2017/ 6/11 Moore Theatre, Seattle, United States
ビル・リーフリンがキーボーディストとして復帰し、8人編成で行われた北米/メキシコ・ツアーの初日の演奏。
キーボードの活躍度が高い ” Cirkus ” をリーフリンとジェレミー・スティシーのツイン・キーボードで演奏している。
本テイクは2018年のロイヤル・パッケージで提供された 『 Audio Diary 2014-2017 』 にも収録された。
(追加:2023年8月25日)
2017/ 6/12 Moore Theatre, Seattle, United States
ミキシングの問題なのか、レコーディングそのものの問題なのか判らないが、音量が一定ではなく微妙に揺れている。
” Cirkus ” に続いて ” Starless ” が選曲されたのはツィン・キーボードの効果をわかり易く提示することが目的だと思われる。
本テイクは2018年のロイヤル・パッケージで提供された 『 Audio Diary 2014-2017 』 にも収録された。
(追加:2023年8月25日)
2017/ 6/13 Moore Theatre, Seattle, United States
シアトルでの3連続公演最終日からの ” Red ”。
従来キーボードレスで演奏されていた本曲でのリーフリンの演奏が素晴らしい。
弾きすぎない裏メロの寸止め感は、インダストリアル系のミュージシャンとの演奏経験の中で培った「ノイズばかり出していても逆効果」というセンスが活かされている。
(追加:2023年8月25日)
2017/ 6/15 Mountain Winery, Saratoga, CA, USA
カリフォルニア州に移動してサラトガで行われたライヴから収録された ” The Court Of The Crimson King ”。
この曲もツイン・キーボードでの演奏なのだが、新しいアレンジというよりもオリジナル・テイクの再現に力を入れているように思える。
(追加:2023年8月25日)
2017/ 6/16 Fox Theater, Oakland, USA
オークランドでのライヴから収録された ” Devil Dogs Of Tessellation Row ”。
ジェレミー・スティシーが参加しての本曲の演奏は前年にも行われているが、本テイクでは時折絡むパーカッシヴなノイズが特徴となっている。
(追加:2023年8月25日)
2017/ 6/17 Fox Theater, Oakland, USA
オークランドでの2日目のライヴで演奏された ” Larks Tongues In Aspic Pt I ” なのだが、思いっきり攻めた演奏となっている。
何よりもギター・ソロが全く異なるパターンで、違和感よりも斬新さの方が際立っている。
(追加:2023年8月25日)
2017/ 6/19 Humphrey's, San Diego, CA, USA
サンディエゴに移動して行われたライヴでの ” Pictures Of A City ”。
演奏者が増えたことでの音数の多さが、この曲の焦燥感をより強く表現しているように思える。
(追加:2023年8月25日)
2017/ 6/21 Greek Theatre, Los Angeles, United States
ロサンゼルスに移動しての演奏。
Lineup 8 での ” Easy Money ” は重く暗めに演奏されており、ここでもそれは変わらない。 ただ中間部でのインスト・パートでリーフリンのキーボードによるノイズのような音や分厚いストリングス系の音を重さることで変化が生じている。
(追加:2023年8月25日)
2017/ 6/24 Bellco Theatre, Denver, USA
西海岸からデンバーに移動して行われた演奏。
” Easy Money ” が原曲そのままを重くしたのに対し、” The ConstruKction Of Light ” は原曲からの逸脱度合いが高いのはここでも同じである。
どうしてもリーフリンの演奏を追ってしまうのだが、ラスト近くギターに絡めるメロトロン音のキーボードが秀逸である。
(追加:2023年8月25日)
2017/ 6/26 State Theatre, Minneapolis, United States
ミネアポリスに移動して演奏された ” The Letters ” 。
本曲の「 Impaled on nails of ice 」という歌詞の所は、やはり 『 Earthbound 』 でのボズの絶唱に敵うものはないと再認識できる。
本テイクは2018年のロイヤル・パッケージで提供された 『 Audio Diary 2014-2017 』 にも収録された。
(追加:2023年8月25日)
2017/ 6/28 Chicago Theater, Chicago, United States
シカゴに移動して行われたライヴからの ” Level 5 ”。
このシカゴでのライヴの完成度は高かったため、急遽 『 Live In Chicago 』 として発売されることになり、2016年のライヴを収録した 『 Live In Vienna 』 の発売が繰り下げられることになった。
ちなみにこの ” Level 5”、『 Live In Chicago 』 が発売された後はダウンロード販売を中止している。
(追加:2023年8月25日)
2017/ 6/30 Rochester Jazz Fest - Kodak Hall, Rochester, NY, USA
