1981
Urgh! A Music War
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Recorded Live at ICA, London, England - September 5, 1980.
Produced, Engineered and Mixed by Tim Summerhayes and Toyah Willcox.
1981年に発売されたニュー・ウェイブのドキュメント・フィルムのサントラ。
ライヴ録音されたのは全て前年の1980年であり、この1980年というの微妙な時期がこの作品を面白くしている。
MTVが放送開始をしたのは1981年で、第2次ブリティッシュ・インヴェイジョンの名の下イギリスのミュージシャンがアメリカで成功していくのもその後のことである。
本作品はMTV前、つまりプロモーション・ヴィデオがセールス上の成功に直結する直前時期の演奏が収録されており、その結果、後にワールドワイドに成功したもの、通受けする存在になったもの、「誰?」という存在になったものが並ぶことで、1980年という年を見事に捉えらえている。
そんな素晴らしい作品なのだが、バンドとしてのトーヤはトーヤ・ウィルコックスと、” Danced ” は ” Dance ”
とミスクレジットされているのが悲しい。 また、再発された1枚モノのCDには、そのトーヤの演奏はオミットされてしまっている。
(追加:2015年11月10日)
Four From Toyah : Toyah
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『 Anthem 』 に先行してリリースされたトーヤの4曲入EP。
本作リリース後に行われたレインボウでのライヴで全曲が演奏されただけでなく、” It's Mystery ” は後々のライヴでも定番曲として演奏される名曲である。
『 Anthem 』 においてトーヤは作品としての充実度と大ヒットというミュージシャンとしての成功を手に入れるのだが、その萌芽がこの作品にはある。
(追加:2023年6月25日)
Live At The Rainbow : Toyah
CD : Live At The Rainbow
DVD : Live At The Rainbow
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リリースは2022年
Toyah Willcox : Vocals
Joel Bogen : Guitar
Nigel Glockler : Drums
Phil Spalding : Bass
Adrian Lee : Keyboards
Recorded 21 February 1981 at the Rainbow Theatre, London on the Rolling Stones Mobile Unit.
バンドとしてのトーヤのオリジナル作品の再発が続く中、1981年に VHS でリリースされた作品も再発された。
DVD にはその映像作品がそのまま収録されているのだが、今のトーヤからは想像できない程生硬でパフォーマンス慣れしていない姿が捉えられている。 ステージ上にもステージの真下にもカメラがありトーヤを近距離で撮影しているのだが、視線を全く合わせない。 ライヴに集中しているとか、聴衆を優先しているとかいった様子ではなく、緊張のあまり目を合わせることができないのだろうことが判る。
音源として初リリースされたCDには、映像作品より多くの楽曲が収録されている。 曲数だけでなく曲順も映像作品と異なるのだが、付属ブックレットを読むと実際の曲順は音声、映像作品ともまた異なっている。
(追加:2023年6月25日)
I Want To Be Free : Toyah
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『 Anthem 』 からの先行シングルとしてリリースされた作品。
アルバム自体も全英2位とトーヤとして最もチャートで成功したが、本シングルも8位とヒットしている。
B面の ” Alien ” はともかくとして、” Walkie - Talkie ” は明らかな捨て曲なのが残念。
(追加:2023年11月10日)
Anthem : Toyah
Once Upon A Time...
Happy Ever After?
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Toyah Is
Toyah Vocals ( Alias The Boss )
Joel Bogen Guitar
Nigel Glocker Drums
Phil Spalding Bass
Adrian Lee Roland Jupiter 8 Synthesizer, Roland SH7 Synthesizer,
Roland CSQ 600 Sequencer, Roland Rack System
ヒット曲 ” I Want To Be Free ”
を含む、トーヤの4作品目。 アルバムとしてもイギリスで大ヒットしている。
キーボード奏者の変更が功を奏したのか、元来のオーソドックスなロックに音色のバラエティさが加わり、完成度の高い作品となっている。
トーヤは今年、「 From Sheep Farming To Anthem Tour Classic Revisited Live 2011
」と称し、『 From Sheep Farming In Barnet 』、『 The Blue Meaning
』、そして本作品の楽曲を中心にしたライヴを断続的に行っている。 これらの作品に対して当人の思い入れもあるのだろうが、それを求めているマーケットの存在がこの企画を成り立たせていることになる。 イギリスでのトーヤのポジションは、日本からでは想像できないほど高い。
(追加:2011年8月10日)
Anthem : Toyah
CD1 : Anthem Once Upon A Time...
Happy Ever After?
