King Crimson Data Base
Home   Discography   Magazine Index   Books   Random Theme   Updates 

Pat Mastelotto Discography / the 1990s

1991

A Different Man : Peter Kingsbery

  1. Do A Dance
  2. A Different Man
  3. What You Are
  4. Helene
  5. Five Fingers
  6. Love In Motion
  7. Real Blood Anger
  8. How Can I Be Sure
  9. The Hand That Feeds Me
  10. Makes No Sense At All
  11. The Bublime
  12. Ceasar

Drums, Percussions, Boxes : Pat Mastelotto

Produced By Pete 'N' Pat

元クック・ロビンのピーター・キングスベリーのファースト・ソロ・アルバム。
シャレオツな音楽をタレ流していたクック・ロビンのメンバーの作品だけに、毒にも薬にもならない曲がひたすら続き、聴き終えた後には時間を無駄にしたなという後悔しか残らない。
そんな作品に、パット・マステロットはドラムの演奏のみならず、キングスベリーとの共同プロデューサーとしてもクレジットされている。 マステロットはクック・ロビンのファースト・アルバムからの付き合いとなるが、ここまで肩入れする背景には個人的関係があったのかもしれない。
とにかく、マステロットの黒歴史にさえならない中途半端な作品である。
(追加:2021年6月25日)

 

Perspex Island : Robyn Hitchcock And The Egyptians

  1. Oceanside  
  2. So You Think You're In Love  
  3. Birds In Perspex
  4. Ultra Unbelievable Love  
  5. Vegetation And Dimes
  6. Lysander
  7. Child Of The Universe
  8. She Doesn't Exist  
  9. Ride  
  10. If You Go Away
  11. Earthly Paradise

Pat Mastelotto > Extra Percussion On " She Doesn't Exist ", " Ultra Unbelievable Love ", " Ride ", " Oceanside ", " So You Think You're In Love "

ロビン・ヒッチコックが、ロビン・ヒッチコック&ジ・エジプシャンとしてリリースした作品。
ヒッチコックに対しては、正統派のロック・アルバムを安定リリースするミュージシャンという印象がある。 オーソドックスなことに固執することもなく、トンガリ過ぎた実験性がそのまま表面に出てくるようなこともなく、元々の曲の良さを引き出すような演奏が展開されている。
こうした楽曲を支えるにはやはりしっかりとしたリズム隊が必要になると思うのだが、パット・マステロットはゲスト参加扱いながら見事にその役割を果たしている。 ヒッチコックは後にロビン・ヒッチコック & ザ・ヴィーナス3でビル・リーフリンをドラマーとして採用するのだが、クリムゾンのこの2人のドラマーが正統派ロック・アルバムで機能することを証明したことになる。
(追加:2022年6月25日)

 

So You Think You're In Love : Robyn Hitchcock And The Egyptians

  1. So You Think You're In Love  
  2. Watch Your Intelligence

『 Perspex Island 』 からの 12inch 作品。
原曲が良いだけに、無理矢理ロング・ヴァージョンにしなかったのが成功している。
B面の ” Watch Your Intelligence ” にはクレジットが無いため、パット・マステロットが参加しているかは不明。
(追加:2023年5月10日)

 

Cereal : Too Much Joy

  1. Susquehanna Hat Company
  2. Good Kill
  3. William Holden Caulfield
  4. Crush Story
  5. Pirate
  6. King Of Beers
  7. Nothing On My Mind
  8. Pride Of Frankenstein
  9. Sandbox
  10. Gramatan
  11. Thanksgiving In Reno
  12. Long Haired Guys From England
  13. Goodbye Ohio
  14. Theme Song

Pat Mastelotto did all the percussion and is a member of Mr.Mister.

トゥー・マッチ・ジョイというバンドの作品。
作りが雑なパワー・ポップというか、借用感満載のオリジナルを演奏する学園祭バンドというか、なんだか良く判らないのだが、取り敢えず1回聴けば充分な内容である。
この時期こんなバンドのセッションしか仕事がなかったのかと思うと、マステロットが不憫でならない。 しかも1991年にもなって、「member of Mr. Mister」とクレジットしてしまうような適当なバンドで叩かなければならなかったマステロットの心中は計り知れない。
(追加:2016年11月10日)

 

1992

Buffy The Vampire Slayer Original Motion Picture Soundtrack

  1. Keep It Comin' ( Dance Till You Can't Dance No More! ) : C&C Music Factory featuring Q-Unique and Deborah Cooper
  2. Man Smart, Woman Smarter : Dream Warriors
  3. Silent City : Matthew Sweet 
  4. We Close Our Eyes : Susanna Hoffs
  5. Little Heaven : Toad The Wet Sprocket
  6. I Ain't Gonna Eat Out My Heart Anymore : diVinyls
  7. Party With The Animals : Ozzy Osbourne
  8. Zap City : The Cult
  9. I Fought The Law : Mary's Danish
  10. Light Comes Out Of Black : Rob Halford

