1981
Rossmore Road / Pages Of My Love : Barry Andrews
Rossmore Road:
Frank Albrams, Ian Bateman, Robert Fripp, Marion Fudger, Clara Harris,
Rob Hendry, David Marx, Bruce McRae,Steve New, Patti Palladin, Richard
Wernham
Pages of My Love by Restaurant for Dogs:
Barry Andrews, Carlo Asciutto, Kim Brimmacobe, Wendy Glaze, David Marx,
Bruce McRae, Kevin Wilkinson, Extra vocals by The Martin Schoolgirls
『 Rossmore Road / Win A Night Out With A Well-Known
Paranoiac 』 の一年後にリリースされた作品で、” Rossmore
Road ” はミックス違い。 30秒程度長めに編集されている他、イントロでのギターの音が若干大きめになっている。 ただそのギターがフリップによるものなのか明確でないのが残念。
” Pages Of My Love ” は、Restaurant for Dogs
名義の作品で、こちらにはフリップは参加していない。 バリー・アンドリューズ名義のシングルの中で、本曲が一番格好良かったりする。
(追加:2004年1月25日)
My Life In The Bush Of Ghosts : Brian Eno - David Byrne
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クレジットによれば、フリップは ” Regiment ” においてアレンジのみを共同で行ったことになっている。 ただ、個人的には本曲においてフリップがプレイもしている可能性は非常に高いと思う。
本曲の共同アレンジャーとしてクレジットされているフリップ以外のメンバー
( 本曲と ” America Is Waiting ”
以外はアレンジャー名はクレジットされていない )
はそのまま本曲の演奏者だし、ギター・ソロは多少フリップくさいし、何よりも1979年から1980年にかけてのニュー・ヨークでレコーディングとされている
『 The Essential Fripp And Eno 』 収録の ” Healthy Cololours ”
に曲調が似ている。
深読みとも思うが、やはり可能性はあると思う。
(追加:2000年12月10日)
The Jezebel Spirit / Regiment : Brian Eno - David Byrne
どこまで本気で売る気があったのか全く不明な、イーノとデヴィッド・バーンのシングル・カット。 収まりきらない時間でもなにのに、A面は1分強、B面は30秒程度短く編集されている。
ジャケットにこそ記載はないが、レーベルB面にはしっかりと、
arr Eno/Byrne/Jones/Frantz/Fripp
と記載されていて、フリップのアレンジでの参加を確認することができる。
聴き直してみて改めて思ったのだが、本曲にフリップは参加している。
(追加:2005年1月10日)
Fourth Wall : The Flying Lizards
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「
ここは一発適当にギターを弾いて下さいよ 」
とでもお願いされたのか、それとも没テイクが採用されたのか、”Glide / Spin ”
でのフリップのギターは、フライング・リザーズ (
デヴィッド・カニンガム )
のコンセプト通り、とても稚拙なもの。
共作までしている ”Lost
And Found
”においても、リズムのずれた(≠ずらした)ような、格好悪いギターを弾いている。
(追加:1999年1月10日)
' Perspectives & Distortion ' Cherry Red Rarities 1981
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80年代初頭、オシャレで音楽センスの優れた最先端の人々が好んで聴いていたチェリー・レッド、本作品はそのコンピレーション。 2003年にめでたくCD化された。
フリップによる ” Remorse Of Conscience
”
は、単音シンセサイザーによるミニマル・フレーズに、ディシプリン・クリムゾンで多用される管楽器系の音色のギター・シンセが被さる。 ローランド・ギター・シンセを使用したごく初期の演奏が確認できること、及びこの時期シンセサイザーによるミニマル・フレーズに固執していたことが確認できることの2点において貴重である。 今回のCD化は、クリムゾン・ファンにとって喜ばしいことだと思う。
もちろん、オシャレで音楽センスが優れて最先端だった人々も、自分たちの流行に左右されない趣味の高さを確認するために再購入するべきである。
(追加:2003年8月25日)
Magazine & Album
多分イギリスでは雑誌扱いで販売されていたものと思われる。 雑誌(広告まで入っている!)にLPがついた一昔前の
「 マルチメディア 」
といったところか。 雑誌にはフリップのインタビュー(Discipline等について)も掲載されている。
” Volo Ergo Sum ”
は単音シンセサイザーによるミニマル・フレーズ。 フレーズの最終音のサスティーンに次フレーズが重なるところはフリッパートロニクス的である。
” Night I : Urban Landscape ” と ” Night II : Urban Landscape ”
