1981
Nude : Camel
|
Musicians
Andrew Latimer Guitars, vocals, flute, koto & various keyboards
Andy Ward Drums & percussion
Colin Bass Bass & vocals
Mel Collins Flute, piccolo & saxophones
Duncan Mackay Keyboards
Jan Schelhaas Piano on ' The Last Farewell '
Chris Green Cello
Gasper Lawal All percussion on ' Changing Places '
Herbie Flowers Tuba
バンドとしてのキャメルの最終作。 この後キャメルは、アンディ・ラティマーのソロ・プロジェクト色を強めていく。
小野田少尉というコンセプトを明確にしたことで、プログレ度が高い作品になっている。 この辺りは、テクニカルに走りすぎた前作
『 I Can See Your House From Here 』 から明確に軌道修正されている。
ただ、やはりこれは1980年代の音ではない。 本作の唯一かつ最大の欠点は、牧歌的なプログレの新譜が求めらない時代にリリースしたことだと思う。
コリンズの活躍度は前作より遙かに高く、楽曲の骨格を成している部分もある。 話題にならなかったのが、ちょっともったいない。
(追加:2008年5月25日)
Tilt : Cozy Powell
|
マイケル・シェンカー・グループ加入時期に発表された、故コージー・パウエルのソロ・アルバム。
収録曲は、ジェフ・ベックやゲイリー・ムーアが参加しているハード・ロック・ナンバーと、ヴォーカル入りのポップなナンバーに二極分化しており、コリンズが参加しているのは後者タイプの
” The Right Side ” 。
イントロからサックスが鳴りっぱなしで、コリンズの貢献度が非常に高い楽曲なのだが、疾走感溢れるハード・ロック・ナンバーにサックスで参加する、なんて夢みたいなことを、コリンズにはいつの日か実現してもらいたい。
(追加:2012年3月10日)
Tin Drum : Japan
|
稀代 の名盤、Japan の 『 Tin Drum 』
にコリンズはクレジットこそされていないが参加している。 正確には、アルバムにはクレジットされていないが、” The Art Of Parties
” の7inch、12inchに、「 Brass section Mel Collins, Martin Drover, Cliff
Hardy 」としてクレジットされている。
あの名曲のあのイントロでのブラス・パートをコリンズが担当している、という事実はもっと知られても良いと思う。
(追加:2012年3月10日)
Line Up : Graham Bonnet
|
グラハム・ボネット がレインボー脱退後に発表したソロ・アルバム。
” Be My Baby ”
のカヴァーが全てを表している。 コージー・パウエルだ! ミッキー・ムーディだ! ジョン・ロードだ! とハードロック路線で売る側はイメージ付けたいのだろうが、元々ポップスが大好きな人であって、ハードロックになりきれないところが、この人の魅力なのかもしれない。
コリンズは、短めのサックス・ソロを ” Anthony Boy
”
で披露。 それよりも前述した ” Be My Baby ”
にもノン・クレジットながら長めのサックス・ソロがあるのだが、これがコリンズによるものだと嬉しい。
(追加:2012年6月25日)
Dangerous Acquaintances : Marianne Faithful
|
ロック波瀾万丈を地で行ったようなマリアンヌ・フェイスフルのソロ・アルバム。
デジタル・シンセが席捲する前の爽やかなアレンジが施された作品なのだが、歌詞はこれでもかと言うくらい、デッド・エンドな内容。 勿論、それがこの人の魅力なのだが。
詳細なクレジットはされていないが、” Intrigue ” や ” Tenderness ” のサックスがメル・コリンズによるものと思われる。
(追加:2012年9月10日)
1982
Eye In The Sky : The Alan Parsons Project
|
Sax Solo - Mel Collins
コリンズ のサックス・ソロが大々的にフィーチャーされた ” Old And Wise
” が収録されている、アラン・パーソンズ・プロジェクトの作品。
アラン・パーソンズ・プロジェクトへのコリンズの参加は本作品が初めてなのにもかかわらず、その扱いはとても大きい。 通常のヴォーカル・パートが終わった後、最後までコリンズのサックス・ソロが続くという展開は、一歩間違えれば唐突感だけが残ってしまう可能もあったはずだが、” Old And Wise
” だけではなくアルバム全体の見事な締めくくりとなっている。
この活躍が、次作 『 Ammonia Avenue 』 での更なる活躍に繋がったものと思われる。
(追加:2013年1月25日)
|
Horns - Mel Collins
オリジナル・バドカン最後の作品。
作品自体の出来が悪いことが原因なのかもしれないが、コリンズの演奏もスタジオ・ミュージシャンっぽく個性の無いもの。 過去の作品と異なり、ボズとの人脈もあまり感じられない。
(追加:2007年1月10日)
Bill Wyman : Bill Wyman
|
