2001
Damage : Sylvian | Fripp → Sylvian & Fripp
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chris arduser - drums, vocals, mandolin, acousitic guitar
adrian belew -
guitars, vocals
rob fetters - guitars, vocals
boo nyswonger - bass, keyboards, acoustic guitar
robert fripp - guitar solo on "dave"
ブリューによるベアーズの13年振りの作品。
ブリュー及びベアーズの作品を全て聴いているわけではないので僭越だが、この作品は素晴らしい。 ポップなメロディに、トリッキーなんだけどトリッキーなことだけが強調されることなく曲に調和しているギター・ソロ。 素晴らしい。
フリップは ” Dave ”
でギター・ソロを演奏している。 2回のソロ(もしかしたら1回はブリューかもしれないが)は、良い意味でゆったりとした伸びのある演奏で格好良い。 最近のフリップの客演の中でも、ベストの一つにあげることができると思う。
( 追加:2001年7月25日)
XtraKcts & ArtifaKcts : BPM&M
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Robert Fripp Guitar taken from ProjeKct 2,3 & 4, and 80's K.C. live.
Allah guitar recorded by Pat & David Singleton at DGM HQ.
Frippertronics & Soundscapes from various Installs.
ProjeKct X に続く、マステロットのお勉強シリーズ。
プロジェクトのマテリアルだけでなく、ディシプリン・クリムゾン、フリップのソロ、はてはギター・クラフトからも断片的に採用した音を繋ぎ合わせ再構築した音。 フリップの意志は一切感じられない。
例によってビル・ムニヨンとの共同作業で、当人達はテクノ、ダンス系の音とコメントしているが、現実のフロアでこの音がどこまで機能するかは甚だ疑問。 クリムゾンのファンの立場としても、個々の音源の使い方が中途半端にあざとく個人的にはあまり好きになれない。
ちなみにブルーフォード音源は一切なし。 どう考えてもこれは意図的なものとしか思えず、ブルーフォードに対するマステロットの思いが判って興味深い。 性格が悪いドラマーでないとフリップと仕事できないのか?
( 追加:2001年9月10日)
The Thunderthief : John Paul Jones
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Guitar Solo
格好良い。 その一言だと思う。
言わずとしれた元ツェッペリンのジョン・ポール・ジョーンズのDGMでの2枚目のソロ・アルバム。 フリップは1曲目の ” Leafy Meadows ” のみの演奏であるが、とにかく弾きまくりで格好良い。
y2King Crimson での活動と前後して客演が減っているフリップだが、その少ない客演の中でもこれはベストの一つだと思う。 インタビュー等で確認するとフリップの演奏は正に客演にすぎないらしいが、それでもこれだけの演奏である。
y2King Crimson の新作への期待も本当に高まる。
(追加:2001年12月10日)
Cydonia : ORB
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ORB のオリジナルとしては6作目となる作品。 日本語ライナーによれば、1998年には完成していたとのこと。 いわゆるテクノ系の音楽には門外漢ではあるが、それでも No-Man のような垂れ流し系の音楽との違いは明白。 意外と癖になる音である。
フリップがクレジットされている ” Terminus ” は、環境音に次第にリズムが加わり、その上に様々なサンプリング音が被さってくる構成。 ストリングス系の音、シーケンシャル・フレーズ等、フリップ・ライクな音は散見するものの、いわゆる「ギター」の音はではいため判断が付きにくい。
尚、” Egnable ” には、「 From the lost FFWD Sessions Tape 」 とのクレジットがある。 フリップの音を探そうとはしたが、『 FFWD>> 』 と同じく、判別は全く不可能。
(追加:2001年2月25日)
2002
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『 Everything And Nothing 』 発表時からシルヴィアンがリリースを表明していたインスト(中心)のベスト・アルバム。
” Wave ( version ) ” は、オリジナル前半のヴォーカル・パートがカットされ、フリップのギター・ソロを中心に再編集されている。
” Upon This Earth ” は出だしのナレーション部がカットされている他は、ほぼオリジナル通り。 その結果フリップの管楽器系のギター・ソロがひたすら続く。
2曲ともフリップのソロがフィーチャーされるような編集になっており、個人的には大満足である。
(追加:2002年6月25日)
Strange Beautiful Music : Joe Satriani
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スティーヴ・ヴァイの師匠、という表現が一般によく使われているジョー・サトリアーニのソロ・アルバム。 1曲1曲が充分に練られた上でのギター・オリエンテッドな作品で、完成度は非常に高い。 フリップは1997年のG3のツアーでの客演でサトリアーニと知り合っているはずで、本作品の参加もその辺りの絡みと推測される。
フリップが参加している ” Sleep Walk
” は、Santo & Johnny が1959年にビルボードで No.1 を獲得し、その後パット・メセニーがカヴァーをしてアルバムのタイトル曲にもしたインスト。 リード、コード・カッティングともサトリアーニによるもので、フリップはバックで発信音のようにかすかな音階を奏でている。
ギタリストのアルバムへの参加、カヴァー曲、とフリップにしては珍しいパターンなだけに演奏がわずかなのが非常に残念。 とはいえ、サウンドスケイプがただ挿入されているだけという最悪のパターンではなく、それなりに味わい深い。
(追加:2002年7月25日)
Trance Spirits : Steve Roach & Jeffrey Fayman
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Robert Fripp : Guitar Soundscapes
テン・セカンズでキーボードを演奏していたジェフリー・フェイマンとスティーヴ・ローチなる人の作品。
「アフリカン・パーカッション meets 西洋」といった昔からよくあるパターンの音で、呪術的とかいう表現で安易に崇められたりすることが多い類のもの。
想像通りアフリカン・パーカッションのバックでサウンドスケイプがフニャフニャと鳴っているだけの作品。
フリップ。やめてくれ、こういうのは。
(追加:2002年9月25日)
2003
Curiosities Volume1 : Brian Eno
All music composed and performed by Brian Eno. Except Manila Envelope composed and performed by Brian Eno and Robert Fripp. Drums on Castro Haze by Richard Bailey.