はフリッパートロニクスによる曲。
(追加:1998年11月10日)
1982
I Advance Masked : Andy Summers Robert Fripp
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Produced by Andy Summers and Robert Fripp All selections written by Andy Summers and Robert Fripp
All instruments played by Andy Summers and Robert Fripp including - Electric Guitars, Roland and Moog Synthesizers, Fender Bass, Roland Guitar Synthesizers, Various Percussion
1曲目の ” I Advance Masked ”
はひたすら格好良い。 1曲目にこんな曲を持ってこられると、当然アルバム全体に対しての期待が高まるわけだが、そんな思いは追々ぶち壊されていくことになる。 良い方向で浮いてしまっている本曲がなければ、アルバム全体の印象は大きく変わっていたと思う。 本曲があるために、本来実験的である他の曲が、単なる中途半端な曲とまで思えてしまう。
” Under Bridges Of Silence
”
では、パーカッション(ギター・シンセ?)のバックに遠くでギターがなる。
” China-Yellow Leader
” の前半部 ( ” China ” ? )
ディシプリン・クリムゾン風の2本のギターのミニマル・フレーズに、当時のフリップが得意としていた管楽器系のギター・シンセのソロが重なる。 後半部
( ” Yellow Leader ” ? )
では、フリッパートロニクスに様々なギターが絡まる。
” In The Cloud Forest
”
では、フリップの歪んだ音のギター・ソロが色っぽい。 サマーズは多分バッキングのみ。
” New Marimba
”
では、ひたすら続くフリップのミニマル・フレーズの上に、サマーズがソロをとる。
” Girl On A Swing ”
は、アルペジオと静かなギター・ソロの小品。 捨て曲といったら怒られるか。
” Hardy Country
”
も、ディシプリン・クリムゾン風の曲。 ベースをレヴィン、ドラムをブラフォードにすれば、『
Discipline 』 の没ティクとして通じると思う。
” The Truth Of Skies
”
は、ギター・シンセサイザーによるデュエット曲。 楽器見本市におけるギター・シンセサイザーのデモ実演コーナーっといったところか。
派手なところこそないものの、” Painting And Dance ”
は佳曲だと思う。 ” Every Breath You Take ”
風のフレーズが出てくることから、サマーズが主体に進めた曲とも想像できる。 「
いかにもギター・シンセサイザー 」
といった音がソロとしても効果音としても使われていないことが、なによりも素晴らしい。
” Still Point
”
は、ソロ、バッキングとも特徴が少なく、誰がどのパートを演奏しているのかを想像することすら困難である。
” Lakeland / Aquarelle
”
も地味な曲。 ソロは多分フリップだが、惹かれるところはない。
” Seven On Seven
” はアルペジオ(というよりはコードの分解?)を重ねた曲。
” Stultified
” は、不協和音とパーカッションを重ねた曲。
(追加:1999年3月10日)
Live At WOMAD 1982 : Various Artists
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ピーター・ガブリエルが主催した WOMAD の1982年のライヴ盤。
ワールド・ミュージックの祭典ということもあり、リズムを強調した楽曲/演奏が多い中で、フリップはフリッパートロニクスを独演している。 アフリカのリズム隊をバックに演奏するとか、東洋の民族楽器と共演するなどということなく、いつも通りのフリッパートロニクスである。 フリップらしいと言えば正にその通りなのだが、何も知らないで初めてフリッパートロニクスに接した人には奇妙な音色の民族楽器と思われた可能性もある。
DGM Live からリリースされている当日のライヴ 『 Royal Bath & West Showground, Shepton 』 に収録されている ” WOMAD II ” と比較すると、ラストに繰り返されるループがフェイドアウトされ観衆からの拍手で終了しており1分弱短くなっている。
(追加:2022年9月25日)
Heroes/Helden / Heroes/Héros : David Bowie
アルバム 『 ” Heroes ” 』 のドイツ盤に収録されていた ” ”Heroes”/”Helden” ” と、フランス盤に収録されていた
” ”Heroes”/"Héros” ” を1枚にしたお得盤。
契約上の問題があったのか需要が無かったのかわからないが、本来なら本作のような企画はイギリスにおいて実現していてもよかったのではないかと思うが、本作品は当時ドイツでリリースされている。
ドイツにおける本楽曲の位置づけ、評価は私達が想像する以上に高いのかもしれない。
(追加:2018年4月10日)
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Produced By Robert Fripp
Guitar and Devices
演奏曲名こそクレジットされていないものの、フリップのギターはファースト以上に目立っている。
” Losing True ”
