアップの音がとてもワーミー。
” I Once Wrote Some Poems ”
は、ハミルによるシンプルな弾き語りの後、” Imperial Zeppelin ”
のイントロと同じギターが発振されて、唐突に曲が終了する。
(追加:1998年11月10日)
Pawn Hearts : Van Der Graaf Generator
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Electric Guitar
どの曲に参加されているかはクレジットされていないが、組曲
” A Plague Of Lighthouse Keepers ” の最終パートである ”We Go Now ”
のギターがフリップと思われる。
フリップのギターは歌メロに絡みながら始まり、他の楽器を全てバックまわして曲の最後まで鳴り響く。 当時のVDGGは、弦楽器の専任者がいなかっただけに、もっと参加してほしかったと思う。
(追加:1998年11月10日)
1972
Curiosities 1972 : Command All Stars
1-5
Recorded February 1/2/3 1972 at Commands Studios, Green Park, London. Produced by Robert
Fripp
Thanks to Trombone player Paul Nieman whose musical contribution was on lost tapes
2008年に発掘された、フリップのプロデュースによるティペット関連の作品。
もともとは2枚組としてリリースされる予定がお蔵入りになり、ニック・エヴァンスが所有していたサイド2と4に相当するラフ・ミックス段階の音源を作品化したもの。
録音は、解散が前提にあったクリムゾンのアメリカ・ツアーの直前に行われており、フリップがどこまで関与しているか不明。 オリジナルがフリップのプロデュースで制作されていたとは言え、ラフ・ミックス段階の音源にもフリップのプロデュースをクレジットしてしまうことは、多少無理があるように思える。
ただ、演奏自体はスリリングで迫力があり、フリップの名前無しでも充分に楽しむことができる。
(追加:2009年1月10日)
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Producer Robert Fripp
キース・ティペット名義の初アルバム。
スコアに基づき大編成で演奏された 『 Septober Energy 』
の後だけに、インプロ主体の小編成で構築された本作品では、打楽器や装飾音の領域までカヴァーするティペットのピアノを充分に堪能することができる。
インプロ主体の演奏は、時にかなりアヴァンギャルドなものになり、個々の音色は美しいものの、全体の音は激しく強烈な印象がある。 フリップとティペットの音楽的共通点を議論することは無意味だと思うのだが、本作品直後の
『 Larks' Tongues In Aspic 』
のインプロ・パートからは、本作品の影響を伺うことができると思う。
(追加:1999年1月24日)
(更新:2004年3月10日)
Matching Mole's Little Red Record : Matching Mole
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Producer : Robert Fripp
ロバート・ワイアットとフリップは Centipede
のレコーディングで知り合ったものと思われる。
イーノは本作では ” Gloria Gloom
”
1曲にゲスト参加しているだけで、ウニョウニョとしたシンセサイザーを演奏し、アルバムから完全に浮いてしまっている。
このレコーディングをきっかけにフリップはイーノと知り合い、以後
Fripp & Eno に発展していくことになる。
(追加:1998年10月10日)
1973
No Pussyfooting : Fripp & Eno → Fripp & Eno
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Keith Tippett, Piano ( Zither on Tropic Of Capricorn )
Roy Babbington, Bass
Frank Perry, Percussion ( Piano Interior on Tropic of Capricorn )
Producer Robert Fripp
オヴァリー・ロッジ名義の作品。
全編インプロによる演奏自体はヴァラエティにんでいるのだが、少人数の固定メンバーによる演奏ということもあってか、アルバム全体の統一感は高い。
この見事なまでの統一感がフリップのプロデュースによるものであれば大変喜ばしいが、どこまで本作品に寄与することができたのかは疑問が残る。
(追加:1999年1月24日)
(更新:2004年3月25日)
And Now For Something Completely Different! - Sabre Dance : Spontaneous Combustion
Spontaneous Combustion が1973年にリリースしたシングル ” Sabre Dance
” のB面に、フリップがプロデュースした ” And Now For Something Completely Different! -
Sabre Dance ” が収録されている。
フリップによる最初期のプロデュース作品である本楽曲は、ハチャトゥリアンの ” 剣の舞 ” をオーソドックスにカヴァーしたA面に比べ、スローかつ重厚感溢れる演奏となっている。 しかも短時間ではあるが、中間部とラストに、メロトロンが大々的にフィーチャーされている。
2012年に Esoteric Recordings から再発された 『 Triad 』 のボーナス・トラックとして初CD化されている。
(追加:2012年10月25日)
1974
Here Comes The Warm Jets : Eno
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Keyboards: Nick Kool and Koolaids (7) Nick Judd (4,8) Andy
Mackay (6,9)
Guitars : Robert Fripp (3,5,7) Phil Manzanera (1,2,4) Paul Rudolph (3.10)
Chris 'Ace' Spedding (1,2)
Bass Guitar : Busta Cherry Jones (2,4,6,8) BIll MacCormick (1,7) Paul Rudolph
(3,5,10) John Wetton (3,5)
Percussion : Simon King (1,3,5,6,7,10) Marty Simon (2,3,4) Paul Thompson (8)
Saxophone septet on 9 : Andy Mackay
Slide guitars on 9 : Lloyd Watson
Backing vocals on 6 and 7 : Sweetfeed
Extra Bass on 2 : Chris Thomas
Eno sings all other
vocals and (occasionally) plays simplistic keyboards, Snake guitar, electric larynx and
synthesizer, and treats the other instruments.