ホラー映画のサウンドトラック。
大抵のホラー映画では早い段階で殺される金髪のチアリーダーが主人公になってバンパイヤを殺すという、その設定が凄いというか全てな気がする作品。 収められた曲は緩く、広く多岐にわたり、ラップあり、ヘヴィ・メタルあり、パンク(のカヴァー)あり、といったところ。
マステロットはマシュー・スゥイートのオリジナル楽曲に参加しているが、完全なセッション・ミュージシャン扱い。
(追加:2016年6月10日)

 

Untitled : The Rembrandts

  1. Johnny Have You Seen Her?
  2. Maybe Tomorrow
  3. Rollin' Down The Hill
  4. One Horse Town
  5. Sweet Virginia
  6. Chase The Clouds Away
  7. Hang On To Forever
  8. Hang On, Clementine!
  9. Waiting To Be Opened
  10. I'll Come Callin'
  11. The Deepest End
  12. In The Back Of Your Mind

additional musicians :
Pat Mastelotto : drums & assorted percussion

レンブランツのセカンド・アルバム。
前作に続き達者な内容ではあるが、地味な作品である。 その原因の一つは収録曲数の多さにある。 CD時代に即した1時間弱もの曲を収録すると玉石混交状態は激しくなる。 これがアナログ時代であれば40分程度の作品となり、捨て曲が少なくなった結果作品全体の完成度は上がったはずである。
パット・マステロットは前作に続き全面参加、 「 drum sounds assisted 」ともクレジットされている。 当時のマステロットはセッション・ドラマーとして終わりかねなかった状況で、本人にもその危機感がありセッション以上の活動に手を広てたものと思われる。 後のマステロットの成功を考えると、示唆に富む判断である。
(追加:2016年2月10日)

 

1993

In Thrall : Murray Attaway

  1. No Tears Tonight 
  2. Under Jets 
  3. Allegory
  4. Angels In The Trees
  5. Living In Another Time 
  6. The Evensong 
  7. Fall So Far 
  8. August Rain 
  9. Walpurgis Night 
  10. My Book 
  11. Home 

Drums - Pat Mastelotto

バンド活動を経てソロ・シンガーとなったマレー・アタウェイのソロ・アルバム。
R.E.M. のような音楽に憧れたけど、憧れだけで夢を達成することができなかった、というミュージシャンはアメリカに多くいるんだと思うが、このマレー・アタウェイもそんな一人だと思う。 裏ジャケットのティアドロップ型メガネをかけた極普通のオジさん姿を見て萎えた気持ちは、作品を通して聴いた後も変わることが無い。
こうした華のないヴォーカル・アルバムにマステロットがクレジットされているのはもったいないが、マステロットにしてみれば同時期に力を入れていたレンブランツに活かそうとしたのかもしれない。
(追加:2016年6月10日)

 

One Thousand Years : Trey Gunn

  1. The Night Air
  2. The Screen Door and the Flower Girl
  3. Killing for London 
  4. Real Life
  5. Into the Wood
  6. The Gift
  7. Take This Wish
  8. One Thousand Years

Trey Gunn - Stick, Voice
Serpentine - Voice
Bob Muller - Tabls, Percussion, Drums
Pat Mastelotto - Drums on "Killing for London"
Xan - Additional Voice on Tr 4 & 7

ガンのファースト・アルバム。
マステロットは ” Killing for London ” 1曲のみに参加している。
(更新:2007年1月10日

 

1994

Arrive All Over You : Danielle Brisebois

  1. What If God Fell From The Sky
  2. Crawing
  3. Ain't Gonna Cry No More
  4. Don't Wanna Talk About Love
  5. Just Missed The Train
  6. Gimme Little Sign
  7. Promise Tomorrow Tonight
  8. Middle My Heart
  9. Maybe Love Will Change Your Mind
  10. Did I Lead you On
  11. Welcome To Love - Now Go Home

Matt Lang played drums and percussion on every song except for two of them on which Pat Mastelotto played.