では、歪んだギター・ソロ→管楽器系のギター・シンセによるソロ→歪んだギター・ソロとやりたい放題。 アコースティック・ギターをバックにソロを弾きまくり、ローチェスはクラフティ・ギタリストのような扱いである。
” I Feel In Love ”
では曲の終わり近くで、唐突に2回ギターが吠える。
で、特筆すべきが ” Keep On Doing What You Do / Jerks On The Lose
”。 これは Discipline Crimson (ブリュー抜き)
をバックにローチェスが演奏しているといっても過言ではない。
(追加:1998年12月10日)
Dancing In Heaven : Walter Steding
ウォルター・ステディングの ( 多分 )
セカンド・アルバム。 ファースト・アルバムの ” Hound Dog ”
には参加していたフリップだが、本アルバムには参加していない。
ただ裏ジャケットの写真はなかなか貴重なものが多い。 フリップとの共演が確認できるもの、ブロンディのデボラ・ハリーがドラムをたたいているものなど、ファースト・アルバムが一発録りの寄せ集めであったことを裏付けることができる。
本アルバム自体の出来としては、一発録りでない分ファーストよりはまとも、といったところか。
(追加:1999年6月10日)
1984
Bewitched : Andy Summers Robert Fripp
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Produced by Andy Summers
Andy Summers and Robert Fripp Played
roland gr 700 and 300, jupiter 6, jx 3p synthesizers, msq 700 sequencer, tr 909 drum
machine, acoustic and electric guitars, percussion, tape loop
サマーズ独りの作曲による ” Parade ”
は、シングル・カットのみならず、何を考えたかビデオ・クリップまで制作されている。 ひたすら明るく、ポップな曲だが、こういった曲を1曲しか収録しないのであるならば、やらない方が良いのではないかと思うのは、全作の
” I Advance Masked ” と同じである。
曲単独としては格好良いのだが。
” What Kind Of Man Who Reads Playboy ”
は白眉の出来。 チープなリズム・トラックにフリップとサマーズのソロが交互(?)にとられていく。 長尺であることを感じさせない素晴らしい曲。
” Begin The Day
”
には、このプロジェクトの2枚のアルバムの中における、フリップのベスト・ギター・ソロが収録されている。 ひねり出されたような早いギター・ソロは、音色も管楽器系の音ではなく素晴らしい。
イントロがゲイリー・ニューマンしている ” Train ”
は、曲自体はワン・パターンで、後半に飽きてくる。
” Bewitched
”
は音数こそ多いがつまらない曲で、何故アルバム・タイトルとなったのが疑問が残る。
” Tribe ”
は、本アルバムで唯一ディシプリン・クリムゾン風の曲。
” Maquillage
”
では、フリップのアルペジオの上に、サマーズがギター・シンセで装飾を加えている。
” Guide ”
と ” Forgotten Steps
”
は、スタジオで2人がギター・シンセをいじくり廻している時の音
( だけ )
を収録したような曲。 この2曲の良さが分かるのは、当時のローランドのギター・シンセの開発スタッフだけであろう。
” Image And Likeness
”
は、ギターのハーモニクスを積み重ねた曲。これもギター・シンセか。
(追加:1999年3月10日)
The Love Songs : Peter Hammill
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ピーター・ハミルのラヴ・ソング集で、クレジットによれば単なるコンピレーションではなく、新たにダビングされたりミックスされているとのこと。
ハミルのファースト・アルバム、『 Fool's Mate 』 からは ” The Birds
” が取り上げられているのだが、オリジナルに比べてキーボードの音が前に出た結果、フリップのギターが後ろに引っ込んでしまっているのが残念。
(追加:2016年3月25日)
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Voiceprint からリリースされたオムニバス。
70年代末から80年代始めにかけての、デモとドラフトを集めたとのこと。 トホホなジャケットと同じくらい、意図不明である。
フリップの演奏は、フリッパートロニクスにギター・ソロが絡むもの。 このパターン、フリッパートロニクスやサウンドスケイプの単独より、飽きがこず、結構気に入っている。
(追加:2009年7月25日)
Alchemy - An Index Of Possibilities : David Sylvian
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フリップとの初のコラボレーションだが、リリース直後はそれほど話題にならず、むしろ次作
『 Gone To Earth 』
のほうが共作した曲があることからか印象が強かった。
1985年にシルヴィアンがドキュメント・ビデオとしてリリースした
『 Steel Cathedrals 』 のサウンド・トラックは、1984年に東京でのレコーディングされたテイクに、ロンドンでオーバー・ダビングしたもの。フリップは当然ロンドンでの参加となる。
フリップの印象はほとんどない。
(追加:1998年11月25日)