Bonus Tracks
CD2 : Rare & Archive Material Thunder In The Mountains Single
Live At Paris Theatre London April 1981
Marquee Studios Dec 1980 - Apr 1981
Marquee Studios Jul-Aug 1981
*Previously Unreleased DVD : Rare & Archive Footage Toyah Interviews 2001
Electro / Acoustic Session 2021
Promo Videos
Top Of The Pops Performances
BBC Television Appearances
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リリースは2022年
『 Sheep Farming In Barnet 』、『 The Blue Meaning 』 のデラックス・エディションに続いてリリースされた 『 Anthem 』 のデラックス・エディション。
1981年は ” It's Mystery ”、” I Want Be Free ”、” Thunder In The Mountains ” というシングルのヒット、そして本作品のヒットとトーヤとしてセールス的に最も充実した年であった。
その活動を余すことなく収録した本作品は、前2作のデラックス・エディションより内容が充実している。
DVDの映像で、相変わらずセレブこの上ない環境でインタビューを受けるトーヤは、本作に至るまでの間にメンバー・チェンジを経ながらも作品の充実を図った苦労を語っている。 本人にとっても思い入れの深い作品であることが良く判る。
(追加:2023年11月10日)
Thunder In The Mountains 7inch : Toyah
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Toyah Is : Joel Bogen ( Guitar ), Nigel Glockler ( Drums ), Toyah Willcox ( Vocals ), Phil Spalding ( Bass ), Adrian Lee ( Keyboards )
『 Anthem 』 の大ヒット後にリリースされたシングルだが、同作には収録されていない。
通常 7inch に加えそのピクチャー・ディスクまでリリースされおり、売る側としての期待の高さが判る。 ただヒットチャートを意識した曲作りがされた ” Thuner In The Mountains ” に比べてB面の出来は良くない。
(追加:2023年11月10日)
Thunder In The Mountains 12inch : Toyah
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Toyah Is : Joel Bogen ( Guitar ), Nigel Glockler ( Drums ), Toyah Willcox ( Vocals ), Phil Spalding ( Bass ), Adrian Lee ( Keyboards )
” Thunder In The Mountains ” の 12inch。
7inch に収録されていない ” Voodoo Doll ” が追加されているのだが、7inch には ” Street Addict ” ではなくこの曲を収録した方が良かったのではないかと思う。
(追加:2023年11月10日)
Four More From Toyah : Toyah
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『 Four From Toyah 』 の続編としてリリースされたEP。
1曲目の ” Good Morning Universe ” はライヴでも演奏され、後にはベスト・アルバムのタイトルにもなった程のトーヤの代表曲である。
『 Four From Toyah 』、『 Anthem 』、シングル・オンリーの 『 Thunder In The Mountain 』 と名作・名曲をリリースしてチャートでも成功したこの年のトーヤは天下無双であったと言っても過言ではない。
(追加:2024年8月10日)
Live At Drury Lane : Toyah
CD : Live At Drury Lane
DVD : Live At Drury Lane
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CD : Recorded for Toyah In Concert on BBC Radio 1
DVD : Filmed for The Old Grey Whistle Test On BBC 2
First broadcast on 24.12.1981
Toyan Willcox : Vocals
Joel Bogen : Guitar
Simon Phillips : Drums
Phil Spalding : Bass
Adrian Lee : Keyboards
リリースは2023年
『 Anthem 』 の大ヒットもあり、1981年はトーヤにとってセールス的に最も成功した1年であった。 その年のクリスマス・イヴに放送されたトーヤのライヴ音源&映像。 CDには同年トーヤ12月15日の音源が3曲追加されている。
この年2月のライヴは『 Live At The Rainbow 』 としてリリースされているが、トーヤ本人のパフォーマンスは同一人物とは思えない程熟れており、この1年でのマーケットでの成功がポジティヴに反映されていることが判る。 またバンドとしての演奏もドラムがサイモン・フィリップスに交代したことで驚く程まとまったもにに変貌している。
バンドとしてのトーヤの全盛期を確認することができるだけに、本作品が新たにリリースされた価値は高い。
(追加:2024年8月10日)
1982
Brave New World : Toyah
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『 The Changeling 』 に先行してリリースされ、かつ同アルバムからの唯一のシングルとなったシングル。
私は本シングルの通常盤とカラー・ディスク盤の両方を所有しているのだが、ともに「 Produced By Steve Lillywhite 」と大きくクレジットされている。 ピーター・ガブリエル、XTC、U2等々の作品を踏まえると、1982年段階でリリーホワイトの名前を売りにするのは当然のことではあるが。
(追加:2024年8月10日)
The Changeling : Toyah
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Phil Spalding : Bass, Vocals
Simon Phillips : Drums & Percussion
Joel Bogen : Guitar, Additional keyboards, Vocal
Toyah Willcox : Vocals & Noises
Andy Clarke : Keyboards
Simon Darlow : Additional keyboards
Neil Hutchinson : Recorders, Tape Op.
