1974
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Paul Rodgers - Vocals
Mick Ralphs - Guitar
Boz Burrell - Bass
Simon Kirke - Drums
Mel Collins -
Saxphones
問答無用の名盤。 この表現はこういう作品のためにあるものだと思う。
シンプルなリフとキャッチーなメロディ、言ってしまえばそれだけのことなのだが、それだけで飽きることなく聴かせるのだから凄いと思う。 フリーからの系譜云々とか抜きにしても充分楽しむことができる。
ポール・ロジャースを前にして、ボズにヴォーカリストとしての出番は当然のことながら無いわけだが、ブゥーン・ブゥーンと唸るベースの音は、バンド全体に程良いルーズさを加えていると思う。 フリップに教わったベースの演奏のおかげで、70年代半ばの一時期だけてとはいえクローズ・アップしてもらえたわけななだから、ボズはフリップに足を向けて寝ることはできないと思う。
(追加:2002年7月10日)
Bad Co. : Bad Company
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リリースは2015年
レッド・ツェペリンのリマスター・シリーズの勢いに乗って、リリースされたファースト・アルバムのデラックス・エディション。
めくるめくセッションの内容が明らかになるというより、制作途中を含めた別テイクが多数収録された作品と考えるとわかりやすい。
非の打ち所がないパーフェクトな作品だけに、収録時間に余裕のあるにもかかわらずCD1にボーナス・トラックが収録しなかったことが、個人的には嬉しい。
(追加:2016年5月10日)
1975
Straight Shooter : Bad Company
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バッド・カンパニーの2ndアルバム。
やはりファーストと比べてしまうと評判はあまり高くない。 勿論80年代の作品に比べれば遙かに質は高いと思うが、やはり比較してしまうと分が悪い。
「ブリティッシュ・ロック」然とした前作に比べ、アメリカナイズされた曲の導入が上手く機能していないことがその原因と思われる。
路線を変えれとらしくないと言われ、戻すとワン・パターンと言われてしまう。 バッド・カンパニーが繰り返してしまう悲劇は、本作品から始まったのかもしれない。
(追加:2006年4月10日)
(変更:2007年1月10日)
Straight Shooter : Bad Company
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リリースは2015年
ファーストと同時にリリースされた 『 Shooting Star 』 のデラックス・エディション。
CD-2は、オリジナルの別テイクがほぼオリジナル曲順に収録された後、その他のテイクが追加といった感じ。
このデラックス・エディションのリリースが、本作品で中断しているのが非常に残念である。 やはり売れなかったのだろうか?
ツェッペリンと比してヘタすれば桁が3つくらい違うのかもしれないが、なんとか再開して欲しい。
(追加:2016年5月10日)
1976
Run With The Pack : Bad Company
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ファーストの路線に戻った3作目。
ハードな曲とバラード風の曲が交互に出てきて、アルバムとしてはとてもわかりやすい構成になっている。 やはりこうしたわかりやすさが、バッド・カンパニーの魅力なんだと思う。
ボズが作曲に関与した ”Honey Child
” を始めとして、”Run With The Pack”
や ”Silver, Blue & Gold ”
といったシンプル且つベタな展開をする曲は本当に素晴らしいと思う。 これで他の曲のクオリティももう少し高ければ、もっと言ってしまえば捨て曲が無ければ、ファーストに劣らない名盤になっていたと思う。
(追加:2007年1月10日)
1977
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Saxophones and Flutes Mel Collins
ポール・ロジャースのはっぴ姿のジャケットで有名な4枚目。
1曲目の ”Burnin' Sky ”
重く引きずるようなハード・ロック・ナンバーが格好良い。 この路線で最後まで進んだとしたら、地味ではあるがかなり癖になる作品になったと思う。
しかし、残念ながら中途半端にバラエティに富んだ楽曲で占められた結果、ポール・ロジャースの歌のうまさだけが際だった作品になってしまっている。
ボズがクレジットされている曲が2曲収録されているが、どちらもバンド全体のセッションの中から生まれ曲と考えるのが妥当と思われる。
(追加:2007年1月10日)
1979
Desolation Angels : Bad Company
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アメリカのハイウェイを突っ走る大型トラックの中で聴くのが似合いそうな5枚面の作品。
個々の楽曲の質は悪くないと思うが、妙にカラっとしてて所謂ブリティッシュ・ロックとはかけ離れた作品となっている。 音だけをとらえれば、ファーストと本作品ではファン層は全くかぶらないと思う。