子役出身の歌手、ダニエル・ブライズボアのアルバム。
これもジャケットの写真からは過激な内容が期待できるが、凡庸でつまらない楽曲が並んでいる。 さびで声を張り上げるだけの唄い方にも深みは全く無く、セールス的に成功しなかったのも尤もな作品である。
本作品がリリースされたのは、シルヴィアン&フリップからダブル・トリオ・クリムゾンとマステロットがフリップとの関係を深めていた時期ではあるが、勿論それだけで収入が成り立つわけはなく、こうしたセッション活動をこなさざるを得なかったものと思われる。

(追加:2016年6月10日)

 

Prometheus : Prometheus

  1. Dark
  2. Sardukar
  3. Angst
  4. Enough's Enough
  5. The Policeman's Ball
  6. The Spectacle
  7. Orphan
  8. Assault On The Consensus
  9. Redemption

Steve Ball - Vocals, Guitars, Keyboards, Percussion Sanford Ponder - Guitars, Audio Frame, Percussion Pat Mastelotto - Drums, Percussion Nigel Gavin - Bass, Voice Chris Rhyne - Solo Synth and Organ Steuart Liebig - Basses

ギター・クラフト出身のスティーヴ・ボールを中心としたユニットの作品に、マステロットが参加している。
時期としては、シルヴィアン&フリップのライヴ 『 The VROOOM Session 1994 』 の間と思われる。
多彩と言うべきか、節操がないと言うべきか。 産業ロックのような大袈裟な曲から、ちょっとインダストリアル系な曲までめいっぱい詰め込まれた作品。 やりたいことをやりきっているのは天晴れだと思うが、ターゲットをもう少し絞っても良かったのではないか。
そんな作品ではあるが、マステロットは全曲見事に対応。 スタジオ・ミュージシャンとしての経験が活かされているのだと思う。 このあたりの器用さがフリップに受けたのかもしれない。
(追加:2008年4月25日)

 

Don't Ask : Tina Arena

  1. Chains
  2. Heaven Help My Heart
  3. Sorrento Moon ( I Remember ) [ percussion : Mat Mastelotto ]
  4. Wasn't It Good [ percussion : Mat Mastelotto ]
  5. Message
  6. Show Me Heaven
  7. Love Is The Answer
  8. Greatest Gift
  9. That's The Way A WOman Feels
  10. Be A Man
  11. Standing Up [ drums : Mat Mastelotto ]

オーストラリアのシンガー、ティナ・アリーナの作品。 2000年のシドニー・オリンピックのオープニング・セレモニーにも出演する程オーストラリアでの人気は高く、本作品もオーストラリアのチャートで1位を獲得している。 と、カタログ情報の羅列になって申し訳ないのだが、本作品はロスアンゼルスで録音されており、この辺りがマステロットの参加に繋がっているものと思われる。 この時期、マステロットはシルヴィアン&フリップからダブル・トリオ・クリムゾンと現在に繋がる活動に軸足を移していたが、やはり経済的基盤を築くためにはこうしたセッション活動も必要だったものだろう。 残念ながらマステロットでなければならない、という演奏ではない。 (追加:2015年12月24日)

 

1995

L.P. : The Rembrandts

  1. End Of The Beginning [ co-writes ]
  2. Easy To Forget
  3. My Own Way
  4. Don't Hide Your Love
  5. Drowning In Your Tears [ co-writes ]
  6. This House Is Not A Home
  7. April 29
  8. Lovin' Me Insane
  9. There Goes Lucy
  10. As Long As I Am Breathing
  11. Call Me
  12. Comin' Home
  13. What Will It Take
  14. The Other Side Of Night
  15. I'll Be There For You ( Theme From Friends )

Pat Mastelotto - Drums & Percussion

レンブランツのサード・アルバム。
本作品を語る上で、やはり重要なのは ” I'll Be There For You ( Theme From Friends ) ” である。 本曲は、決まったグループの中でくっついたり離れたりを繰り返す典型的アメリカの青春ドラマ 『 フレンズ 』 のテーマ曲として作られ大ヒットしている。 レンブランツの他の楽曲に比べると、多少ノリが軽すぎる気もするが、アメリカだけではなく日本においてもレンブランツの名を広めるのに貢献している。
本作品から、マステロット以外にもドラム奏者もクレジットされており、フリップ、クリムゾンとの活動に伴いレンブランツへの関与度が下がってきていることがわかる。 シルヴィアン&フリップ、ダブル・トリオ・クリムゾンのメンバーにマステロットの名前が上がり、その経歴紹介の中で 「 元MR.ミスター 」 というクレジットを見て不安を感じたのを覚えているが、「アメリカン青春ドラマの主題歌のバックでドラムを叩いていた」と紹介されるよりは、良かったんだと思う。
(追加:2016年2月10日)

 

A Testimonial Dinner The Songs of XTC

  1. Freedy Johnson - " Earn Enough for Us "
  2. Spacehog - " Senses Working Overtime "
  3. Crash Test Dummies - " All You Pretty Girls "
  4. The Verve Pipe - " Wake Up "
  5. The Rembrandts - " Making Plans for Nigel " 
  6. Sarah McLachlan - " Dear God "
  7. Ruben Blades - " The Man Who Sailed Around His Soul "
  8. P.Hux - " Another Satellite "
  9. They Might Be Giants - " 25 O'clock "
  10. Terry & Lovemen - " The Good Things "
  11. Joe Jackson - " Statue of Liberty "