ニューヨークに移動して行われらライヴからの収録。
毎度の感想ではあるが、” Meltdown ” は単独ではなく、” Radical Action I ”、” Meltdown ”、” Radical Action II ” のメドレーで聴きたい。 特に本テイクはあからさまにフェイドアウトしているのが残念である。
(追加:2023年8月25日)
2017/ 7/03 Montreal Jazz Fest, Montreal, QC, Canada
カナダに移動して行われたライヴからの ” Peace ” 。
ヴォーカルの唄い出しの部分が、ギターに置き換わっている。
(追加:2023年8月25日)
2017/ 7/05 Massey Hall, Toronto, Canada
カナダ内でモントリオールからトロントに移動して行われた演奏。
2016年初にデヴィッド・ボウイが亡くなって以降、” Heroes ” は短期間だけレパートリーに追加されたのだが、ここでも名曲の名演となっている。
本テイクは2018年のロイヤル・パッケージで提供された 『 Audio Diary 2014-2017 』 にも収録された。
(追加:2023年8月25日)
2017/ 7/07 Centre Videotron, Quebec, Canada
ケベックに移動してのライヴ。
DGM Live の解説にも記載してあるが、本曲でのマステロットのパーカッションは多彩で一聴の価値がある。
ただやはり本曲は ” Talking Drum ” とのメドレーで聴きたい。
(追加:2023年8月25日)
2017/ 7/09 Count Basie Theatre, Red Bank, United States
再びアメリカに戻り、ニュージャージー州で行われたライヴからの演奏。
” Interlude ” はレヴィンとコリンズを中心に演奏される曲だが、本テイクではそこに低音ノイズが多くかぶさっている。
本テイクは2018年のロイヤル・パッケージで提供された 『 Audio Diary 2014-2017 』 にも収録された。
(追加:2023年8月25日)
2017/ 7/10 Count Basie Theatre, Red Bank, United States
ニュージャージー州レッドバンクでの2連続公演の2日目。
レヴィンは ” The ConstruKction Of Light ” の演奏の難しさを発言しているが、そう発言せざるを得ないところがここでの演奏で出てしまっている。
ドラムレスの変拍子のパートでレヴィンがミスってしまったため、ギターの2人が入るタイミングを逸してしまっている。
珍しいテイクではあるが、これをリリースすることをレヴィンはよく許可したものだと思う。
(追加:2023年8月25日)
2017/ 7/14 Teatro Metropolitan, Mexico City, Mexico
キング・クリムゾンの2017年前半のツアーは、メキシコでの5公演で終了する。
フリップの日記を読むとこのメキシコでのライヴでクリムゾンとしての完成度は高まったとのことで、その成果は 『 Meltdown Live In Mexico 』 として纏められた。
Lineup 8 の初期から演奏されている ” Sailor's Tale ” は流石の内容となっている。
(追加:2023年8月25日)
2017/ 7/15 Teatro Metropolitan, Mexico City, Mexico
メキシコ・シティでの2日目の演奏
もう、圧巻の演奏である。 全体のテンションの高さも尋常ではないが、個々の演奏も聴きどころ満載である。
特にフリップのパートで、ギターのかき鳴らしがフェードインとフェードアウトを複数回繰り返すところなど、聴いていてゾクゾクしてくる。
(追加:2023年8月25日)
2017/ 7/16 Teatro Metropolitan, Mexico City, Mexico
メキシコ・シティでの3日目の演奏。
この5日間の演奏はどれも素晴らしくフリップが自慢するのもよく判る。 この日の ” Epitaph ” での観客の盛り上がり方にも顕著に現れている。
面白いのはこの5日間の曲が全て70年代の楽曲から選ばれていることである。
(追加:2023年8月25日)
2017/ 7/18 Teatro Metropolitan, Mexico City, Mexico
1日間を空けてのメキシコ・シティでの4日目の演奏。
テンション高めの ” The Talking Drum ” だけに ” Larks' Tongues In Aspic Part II ” とのメドレーで正しく収録して欲しかった。
なお先行して2018年のロイヤル・パッケージで提供された 『 Audio Diary 2014-2017 』 には、この日から本曲ではなく ” Last Skirmish ” が選曲されている。
(追加:2023年8月25日)
2017/ 7/19 Teatro Metropolitan, Mexico City, Mexico
メキシコ・シティでの最終日、そして2017年前半のツアー最終日の演奏。
このツアーの初日と同じく ” Cirkus ” が選曲されているのは、「ほらほら俺たちの進化を見てみろよ」という強い意識の現れだと思うが、実際その通りで仰る通りですとしか言いようが無い。
(追加:2023年8月25日)
2017/10/18 Bass Concert Hall, Austin, USA