Horns ( On ' Jump Up ' )
Mel Collins, Martin Drover, Annie Whitehead
” Miss You ” で強烈なサックス・ソロを披露したコリンズが、そのストーンズのビル・ワイマンのソロに参加。 ” Miss You ”
にも負けない印象的なサックス・ソロを披露。
してくれればよかったのですが、実際にはメイン・リフを3人で演奏。 サックス・ソロもあるが、コリンズによるものなのかクレジットが無いので不明。
” Come Back Suzanne ” に代表されるように全体に脱力気味な楽曲が中心なだけに、まぁ、こんなモノなのかもしれない。
(追加:2013年5月25日)
Now You See Me... Now You Don't : Cliff Richard
|
イギリスの国民的歌手、クリフ・リチャードの作品。
クリフ・リチャードのイギリスでの人気は日本では想像できない、という話をよく聞く。
本作品も確認してみたところイギリスでゴールド・ディスクを獲得している。
本作品の楽曲はパワー・ポップというか産業ロックというかその手の音で、この時期日本でもしっかりとプロモーションがなされていたら、売れなかったはずがない、と思わせる程の内容であり、個人的にもクリフ・リチャードって凄い、と思わされた作品である。
メル・コリンズは2曲で強烈なサックス・ソロを披露している。
クリフ・リチャードのバックで演奏した、ってことは、イギリスのミュージシャンにとって名誉なのかもしれない。
(追加:2015年1月10日)
Back To Front : Caravan
|
Pye Hastings : Guitar and Vocals, Guitar solo on '
Proper Job '
Richard Sinclair : Bass Guitar and Vocals, Guitar solo on ' A.A. Man '
Dave Sinclair : Pianos, Organ, Minimoog and Prophet, Lead vocal on '
Proper Job '
Richard Coughlan : Drums and Percussion, Talking voice on ' Proper Job '
Sax Solos by Mel Collins
キャラバンの傑作アルバム。 80年台初頭にリリースされたプログレ作品としては、エイジアのファースト、アンソニー・フィリップスの 『
Private Parts & Pieces II - Back To The Pavilion 』 と同じくらいプログレ本流を貫いている。
そして、そんな作品の中でコリンズの貢献度は非常に高い。
” Bet you Wanna Take It All / Hold On Hold On ” でのサックス・ソロと、ソロ後の歌メロとの絡み、” Videos Of Hollywood
” でのこれまた格好良いシンセと相互にソロを取り合うところ等、ゾクゾクする場面の連続である。
(追加:2013年5月25日)
Kokomo : Kokomo
|
Kokomo :
Dyan Birch - Vocals
Frank Collins - Vocals, Piano
Tony O'Malley - Vocals, Keyboards
Paddie McHugh - Vocals
Alan Spenner - Bass
Neil Hubbard - Guitar
Tony Beard - Drums, Percussion
Mel Collins - Saxes
Jody Linscott - Percussion
James Mack - Piano
前作から7年ものブランクを経て発表されたココモの3枚目。
コリンズはゲスト扱いとなっているものの、アラン・スペナーを中心としたメンバーはほぼ同じ。 にも拘わらず、音は従来のホワイト・ファンクから、ブラック色を増しており、一聴しただけでは同じバンドとは思えない程。
バンド・メンバー(とコリンズ)を中心にロンドンで録音された音源に、シカゴで管弦楽器、パーカッション等がダヴィングされたことで、この変化が現れたのだと思う。
売れ線を狙ったプロデューサーの判断がどこまでセールスに寄与したか不明だが、コリンズの演奏を埋没させるには充分な仕打ちであった。
(追加:2011年11月25日)
The Philip Lynott Album : Philip Lynott
|
フィル・ライノットが、シン・リジィ解散前にリリースしたソロ・アルバム。
シン・リジィ自体がハードロックという括りだけでは収まらなかっただけに、ソロ・アルバムでの多様性は更に増している。 マーク・ノップラーやヒューイ・ルイスの参加や、テクノ・ポップの導入など、当時本人がやりたかった事がそのまま表現されている。
コリンズの参加は、” Growing Up ”
1曲だが、泣きのサックス・ソロを披露している。
(追加:2012年6月25日)
Amnesty International Proudly Presents The Secret Policeman's Other Ball The Music
|
Horns : Mel Collins, Paul Cosh, Jeff Daly, Martin Drover, Digby Fairweather, Malcolm Griffiths, Mike Henry, Mark Isham.