Pat Mastelotto - drums

XTCの楽曲のカヴァー・アルバム。 マステロットは、レンブランツによるカヴァー ” Making Plans for Nigel ” に参加している。
マステロット自身、XTCの 『 Oranges & Lemons 』 にセッション・ドラマーとして参加しているので、同作からのカヴァーだと面白かったのだが、カヴァーされた楽曲は 『 Drums & Wires 』 からである。
ただこのカヴァーのアレンジ、ミックスともマステロットのドラムがやたらと強調されている。 レンブランツのオリジナル・アルバムではここまで目立つことは少なく、カヴァー曲ということで自由度が増したものと思われる。
(追加:2016年2月10日)

 

1996

Shelter Me : Richard Page

  1. The Best Thing
  2. My Oxygen
  3. Even The Pain
  4. Shelter Me
  5. Let Me Down Easy
  6. A Simple Life
  7. Dependence
  8. Just To Love You   [ Additional Percussion : Pat Mastelotto ]
  9. If All Else Fails
  10.  Heaven Is 10 zillion Light Years Away
    [ Percussion & Drum Programming : Pat Mastelotto ]

元Mr.ミスターのリチャード・ペイジのソロ・アルバム。
Mr.ミスター解散後10年近くもの年月を経て発表されたソロ・アルバムなのだが、地味。 地味だけど味があるのではなく、単に地味。 ペイジズ、Mr.ミスターという流れから期待されるのは当然華やかなポップ・ソングなはずだが、当人がそれを望もうとしなかったのではなく、そういう曲が既に書けなくなっていたと考えるのが妥当である。
当時クリムゾンでの活動が中心となっていたマステロットは、ゲスト・ミュージシャンとして2曲に参加。 既に彼自身の興味外の音楽なのだと思うが、昔仲間への義理なのか律儀にスタジオ・ミュージシャン然の演奏をしている。 ちなみに、その他殆どのドラムを演奏しているのはジェリー・マロッタ。 マステロットとマロッタの立ち位置も、シルヴィアン&フリップのスタジオ・アルバム前後で大きく変わっているだけに、中々感慨深い。
(追加:2017年9月10日)

 

1998

Spin This : Danny Wilde + The Rembrandts

  1. Shakespeare's Tragedy
  2. Long Walk Back
  3. Out Of Time
  4. Wishin' Well
  5. Summertime
  6. Tomorrow's Mine 
  7. Get It Right
  8. Eloise
  9. This Close To Heaven
  10. Beautiful Thing

Drums on Tomorrow's Mine    Pat Mastelotto

デュオ・フォーマットから1名脱退、実質ダニー・ワイルドのソロ・アルバムとなったレンブランツの作品。
地道にキャリアを重ねてきたバンドが、大ヒット1曲で歯車が狂い解体、という絵に書いたようなストーリーなのだが、それだけ ” I'll Be There For You ( Theme From Friends ) ” の呪縛が強かったということなのか。
既にダブル・トリオ・クリムゾンの活動が頓挫していたとは言え、マステロットの参加は1曲のみ。 レンブランツのこの状態を踏まえれば潮時だったのであろう。
(追加:2016年2月10日)

 

1999

'99 : Mastica

  1. Queen
  2. Munecos de Palo
  3. Crescent Moon
  4. 7Teen
  5. Seven Marys
  6. Hush
  7. You
  8. 4 a.m.
  9. Prison
  10. Day Older
  11. Idiot

Gum B.    Basses, Cello, Mandocello, Voice
MunKey    Reeds, Guitars, Bontempi, Voice
Pat    Traps, Buttons, Knobs & Membranes

Recorded by Bill Munyon & Pat Mastelotto
Produced by Pat.

クリムゾン自体の活動が停止していた時に発表された、マステロットによるプロジェクト。
編集する素材が与えられたものではなく、自ら用意したものであることが、ProjeKct との大きな違い。 素材にありがたみが無いだけに、音自体のつまらなさがクローズ・アップされてしまっている。
ガンビーとマンキーなるトホホな名前のメンバーの必然性と存在感はゼロ。 マステロットとビル・ムニヨンによる編集作業作品の中でも、最もが辛い作品だと思う。
(追加:2007年8月30日)

 

Encores, Legends & Paradox ・ A Tribute To The Music Of ELP

  1. Karn Evil 9 1st. Impression
  2. Bitches Crystal 
  3. Toccata 
  4. Knife Edge
  5. A Time And A Place
  6. Hoedown
  7. The Sheriff
  8. The Endless Enigma
  9. The Barbarian
  10. Tarkus

John Wetton - Vocals ( 2,7 )
Pat Mastelotto - Acoustic and Electric Drums and Percussion ( 2, 3 )

ELPのトリビュート・アルバム。
” Bitches Crystal ” では、ウェットンのヴォーカルと共演。
(追加:2006年1月25日)