イーノのオンラインショップで発売された作品。
同ショップでは特定の美術館やインスタレーション向けの作品が多いが、本作品は所謂アウトテイク集とおもわれる。 CD-ROM 作品 『 Headcandy 』 に収録されていた ” Manila Envelope ”
が同タイトルで収録されているが、オリジナルに比べて2分程度短い編集と鳴っている。
(追加:2012年11月25日)
Rare And Unreleased 12" Mixes : Club Bowie
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Club Bowie 名義で発表された、リミックス集。 企画から想定されるのは 『 Let's Dance 』、『 Tonight 』、『 Never Let Me Down 』 時期の楽曲のリミックス集なのだが、そんな中にフリップが参加している ” Just For One Day ( Heroes ) ” と ” Shout ( Original Mix ) ” が収録され、かつフリップのギターもフィーチャーされている。 ディスコで流されることも多かった ” Fashion ” のリミックスである ” Shout ( Original Mix ) ” はビートが強調されすぎており、かつ原曲からのサンプリング比率も低くあまりおもしろい内容でなない。 一方の ” Just For One Day ( Heroes ) ” は、原曲のインプロ部分をぶった切りながらいきなりサビに繋げるという強引な編集が格好良かったりする。 フリップのギターのサンプリング度もこちらの方が高い。 (追加:2018年9月10日)
2004
The Equatorial Stars : Fripp & Eno → Fripp & Eno
Oh No! Bass Solo! : Matt Bissonette
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All songs-Matt Bissonette bass and vocals
Gregg Bissonette on drums except
"Bolivia"
Ron Pedley - Acoustic Piano
Robert Fripp - guitar
Jeff Campitelli- drums
Doug Bossi - guitars
ベーシスト、マット・ビソネットのソロ・アルバム
本作品へのフリップの参加は、フリップがジョー・サトリアーニの 『 Strange Beautiful Music 』 に参加した際に共演したことが経緯と思われる。
特定のグループに所属するというよりセッション活動が多いビソネットによる本作品は、” Bolivia ” を除き兄弟であるグレッグ・ビソネットのドラムとのデュオ楽曲で構成されている。
そしてバンド形態で演奏される ” Bolivia ” において、フリップのサウンドスケイプスがイントロやブリッジ部分で挿入されている。
(追加:2023年12月25日)
Cha Cha with The Hellboys : The Hellboys
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Soundscapes Digital Editor and Mastering Enginneer :
David Singleton
From Robert Fripp : 1999 - Soundscapes Live in Argentina,
Frippertronics (1979) - Previously Unreleased "Falling, Falling Back"
トム・レドモンドが中心となったプロジェクト(だと思う)、ヘルボーイズの作品。 クレジットされているメンバーをみれば一目瞭然、ギター・クラフト・オールスターズといったところ。
練りに練った楽曲、達者な演奏、と否定すべきところは何もないのだが、完璧且つ綺麗にまとまりすぎているところが欠点なのかもしれない。 トム・レドモンドもそのあたりはわかっているらしく、曲中に唐突にノイズや中途半端なスクリーミングを異分子として割り込ませている。 それすらも作為的に思えてしまうのはご愛敬かもしれないが。
フリップの演奏は、過去のマテリアルから採用したもの。 サウンドスケイプもフリッパートロニクスも、ここでは異分子として見事に機能している。 テクノ、アンビエント系のミュージシャンにサンプリングされるパターンより、本作品のようにアンサンブル中心の楽曲の中で飛び道具のように使われるパターンのほうが好ましく思える。
(追加:2004年3月10日)
2005
Where'$ The Money Mr Blair ? : School Aid
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Featuring Ian & Hannah Chalk, Luke Lucas, Keith,
Karen, Lilly & Hugh Hitchings, Abbi Hiscocks, Joy Cunningham, Rosie Dixon, Helen
Edwards, Robert Fripp, David Singleton, Keith Tippett, Gavin Whitlock, and the massed
ranks of Broacchalke Primary School on Nove 17th, 2005.
Mixed by The Vicar & Robert Fripp
Words and Music by David Singleton
Produced and arranged by The Vicar
DGM初のチャリティ作品。
火事で燃えた学校の支援を目的にした作品で、その背景等についてはシングルトンが詳しく記載したライナーが付属している。
英国でのこの問題の位置づけがどのようなものか全く知識がないが、チャリティとして人々の注目を集めるには曲が地味で、その目的をどこまで達成することができたのかは疑問が残る。
フリップの演奏は残念ながら全く確認することができない。 そもそもギターすら弾いていないのかもしれない。
(追加:2006年5月10日)