Nigel Bennett : Backing vocals
Phil Smith, Vince Sullavan and Dave Lord : Bass
トーヤの5作品目。 前作の大ヒットを踏まえたのか、サウンド・プロダクションを大幅に強化している。
プロデユーサーにはスティーヴ・リリホワイトを起用し、メンバーにはサイモン・フィリップスやアンディー・クラーク(
Be Bop Deluxe
)がクレジットされている。 当然彼らがパーマネントなメンバーであるわけはなく、Toyah
というバンドは、その名の通り Toyah のソロ色が強まっている。
しかしながら本作はヒットはしたものの、前作 『 Anthem 』
には及ばず、シングル ” Brave New World
” もベスト10には入っていない。
オーソドックスなロックに音色の多彩さ、というのが前作の成功要因だと思うが、本作品ではその音色の多彩さが行き過ぎた感が強い。 素材の良いのに凝り過ぎた料理といった感じで、この辺りが、セールスに影響したのかもしれない。
(追加:2011年12月10日)
The Changeling : Toyah
CD1 : The Changeling
Bonus Tracks
CD2 : Rare & Archive Material Roundhouse Studios / feb-june 1982
Joel's Portastudio demo / sept 1981
DVD : Rare & Archive Footage Toyah Interviews 2023
Live & Unplugged 2018
Promo Videos
BBC Television Appearances
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リリースは2023年
『 The Changeling 』 のデラックス・エディション。
オリジナル盤の際にも記載したが、本作品は前作 『 Anthem 』 を下廻るセールスとなっている。 サイモン・フィリップスやアンディー・クラークといったテクニシャンをバンドに引き込んだ結果ライヴでの躍動感は増したものの、楽曲自体の魅力は落ちているし、プロデューサーにスティーヴ・リリーホワイトを起用した成果も
出ていない。
『 Four More From Toyah 』 を含めた CD1 のボーナス・トラックには惹かれるが、セッション音源のみでライヴが収録されていない CD2 はトーヤの音楽に心底惚れ込んでいる方以外にはきつい内容である。
前述の 『 Live At Drury Lane 』 を単独リリースしていなければ、本作の CD2 と DVD はもっと充実した内容になっていたと思う。
(追加:2024年8月10日)
1983
Warrior Rock - Toyah On Tour : Toyah
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Toyah Willcox / Vocals.
Phil Spalding / Bass And Backing Vocals.
Joel Bogen / Guitar, Guitar Synthesizer And Vocals.
Keith Hale / Keyboards And Backing Vocals.
Simon Phillips / Drums.
トーヤのLP2枚組のライヴ・アルバム。
前ライヴ・アルバムが、TVドキュメンタリー用の急造作品であったのに対し、サイモン・フィリップス等テクニシャンをバックに、人気も絶頂期にリリースされた作品だけに、完成度が非常に高い。
収録曲は 『 Anthem 』 と 『 The Changeling 』 の前2作が中心だが、アンコールはやはり ” Ieya ” で観客の熱狂度はピークに達する。 この辺りのロック的盛り上がりを、当時日本では伝えられなかったのは残念である。 トーヤのエキセントリックな面だけを強調しすぎた売り方が、今日における日本でのトーヤの知名度の低さに繋がっている。
(追加:2012年3月25日)
Warrior Rock - Toyah On Tour : Toyah
Warrior Rock CD1
CD 2
Warrior Rock Outtakes
Tour Rehearsal
Toyha On Tour
CD 3
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リリースは2024年
『 Warrior Rock 』 のデラックス・エディション。 オリジナルに収録されていた楽曲に加え、アウトテイク、リハーサル音源、同時期のライヴ音源を収録しているが、DVDはなくCDのみで構成されている。
本作のオリジナル盤がリリースされるまで、トーヤのライヴはオムニバス盤かTVのドキュメンタリー用音源の 『 Toyah! Toyah! Toyah! 』 しかなく、かつその演奏はライヴ慣れしていないのが明らかだった。 それだけに本作のオリジナル盤を始めて聴いた時に、達者になったその変貌ぶりに驚いたことを記憶している。
本作のデラックス・エディションも充分に楽しめたのだが、一連のデラックス・エディション発表の過程で 『 Live At The Rainbow 』 や 『 Live At Drury Lane 』 といった作品が新たにリリースされているため、ありがたさがちょっとだけ少なくなってしまったのが若干残念であった。
まぁ贅沢な意見だとは思うけど。
(追加:2024年11月25日)
Love Is The Law : Toyah
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Musicians...