Recorded Live at "The Secret Policeman's Other Ball" - The 1981 Amnesty International Gala at the Theatre Royal, Drury Lane, London.
『レコード・コレクターズ』誌2009年3月号の特集で、クラプトンとベックの各々のベスト50曲が特集されている。 ベックの1位が ”'Cause
We've Ended As Lovers ” でクラプトンの1位が ” Crossroads ”
なのだが、その2曲がベックとクラプトンの競演で収録されている奇蹟のような作品。
他に収録されているミュージシャンがスティングにボブ・ゲルドフにフィル・コリンズであることからわかるように、典型的なチャリティ・コンサートであり、二人の競演もそんな背景があったから成立したものかもしれない。
コリンズは、チャリティのお決まりである全員参加の最終曲にその他大勢と一緒にクレジットされている。 ベックとクラプトンの3曲でも演奏する機会が与えられていれば良かったのだが。
(追加:2009年5月10日)
1983
The Real Macaw : Graham Parker
|
Additional Musicians Mel Collins : Saxophones
グレアム・パーカーの 作品。
音の空間、隙間の扱いが優れた作品である。
音数が少ないのではなく、広がりや奥行きが感じられ、作品傾向こそ異なるが、同時期のポリスと同じような印象を受ける。
ゲストとして参加したコリンズは、アップテンポな ” A Miracle A Minute ” では2回もサックス・ソロを、”
Beyond A Joke ” や ” Anniversary ” ではムーディーなソロを披露している。
(追加:2015年1月10日)
|
ジョーン・アーマトレーディングのセールス的に成功していた作品。
メル・コリンズはブラス・セクションの一奏者としての参加で、大々的なソロはフィーチャーされていない。
(追加:2024年9月25日)
Strange Day In Berlin : Sally Oldfield
|
Mel Collins : Saxophone
サリー・オールドフィールドの作品。
マイク・オールドフィールドの姉、というのもいい加減判りきった紹介ではあるが、個人的には未だ音楽的に独自なアイデンティティを感じることがない。 好みの問題だけだが、彼女のヴォーカルから彼女でなければという必然性を感じたこともない。
そんな輩がとやかく言う話ではないが、サンプリング、打ち込みを中心制作されたであろう本作品から、何故そうしたテクノロジーを使う必要性があったとは全く想像がつかない。
メル・コリンズは ” She Talks Like A Lady ” で短めのソロを演奏している。 同曲には管楽器をサンプリングしただろう音色が多用されているのだが、コリンズの演奏のサンプリングじゃなければよいと思う。 もったいないから。
(追加:2022年2月25日)
Rant'n Rave With Stray Cats : Stray Cats
|
ある年代に対して、「 せくすぃーあんせぶんてー」というメロディを映像と共に思い出させてしまう、そんなビック・ヒットを収録したストレイ・キャッツの作品。
残念ながらその大ヒットナンバーには参加していないものの、小ヒットした ” Look At That Cadillac ”
にはしっかりとコリンズのサックス・ソロがフィーチャーされている。 コリンズとロカビリーというイメージは全く結びつかないのにも拘わらず、ロカビリー路線にピッタリの演奏を見事にこなしている。 この辺り、スコアを単にこなすだけではなく、楽曲に溶けこみきるコリンズの凄さを感じることができる。
(追加:2012年3月10日)
The Hurting : Tears For Fears
|
Summer Sonic 2012 でも来日した、ティアーズ・フォー・フィアーズのファースト・アルバム。
後の 『 Songs From The Big Chair 』
のようなビッグ・ヒットには至らなかったものの、単なるエレポップには収まらず「売れてやる」という意思を明確に感じる作品。 メロディ良し、アレンジ良し、のこんな作品をリリースしたバンドを、この後レコード会社がワールドワイドで売ってやろうと思うのは、当然のことである。
放っておくはずはない。
コリンズのサックスは、” Ideas as opiates ” や ” Memories fade ” で確認することができる。 特に ” Memories fade
” においては楽曲の中核となっている。
(追加:2012年9月10日)
Windows In The Jungle : 10cc
|