3ヶ月を経て再開されて2017年後半のツアーは、前半と同じく北米を廻るものだった。
そしてリーフリンの体調不良により、クリス・ギブソンが交代メンバーではなく代理メンバーとして参加している。
この時期 ” Lizard Suite ” として演奏された楽曲から ” Last Skirmish ” のパートが収録されている。
” Lizard Suite ” として収録して欲しかったのは言うまでもない。
(追加:2023年8月25日)
2017/10/19 Bass Concert Hall, Austin, USA
オースティンでの2日目の演奏。
クリス・ギブソンはキーボード奏者として代役を果たしていると思うが、リーフリンのようにノイズや残響音を差し込むようなことはしておらず、この年の前半のツアーとの決定的な違いとなっている。
(追加:2023年8月25日)
2017/10/21 Music Hall @ Fair Park, Dallas, USA
ダラスに移動しての演奏。
” Drumsons ” は ” The Hell Hounds of Krim ” の改題なのだが、その後に元の楽曲名に戻している。
一時的名称変更として捉えれば良いのかもしれない。
(追加:2023年8月25日)
2017/10/23 Center Stage, Atlanta, USA
アトランタに移動して行われた演奏。
後半コリンズのサックスが過度に目立つ演奏となっている。 その事自体が悪いとは思わないのだが、そうなった理由はやはりリーフリンの不在にあると思う。
クリス・ギブソンは損な役回りを引き受けたものだと思う。
(追加:2023年8月25日)
2017/10/24 Center Stage, Atlanta, USA
アトランタでの2日目の演奏。
トリプル・ドラムによる迫力は ” Indiscipline ” に新たな魅力を引き出している。 一方改めてオリジナルでのブルーフォードの演奏も凄かったと思い知らされる。
本テイクは2018年のロイヤル・パッケージで提供された 『 Audio Diary 2014-2017 』 にも収録された。
(追加:2023年8月25日)
2017/10/26 Duke Energy Centre For The Performing Arts, Raleigh, USA
ノース・カロライナに移動しての演奏。
” The Letters ” については熟れた感が出始めているような気がする。 本ラインナップ活動開始直後から演奏されているのもあるが、それ以上にスタジオ・テイクに忠実な演奏であることがその理由だと思う。
(追加:2023年8月25日)
2017/10/28 Lisner Auditorium, Washington D.C., United States
ワシントンDCに移動して初日の演奏。
” Easy Money ” も Lineup 8 の初期段階からレパートリーに加わっている。 スタジオ・テイクとは明らかに異なる演奏なのだが、ライヴでの演奏の重さと暗さは一貫しており、もう少しヴァリエーションがあっても良いと思う。
(追加:2023年8月25日)
2017/10/29 Lisner Auditorium, Washington D.C., United States
ワシントンDCでの2日目の演奏。
” Radical Action ” を前後に配したメドレーについては、この One By One においてはもはや諦めるしかないのだろう。
(追加:2023年8月25日)
2017/10/31 New Jersey Performing Arts Centre, Newark , USA
ニュージャージーに移動しての演奏。
2017年の2回のツアーについては、総じて初回のツアーの方が充実していると思う。 それは初回ツアーからは2つのライヴ・アルバムが制作されたことからも判る。
そして個々の演奏においても、やはり初回ツアーからの楽曲の方が優れている。 そんな中、” Larks Tongues In Aspic Pt I ” については、この2回目のツアーからの演奏も充実した内容となっている。
(追加:2023年8月25日)
2017/11/02 Merriam Theatre, Philadelphia, USA
フィラデルフィアに移動しての演奏。
キング・クリムゾンの2017年のツアーBOX 『 The Elements Of King Crimson 2017 Tour Box 』 のCD2は太陽と戦慄が全部入りの作品であった。
そこにも ” Level Five ” は収録されているのだが、I、II、IV との完成度の違いがあることは否めない。
(追加:2023年8月25日)
2017/11/03 Merriam Theatre, Philadelphia, USA
フィラデルフィアでの2日目の演奏。
DGM Live の解説によると、この日アンコールの2曲目に演奏された ” Larks Tongues In Aspic Pt II
” はコンサート前にフリップが決めたセットリストには入っていなかったとのこと。
演奏開始直後のスタッカート気味の演奏は、この予期せぬ追加への動揺があったのかもしれない。
(追加:2023年8月25日)
2017/11/06 Orpheum Theatre, Boston, United States
ボストンに移動して行われたライヴからの演奏。 ちなみに Lineup 8 の初ライヴ・アルバム 『 Live at the Orpheum Theatre 』 は、ロスアンゼルスの「Orpheum Theatre」でのライヴを収録した作品で、このボストンの「Orpheum Theatre」とは異なる。
