1982
Ship Arriving Too Late To Save A Drowning Witch : Frank Zappa
|
Steve Vai Impossible Guitar Parts
スティーヴ・ヴァイの名前が広く知られるきっかけとなったフランク・ザッパの作品。
ヴァイは1981年頃からザッパと活動しており本作前にも複数の作品に参加していたのだが、その全てがザッパ得意の長尺かつ初心者向けの内容ではなかった。 一方本作品は1枚もので内容も判りやすくセールス面で成功したこともあり、ヴァイのその後の活動展開に大きく寄与したと言える。
ヴァイのギターは、シングル・カットされた ” Valley Girl ” を含むA面よりも、B面での活躍度が高い。 なんだか不思議なギターが鳴りまくっており、正に Impossible Guitar である。
(追加:2025年8月25日)
1985
Disturbing The Peace : Alcatrazz
|
Graham Bonnet Vocals and Backing Vocals
Steve Vai Guitars and Backing Vocals
Jimmy Waldo Keyboards and Backing Vocals
Gary Shea Bass
Jan Uvena Drums, Percussion and Backing Vocals
グラハム・ボネットのバンド、アルカトラスのセカンド・アルバム。
マイケル・ジャイルズも参加しているレインボー加入前のソロ・アルバム 『 Graham Bonnet 』 も、メル・コリンズが参加している脱退後のソロ 『 Line Up 』 も、ボネットが本来志向しているポップな面がよく出た作品だと思っている。 レインボー、MSG、そして自らのバンドであるアルカトラスでも当初はイングヴェイ・マルムスティーンを迎えたハードな路線だった理由が、当人の意向よりも当人に求められていたものが優先されたためだったとしたらフラストレーションは相当溜まっていたのではないかと思う。
本作品は滅茶苦茶速弾きができるけどヘヴィ・メタルにはなりきらないスティーヴ・ヴァイのギターがフィーチャーされたことで、独特な味わいのある作品となっている。 ただ初聴から感じたバンド感の希薄さ通り、ヴァイは直ぐに脱退してしまっている。
(追加:2025年8月25日)
1986
Album : Public Image Ltd.
|
『 Metal Box 』 から 『 Flowers Of Romance 』 をほぼ現役体験してしまった世代として、Public Image Ltd. にはキング・クリムゾンに対してとはまた異なる思い入れがある。 『 Metal Box 』 のオリジナルを探し求めたり、初来日公演での ” Anarchy In The UK ” で心中複雑な盛り上がりをしたことは今でも強烈に覚えている。
頓挫した 『 Commercial Zone 』 から制作し直された 『 This Is What You Want... This Is What You Get 』 こそ期待外れだったが、『 Album 』(リリース当時は未だCDプレイヤーを所有していなかったので 『 CD 』 とは書き難い)はお気に入りであった。 ブルース色が薄いハード・ロックにジョン・ライドン独特のヴォーカルが絡むのは、『 Flowers Of Romance 』 までのPiLとはまた異なる魅力があった。
スティーヴ・ヴァイはプロデューサーのビズ・ラズウェルに呼ばれて、アルカトラズのツアーの途中に短時間のセッション参加をしたらしい。 参加楽曲が明確にクレジットされていないが、ほぼ全曲にアクロバティックなギターが挿入されているだけに全面参加しているのではないかと思う。
(追加:2025年8月25日)
Eat 'Em And Smile : David Lee Roth
|
The Band
David Lee Roth : Vocals
Steve Vai : Guitar
Billy Sheehan : Bass
Gregg Bissonette : Drums
ヴァン・ヘイレンを脱退したデヴィッド・リー・ロスのソロ・アルバム。
スティーヴ・ヴァイ、ビリー・シーンといったメンバーが揃っているのは、音楽志向の合致というよりも、エドワード・ヴァン・ヘイレンに負けないテクニカルな演奏をバックにロスが豪快に唄うというコンセプトありきのものだと想像している。
そしてその狙いは見事に成功しており、ベタベタとした情緒が全く感じられないカラッとしたサウンドで、ビルボード4位を獲得している。
コミカルではないにもかかわらず、その豪快さに思わず笑ってしまう ” Yankee Rose ” を筆頭に作品としての完成度は高い。
個人的にはその ” Yankee Rose ” のイントロでのロスのヴォーカルを真似るヴァイのギターには相当惹かれている。
(追加:2025年8月25日)
1988
Skyscraper : David Lee Roth
|
デヴィッド・リー・ロスのセカンド・アルバムで、スティーヴ・ヴァイ、ビリー・シーンが参加した超技巧派バンドとしては本作品がまでとなる。
前作との大きな違いは、プロデュースをヴァン・ヘイレン時代からのテッド・テンプルマンではなくロス自身が行っていることである。 ロスにしてみればより自分自身がやりたい目指す方向性を出せたのかもしれないが、シンセサイザーの活躍が目立つ大味のサウンドになってしまっている。 このあたり、プロデユーサーによる第三者視点の重要さを物語っているのではないかと思う。
ロスが狙ったことなのかもしれないが、ヴァイのギターはより早くテクニカル面が徒に強調された内容になっている。
(追加:2025年8月25日)
1989
Slip Of The Tongue : Whitesnake
|
Unfortunately due to injury, Adrian was unable to perform on this recorded work. Our thanks to Steve for fulfilling all guitar responsibilities
ホワイトスネイク、というかデヴィッド・カヴァデールがプロフェッショナルを極めたハード・ロック・アルバム
『 Slide It On 』 以降のメンバー変更の連続がカヴァデールが自身の理想を具現化するためのものだったとすると、本作レコーディング時のエイドリアン・ヴァンデンバーグの不参加と代役としてのスティーヴ・ヴァイの起用は唯一計算外であったのかもしれない。 ただそれをもろともせず本作を完成させたのはカヴァデールの執念に他ならない。
ヴァンデンバーグのツアーでの復帰を前提にしたヴァイのツイン・ギター演奏は見事だと思う。 ” Fool For Your Loving ” についても、私は本作より先に 『 Ready An' Willing 』 でのオリジナル・テイクを聴いていたが、全く別物として楽しむことができた。
(追加:2025年8月25日)
1990
Passion And Warfare : Steve Vai
|
スティーヴ・ヴァイがフランク・ザッパの元を離れ、いくつかのバンドに参加(客演?)しながらその名を拡げていき、ホワイトスネイクでの活動中に発表したソロ・アルバム。
各曲とも練りに練られたギター・オーケストレーションによって構築されており、構想から時間をかけ発表するタイミングまで計算されつくされた作品である。 個人的にもヴァイのソロ作品の中でも最もお気に入りで、” Erotic Nightmare ”、” I Would Love To ”、そして ” Greasy Kid's Stuff ” といったキラー・チューンはしばしば単独でも聴いたりしている。
一方活動中のホワイトスネイクでは ” For The Love Of God ” や ” The Audience Is Listening ” が披露されており、本作のプロモーションに大きく寄与している。 このあたりホワイトスネイクへの加入にあたり強かな契約が締結されていたのかもしれない。
(追加:2025年8月25日)