Mel Collins : Saxophones
ゴドレー&クレーム脱退後の10ccの作品。 ゴドレー&クレーム脱退前か後か、という注釈はいい加減余計なお世話なんだと思うが、その注釈で区分しやすいのも事実である。 バンドのケミストリーを考える上での良いサンプルかもしれない。
本作品は、都市生活を描いたコンセプト・アルバムなのだが、そのコンセプト自体が既に陳腐化しているのが、そもそも残念だったりする。 A面後半でフィーチャーされているコリンズのサックスも、取り立て大したものではない。
(追加:2012年3月10日)
POSITIVE SMILE SAYAKA IV : 伊藤さやか
|
Sax Mel Collins
アイドル伊藤さやかのロンドン・レコーディング作品に、メル・コリンズが参加している。
私は1980年代前半のアイドル全盛時代が中高生時代でアイドルが大好きだったのだが、当時のアイドルのロック路線での売り出し方全般には常に違和感があった。 ロック=ちょっと不良もしくはちょっとガサツという中途半端なキャラが付けられたり、TV番組ではロカビリー風の楽曲でもないのにロカビリー・ファッションで歌わされたりで、違うだろうという居心地の悪さしかなかった。
伊藤さやかについてはロック好きを公言していたと記憶しているが、ロックが好きでも靴を履いたままテーブルの上に足を乗せたりしないファンがほとんどだったと思うし、ご本人にとってのロックもそんなことではなかったはずである。
メル・コリンズに話を戻すと ” スターティング・オーバー ( Starting OVer ) ” と ” ユニオン ジャック・キッズ ( Union Jack Kids ) ” の2曲でソロを演奏しているが、完全にスタジオ・ミュージシャンとしての演奏である。
(追加:2024年6月25日)
素敵にジングルベル ( 'Cause It's Christmas ) : 伊藤さやか
|
アルバム 『 POSITIVE SMILE SAYAKA IV 』 からのシングル・カット。 クリスマス・ソングにもかかわらず、アルバムと同時の11月ではなくクリスマス間近の12月半ばにリリースされており、売り出す側がもう少し頑張れば良かったのにと思う。 ジャケ写もアルバムと同じで金をかけていないのが明らかだし。
演奏者のクレジットはないが、レコーディングはアルバムと同時期に行われたとのクレジットがあることから、アルバム未収録の ” NA・HA・HA・HA(ナハハハ) ” のサックスはメル・コリンズのものと思われる。
(追加:2024年6月25日)
1984
Ammonia Avenue : The Alan Parsons Project
|
Vocals : Eric Woolfson, Chris Rainbow, Lenny Zakatek,
Colin Blunstone
Bass : David Paton
Drum and Percussion : Stuart Elliott
Acoustic and Electric Guitars : Ian Bairmson
Keyboards : Eric Woolfson
Fairlight programming : Alan Parsons
Sax : Mel Collins
The Philharmonia Orchestra Leader : Christopher Warre - Green
ありがとう、アラン・パーソンズ。
本作に収録され、ビルボードで15位にまでつけた ”
Don't Answer Me ”
の間奏はコリンズによるサックス・ソロ。 そして本作自体もアルバム・チャートで15位を記録しているのだが、その中の唯一のインスト曲 ”
Pipeline
” のメイン楽器もコリンズによるサックス。
クオリティが高く、かつセールス面でも大成功した本作品のおかげで、メル・コリンズの演奏が多くの人に届いたことになる。 「メル・コリンズ」として意識して聴いた人がどれだけいたかは疑問が残るが。
それでもやはり、ありがとう、アラン・パーソンス。
(追加:2011年2月10日)
Stationary Traveller : Camel
|
Mel Collins Saxophones
キャメル名義ではあるが、アンディ・ラティマーのソロ色が濃い作品。
コンセプト・アルバムとしてのトータル感があり、かつラティマーのギターもむせび泣きまくりで、作品としての完成度は非常に高い。
ただ唯一挙げるとすると、シンセサイザーの音色に唐突感があり、落ち着いて聴いていられない時がある。
聴いていて落ち着けるところがキャメルの魅力であるだけに、そこだけがちょっと残念である。
コリンズが参加している ” Fingertips
” は、しっとりとしたメロディのヴォーカル曲で、間奏でのソロ、後半でのヴォーカルとの絡み、ラストにもう一度ソロと活躍度も高い。