コリンズのソロ・パートでのバックのギターの歪み具合が気持ち高めなのが格好良い。
(追加:2023年8月25日)
2017/11/08 The Egg,, Albany, United States
ニューヨーク州オールバニでの初日の演奏。
” Lizard Suite ” からの ” Dawn Song ” なのだが、元々ヴォーカル入りの間奏曲のような位置づけの曲のため、単独で聴くと始まり方も終わり方も中途半端になってしまう。
本テイクは2018年のロイヤル・パッケージで提供された 『 Audio Diary 2014-2017 』 にも収録された。
(追加:2023年8月25日)
2017/11/09 The Egg,, Albany, United States
オールバニでの2日目の演奏。
前日と同じく ” Lizard Suite ” からの ” Prince Rupert's Lament ” なのだが、” Last Skirmish ” を飛ばして ” Dawn Song ” と同じ間奏曲を選曲しているのは、意図的なんだろうと思う。
本テイクは2018年のロイヤル・パッケージで提供された 『 Audio Diary 2014-2017 』 にも収録された。
(追加:2023年8月25日)
2017/11/11 Miller Symphony Hall, Allentown, USA
ペンシルバニア州アレンタウンで行われた演奏。
” 21st Centurys Schizoid Man ” については毎度聴きどころが多いが、ここではフリップとジャッコのツイン・ギターが素晴らしい。 ギター・ソロの応酬や絡みが聴けるようになったことも、Lineup 8 の成果だと思う。
(追加:2023年8月25日)
2017/11/13 Paramount Theatre, Long Island, USA
ロングアイランドに移動して行われた演奏。
” The Errors ” は 『 Live in Chicago 』 にも収録され、その後 『 The Elements Of King Crimson 2018 Tour Box 』 にデモ・ヴァージョンも収録されている。
ただここでの演奏からも明らかなように、完成度を高めていくのは諦めたように思える。
本テイクは2018年のロイヤル・パッケージで提供された 『 Audio Diary 2014-2017 』 にも収録された。
(追加:2023年8月25日)
2017/11/15 Capitol Theatre, Port Chester, USA
ポート・チェスターに移動して行われたライヴからの ” Heroes ”。
クリス・ギブソンがキーボードを演奏する姿がアルバム・ジャケットに採用されているのだが、その活躍度は高くない。
もし一つ挙げるとするならば、演奏が終わったところでまたイントロのノイズ部分を奏でる所だけである。
(追加:2023年8月25日)
2017/11/20 Palace Theater, Greensburg, United States
ペンシルバニア州グリーンズバークに移動しての演奏。
15日のポートチェスターとこの日の間に、ニューヨークで2回のライヴが行われているのだが、この2日間の One By One は提供されていない。ライヴ・アルバムとして発表する計画があったのかもしれないが、リーフリン不在の8人編成の演奏に満足できずお蔵入りになったのかもしれない。
” Fallen Angel ” が披露されたのが、この時期の収穫かもしれないが。
本テイクは2018年のロイヤル・パッケージで提供された 『 Audio Diary 2014-2017 』 にも収録された。
(追加:2023年8月25日)
2017/11/22 Michigan Theatre, Ann Arbor, United States
ミシガン州アナーバーに移動して行われた演奏。
Discipline Crimson の楽曲の中でヴォーカルが入っている楽曲、もっと端的に言うとブリューのヴォーカル・ナンバーを Lineup 8 で演奏する際、そのアレンジは原曲と大きく異なる。 単にヴォーカル・パートのアレンジが変わるだけではなく、演奏自体が大きく変更されることが多い。
” Neurotica ” もこの傾向が強いのだが、アレンジの違いを担っているのがレヴィンであることがまた興味深い。
本テイクは2018年のロイヤル・パッケージで提供された 『 Audio Diary 2014-2017 』 にも収録された。
(追加:2023年8月25日)
2017/11/24 Hard Rock Rocksino, Cleveland, USA
クリーブランドに移動してのライヴ。
ここで Discipline Crimson のヴォーカル・ナンバーを連続して採用しているのは意図的なものと思う。
(追加:2023年8月25日)
2017/11/26 Riverside Theatre, Milwaukee, United States
2017年に行われた2回のツアーでの最後のライヴはミルウォーキーで行われた。
最後の曲として、アルバム 『 Islands 』 の最終曲である ” Islands ” は最適な選曲だと思うし、演奏も充実している。
本テイクは2018年のロイヤル・パッケージで提供された 『 Audio Diary 2014-2017 』 にも収録された。
(追加:2023年8月25日)