フリップの攻撃的なギター・ソロを堪能したい、そんな望みを叶えるため
( だけ ) に ” Baby's On Fire ”
はつくられたのはないかと思える。それほどフリップのギターが凄まじい。 5分強の曲の半分以上がフリップのギター・ソロによって占められている。
” Driving Me Backwards”
はフリップのギターの断片が効果音的に使われている。イーノによるテープ編集による可能性が高い。
共作曲である ” Blank Frank”
では、フリップには珍しくファンキーなギターを演奏している。
Roxy Music のヒストリー・ビデオである 『 Total Recall 』
に、本アルバムのレコーディング場面が収録されているが、フリップは写っていない。 残念。
尚、” Baby's On Fire ” と” Driving Me Backwards ” のベースはジョン・ウェットン。 スタジオに同時に入ったかは不明。
(追加:1998年10月10日)
1975
Evening Star : Fripp & Eno → Fripp & Eno
Live In Paris 28.05.1975 : Fripp & Eno → Fripp & Eno
You Never Know / I'm Big Enough For Me : Charlie Drake
イギリスのコメディアン、チャーリー・ドレイクのシングル。
私が入手したものもジャケットも何もないのだが、Discogs によれば ” You Never Know ” のギターがロバート・フリップ、ドラムがフィル・コリンズ、ピアノがキース・ティペット、ベースがパーシー・ジョーンズ、バック・コーラスがピータ・ガブリエル、ということになる。
曲自体は過度なお笑い路線ではなく、軽めのポップスといった雰囲気である。 ヴォーカルのバックでのギターのカッティングがフリップによるものとは思い難いが、ブリッジ部分のギターはフリップらしい演奏である。
他のメンバーの演奏も記名性は高くないのだが、1975年という段階でこれだけのメンバーが揃ったのなら、ガチに1曲位取り組んで欲しかった。
(追加:2021年9月25日)
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一般にイーノの曲で最もポップな曲と言われる ” St. Elmo's Fire ”
において、フリップは激しいギターソロを演奏している。 ギター以外の楽器をイーノが一人で演奏しているにも拘わらず、決して環境音楽にはなっていない。「ウィムズハースト」はイーノの造語で、「非常に高い電圧を発生させる装置で、素早くしかも突然に、2つの電極の間で電気が発生する」装置のことを指すらしい。レコーディング前にイーノは「ウィムズハースト」を絵に描くようにフリップに指示したとのことである。*1
” I'll Come Running ” のギター・ソロは 「 抑えられた ( restrained )」 ところなどなく、やはり激しく弾きまくっている。また、本曲は1975年にリリースされたイーノのシングル
” The Lion Sleeps Tonight ( Wimoweh ) ” のB面としても収録されている。
” Golden Hours
”の 「 wimborne 」
もやはり造語だが意味不明。フリップは間奏部でメロディアスなミニマル・フレーズを演奏している。
*1:エリック・タム 『ブライアン・イーノ』
(追加:1998年10月10日)