(追加:2017年4月25日)
Pressure Points Camel Live In Concert : Camel
|
Camel are : -
Andy Latimer lead guitar and vocals
Colin Bass bass guitar and vocals
Ton Scherpenzeel lead keyboards
Chris Rainbow vovals and keyboards
Richie Close keyboards
Paul Burgess drums and percussion
Guest appearances
Mel Collins sax
Pete Bardens organ
発掘音源 が多く、どこまでがオリジナルなのかわかりにくくなってしまったキャメルだが、本作品は 『 A Live
Record 』
に続く2度目オリジナル・ライヴ・アルバムである。 まぁクリムゾンのファンに、どこまでオリジナルかわかりにくい、などと言われたくはないと思うが。
この時期、コリンズはゲスト扱い。 『 A Live Record 』 では、録音時期の関係から 『 Snow Goose 』
からの楽曲では演奏していなかったが、本作品ではラスト2曲でしっかりと演奏している。
(追加:2013年1月25日)
Alchemy - Dire Straits Live : Dire Straits
|
Mark Konpfler - Guitar & Vocals
John Illsley - Bass
Alan Clark - Keyboards
Hal Lindes - Guitar
Terry Williams - Drums
Additional Keyboards - Tommy Mandel
Saxophone - Mel Collins
Percussion - Joop De Korte
ダイアー・ストレイツのライヴ盤。
『 Brothers In Arms 』
前の作品ではあるが、既にヒット曲も多く、観客も盛り上がりからも日本では想像できない程の人気をはくしていたことがわかる。
コリンズは、激しいブロウからメランコリックなソロまで、曲調に合わせた見事な演奏をしている。 音楽のジャンルに拘わらず、しっかりと練られた楽曲をタイトな演奏で聴かせてくれるバンドと、コリンズの相性は非常に高い。
(追加:2011年6月25日)
Private Dancer : Tina Turner
|
売れに売れたティナ・ターナーのソロ・アルバムのタイトル曲に、コリンズのサックス・ソロがフィーチャーされている。
当時45歳のティナ・ターナーのお色気路線は10代の自分には too much だったためか、ジェフ・ベックの強力なギター・ソロをフィーチャーした
” Steel Claw ” しか記憶に無く、コリンズが参加していたことは後年知った。 この時期がコリンズのセッション活動のピークだったと思う。
(追加:2012年3月10日)
1985
Macalla : Clannad
|
Guest Musicians - Mel Collins - Sax
アイルランド出身のバンド、クラナドがワールド・ワイドでの活動を試み始めた時期の作品。
売る側も力が入ったのか、プロデュースはスティーヴ・ナイで、ゲストにU2のボノが参加している。
ボノの参加はアイルランド繋がりだけで必然性が感じられないが、ケルト・ミュージックとニュー・ウェイヴの上品な融合を果たしたスティーヴ・ナイのプロデュース能力は素晴らしいと思う。
メル・コリンズのサックスは、” Caislean Óir ” や ” Indoor ”、そしてボノが参加している ”
In A Lifetime ” で確認することができる。
(追加:2019年9月10日)
Go West : Go West
|
Guest Players :
Mel Collins : Saxophone.
当時流行していたブルー・アイド・ソウルにカテゴライズされるであろう Go West のファースト・アルバム。
そこそこのヒットした曲もあるが、その内容はホール&オーツや Wham! に遠く及ばない腰砕けなの楽曲が並ぶ。
こういう作品を聴くと、80年代を生き残る、ということがオールド・ウェイブのミュージシャンにとってどれだけ大変であったか考えさせられる。
コリンズがこの時代スタジオ・ミュージシャンとして活躍したような活躍しきれなかったような中途半端なセッションを繰り返していたのは、コリンズの中に葛藤があったのではないかと勝手に想像している。
(追加:2015年9月10日)
Bangs & Crashes : Go West
|
Mel Collins, Branford Marsalis - Saxophone.