そんな作品ではあるが、ボズによる ” Rhythm
Machine ”
が突出して良い出来だと思う。 曲作りの才能が長けているとは思えないボズの、生涯最高の楽曲と言っても過言ではない。
(追加:2007年1月10日)
1982
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Boz Burrell - Bass
Simon Kirke - Drums
Mick Ralphs - All Guitars Except "Painted Face" "Cross
Country Boy"
"Down Hill Ryder"
Paul Rodgers - Vocals & Lead Guitar "Painted Face" "Cross
Country
Boy" "Down Hill Ryder"
Horns - Mel Collins
リリース後ポール・ロジャースが脱退したため、オリジナル・バドカン最後となった作品。
一言で言えば散漫な作品。 3年ぶりということからも相当煮詰まっていたことがわかるが、そのアウトプットがここまで悲惨になってしまったのは悲しい。 もはやファーストの路線云々と言ってられる次元ではなく、単なるC級バンドの作品にすぎない。
ボズの作品が2曲収録されているが、前作レベルのものではなく、他のメンバーが作曲してこなかったため採用されたに過ぎないと思う。
(追加:2007年1月10日)
1986
Fame And Fortune : Bad Company
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Bad Company Are
Mick Ralphs, Simon Kirke, Brian Howe, Boz Burrell
Special Thanks To :
Greg Dechert Keyboards
Steve Price Bass
ポール・ロジャース脱退後、新ヴォーカリストを迎えた新生バドカンの作品。
エグゼクティブ・プロデューサーにフォリナーのミック・ジョーンズを迎え、今までと異なる路線をバンドとして目指したことが明らかにわかる。 ただその目指した結果がMTVに似合いそうな音、というのはいかがなものかと思う。 バドカンの作品でサビをシンセとコーラスで盛り上げられても正直困る。
もう一人ベース奏者がクレジットされていることから、どこまでボズが本作品に関与しているか不明。 本作品をもってボズが脱退したのは賢明だったと思う。
(追加:2007年1月10日)
1999
The 'Original' Bad Co. Anthology : Bad Company
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Bad Company Are Mick Ralphs, Simon Kirke, Brian Howe, Boz Burrell
企画・内容・パッケージと、全てが秀逸なバドカンのベスト・アルバム。
6枚目までの代表曲に、シングル・テイクや未発表曲、そしてオリジナル・メンバーによる新曲という過不足の無い選曲も良い。 加えてボズによる
”Rhythm Machine ”
もちゃんと収録されていているのが嬉しい。
バドカンに興味をもって購入すべき最初の作品がファーストだとすれば、その次に買うのは本ベスト・アルバムが最適だと思う。
(追加:2007年1月10日)
2016
Live 1977 & 1979 : Bad Company
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Disc One : Live At The Summit, Houston, Texas, U.S.A. - May 23, 1977
Disk Two : Live At The Empire Pool, Wembley, London, England - March
9, 1979
Paul Rodgers ・ Vocals, Guitar & Keyboards
Mick Ralphs ・ Guitar & Vocals
Boz Burrell ・ Bass
Simon Kirke ・ Drums
ついに公式リリースされた、バッド・カンパニーのライヴ・アルバム。
『 Burnin' Sky 』 発表後の1977年のライヴと、『 Desolation Angels 』
発表後の1979年のライヴが収録されており、各々のアルバムの楽曲を中心に構成されいる。
新作のプロモーションをライヴで行うという古き良き時代の興行形態が、バッド・カンパニーに大変似合っている。
個人的には、” Bad Company ” で始まり、ボズの生涯一番の名曲 ” Rhythm Machine ”
やジミヘンのカヴァー、そして問答無用の ” Can't Get Enough ”
が収録されている1979年のライヴの方が好みではあるが、セールス的には落ち込んだ(とは言ってもビルボードで15位)『 Burnin' Sky 』
時期のライヴも捨てがたい。
ボズがベースを演奏しているやたらに格好良い写真も満載で、とにかく非の打ち所の無いライヴ・アルバムなのだが、次は 『 Bad Company 』
や 『 Straight Shooter 』 時期のライヴのリリースを期待したい。
(追加:2016年5月10日)