Simon Darlow Keyboards
Andy Duncan Drums & Percussion
Brad Lang Bass on Broken Diamonds I Explode, Rebel
Run, Dreamscape, The Vow
Phil Spalding Bass on Time Is Ours, Love Is The Law,
Remember
Joel Bogen Guitars
バンドとしてのトーヤの最後のオリジナル作品。 ややこしいので整理すると、本作品はバンド名がトーヤ、次オリジナル作からは、個人名義トーヤとしての作品となる。
トーヤとそのプロモーション体制の、トーヤに対する売り方に迷いが出てしまった作品である。 トーヤのファッション(奇抜さ)と音楽(オーソドックスなロック)に良い意味で相互関係が全く無いことを忘れ、その迎合を図ってしまっている。その結果ハイパーなイメージがジャケットに溢れ、下品なシンセが強調された楽曲が収録されてしまっている。
バンドが解散してしまったのが充分理解出来る作品となっているのが、残念である。
(追加:2012年6月10日)
1985
Mayhem : Toyah
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Safari Records から出されたトーヤの編集盤。
もし Safari が本作品を本気で売ろうしたのなら、” Ieya ”
を収録することだけで解決したはずで、そうゴリ押ししなかったのは単にビジネスに対する感度が低かった可能性も否定できないが、結果アーティストに対するリスペクトに溢れた作品となっている。 CBS傘下の Portrait
への移籍に伴いデモやアウトテイクを蔵出しされただけなのかもしれないが、クレジットや楽曲に対するクレジットもしっかりとされており、丁寧につくり込まれたことがわかる。
本作品は、リリース時レコードよりカセットの方が曲数が多く、その後CD化された際に更に曲数が増えているのだが、増える度にマイナー度が高まってしまっているところだけが残念である。
(追加:2018年1月10日)
Minx : Toyah
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バンドとしての Toyah 解体後、Toyah としてのファースト・ソロ・アルバム。 インディーの
Safari から移籍した CBS傘下の Portrait の意向もあり、徹底的に売れ線を狙った作品。
なのに、チャート上では前作 『 Love Is The Law 』
同程度しか売れなかった。 キャッチーなメロディに、下品過ぎないシンセ、時折挟み込まれるギター・ソロ、ともっと売れても良かったと思う。 トーヤのイギリスでのポジショニングがわからないのが残念だが、ファン入替えの過渡期だったのかもしれない。
ところで、本作に収められた ” I'll Serve You Well ”
なのだが、サビの部分が日本語で「私に任せて」と唄っている。 ちゃんと「私に任せて」と唄っているのだが、歌詞カードには「 WATASHINI
MAKASAPE 」と記載されている。
「私にマカサペ」 なんて言われてたら、ちょっと悲しい。 チェックできるスタッフはいなかったのか。
(追加:2012年8月10日)
1986
Soundtracks : Tony Banks
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Vocals - Toyah
ジェネシスのトニー・バンクスのソロ・アルバム。 『 Quicksilver 』 と 『 Lorca And The Outlaws 』
という2つの映画のサウンドトラックが収録されている。
トーヤが参加しているのは後者の中の1曲 ” Lion Of Symmetry
” で、共作もしている。 7分長のミドル・テンポの大曲で、インスト・パートはさほど多くなく、ほぼトーヤが歌いまくっている。
重苦しくさも感じてしまう曲調ではあるが、トーヤのオリジナルの作品にはないパターンで、可能性を広げたと受け止めることもできる。 クレジットを見ると、トーヤの所属はEGになっており、レーベル側での迷いもあったのかもしれないが、成功を収めたと言えると思う。
(追加:2013年9月25日)
The Lady Or The Tiger? : Toyah And Fripp featuring The League Of Crafty Guitarists
本作品での共演がきっかけで、フリップとトーヤは結婚したといわれている。
トーヤはフランク・R・ストックトン作による物語を、朗読している。
(追加:2010年4月10日)
1987
ノン・クレジットながらフリップが参加している作品。
(追加:2012年11月10日)
1988
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Toyah : vocals, keyboards, guitar, akai. Steve Sidelnyc : drums, percussion, keyboards, akai.
EG
からリリースされたソロ。 プロデュースは本人とトニー・アーノルド。
ドラム音が強調された打ち込み中心の音は、聴き続けるのがちょっと辛い。
ノン・クレジットながら、フリップが参加している。
(追加:2010年4月10日)