勢いだけでリリースしたと思われる、Go West の2枚組編集盤。 シングル曲、リミックスとライヴ・テイクが収録されている。
スタジオ・テイクにコリンズを含めた2人のサックス奏者がクレジットされているが、コリンズが参加しているのはオリジナル・アルバムにも収録されている
” Eye To Eye ” のリミックスと思われる。
(追加:2015年9月10日)
Profiles : Mason + Fenn
|
Thanks to : Mel Collins for Saxophone solos on And The Address, Mumbo Jumbo and Black Ice.
オリンピック・アーチスト、ニック・メイスンが10ccのリック・フェンとデュオとして発表した作品。
デジタル・シンセが鳴り響く中、フュージョン風のギター・ソロが絡む作品。 などと書くとネガティヴに取られてしまうかもしれないが、楽曲は疾走感に溢れ格好良い。 凡そフロイド的要素はないが、しっかりとプロモーションをしていれば、それなりのセールスは期待できたのではないかと思う。
コリンズは3曲でサックス・ソロを披露。 ここでの活躍が、ロジャー・ウォーターズの作品の参加に繋がった、なんてことはないか。
(追加:2012年8月25日)
Human Error : Poli Palmer
|
ヴィブラフォン奏者のポリ・パルマーの作品で、ボズ・バレルのスタジオでレコーディングされている。
ポリ・パルマーが演奏しているのは主にフェアライトなのだが、いかにもサンプリングですといった音は少なく、高音がシャリシャリしたデジタル・シンセのような音色を奏でている。 そしてそこに本人のヴィブラフォン他生楽器が被せており、印象としては軽めのフュージョンといったところである。
メル・コリンズはアルバム最終曲の後半にサックス・ソロを演奏しているのだが、エコーがかかり過ぎているように思う。
(追加:2022年2月25日)
Brazil Music From The Original Motion Picture Soundtrack
|
Mel Collins : Sax Solo on " Waiting for Daddy "
『 未来世紀ブラジル 』 のサウンドトラック。
Michael Kamen という人(ピンク・フロイドの 『 The Wall 』
絡みでも仕事してるとのこと)が音楽と指揮を担当しており、様々なミュージシャンの楽曲を集めたものではない、オーソドックスなサントラ作品。
そんな中、” Waiting For Daddy
” にコリンズはしっかりとクレジットされており、むせび泣くようなサックス・ソロを演奏している。
(追加:2012年7月10日)
Songs From The Big Chair : Tears For Fears
|
全米でも大ヒットした ” Shout ” と ” Everybody
Wants To Rule The World ”
を収録したティアーズ・フォー・フィアーズの2ndアルバム。 いやもう、ほんとによくオンエアされてた。 時代も時代だけに、プロモーション・ヴィデオを嫌というほど見せられた記憶がある。
そんな大ヒット曲が収録された大ヒットアルバムに、コリンズは地味に参加している。
サックスとしてクレジットされているものの、ソロは別な人が演奏している。 しかもそのサックスのアレンジをしているのは、何故かドラマーのジェリー・マロッタ。 Sylvian
& Fripp のスタジオ・アルバムでドラムを演奏していたジェリー・マロッタである。
スタジオ・ミュージシャンとしてのお仕事として、当人としては何のこだわりもなく参加、演奏しているのだろうが、クリムゾンのファンの立場からすると、微妙ながっかり感が残ってしまう。
(追加:2010年7月10日)
Eyes Of A Woman : Agnetha Faltskog
|
Drums : Jaime Lane
Bass : Rutger Gunnarsson
Guitars : Rick Fenn
Keyboards And Synthesizers : Vic Emerson
Percussion And Fender Rhodes : Eric Stewart
Back Up Vocals : Anders Glenmark, Karin Glenmark, Marianne Flynner, Eric
Stewart.
Mel Collins For Sax Solos On ' We Should Be Together ' And ' One Way
Love '
全編80年代サウンドのサンプルのような作品。
コリンズは、間奏パートでデジタル・シンセをバックにサックスのソロ、と作品コンセプトから全く外れることのないスタジオ・ミュージシャンのお仕事に徹している。
詳細はKCDB内のジョン・ウェットンのページを参照してください。
(追加:2006年1月10日)