2021/ 7/22 Ruth Eckerd Hall, Clearwater FL, USA
コロナの影響で2020年のツアーを中止したキング・クリムゾンは、2021年7月にからツアーを再開する。 ただコロナの影響が残っていたこともありアメリカ合衆国と日本のみのツアーで、規模も小さく回数も少なかった。
アメリカ合衆国南部、西部のツアーの初日のフロリダ州クリアウォーターからは ” Neurotica ” が選曲されているのだが、無難な演奏でまとめられている。
(追加:2024年3月10日)
2021/ 7/23 Old School Square, DelRay Beach FL, USA
フロリダ州内でデルレイビーチに移動して行われたライヴからの ” Indiscipline ”。
最初のヴォーカル・パートが終わった直後のギターの入りに躓くが、その回復方法が格好良かったりする。 何れにせよ本曲の最大の魅力であるトリプル・ドラムスの絡みは充分に堪能することができる。
(追加:2024年3月10日)
2021/ 7/24 St. Augustine Amphitheatre, St. Augustine FL, USA
フロリダ州での3日目、セント・オーガスティンでのライヴから収録した作品。
この日の ” Red ” での見せ場は、後半からのステイシーのピアノ演奏である。 リズム・パターンの変更が一時話題になったトリプル・ドラムス編成での ” Red ” の落ち着き所だと思う。
(追加:2024年3月10日)
2021/ 7/26 Dr. Phillips Center For The Performing Arts, Orlando FL, USA
フロリダ州での最終日、オーランドでのライヴから収録した作品。
” Level Five ” でもなく ” Larks' Tongues In Aspic Part Five ” でもなく ” Lark's Tongues In Aspic Part Five ” という表記のズレはあるものの、ツアー4日目ということもあり演奏にズレはない。
(追加:2024年3月10日)
2021/ 7/27 The Fox, Atlanta GA, USA
ジョージア州に移動してアトランタで行われたライヴから収録した作品。
見事な ” Islands ” である。
ジャッコのヴォーカル、ステイシーのピアノ音を中心としたキーボード、コリンズの管楽器で、原曲の美しさを見事に表現している。
この年のツアーは演奏時間が短めだったので、激しい曲をもっと演奏してもらいたいと思ったりもしたが、改めてこの曲の良さを堪能できて良かった。
(追加:2024年3月10日)
2021/ 7/28 Ryman Auditorium, Nashville TN, USA
テネシー州ナッシュビルでのライヴ。
ナッシュビルで活動しているブリューがこの会場にいたのか判らないが、この日のライヴから ” Discipline ” を選曲したことに悪意がゼロとは思い難い。
Discipline Crimson 期の楽曲は大きくアレンジを変更しているなか、” Discipline ” についてはその骨格を変えていないだけに、邪推が勝手に深まる。
(追加:2024年3月10日)
2021/ 7/30 Will Rogers Auditorium, Fort Worth TX, United States
テキサス州フォートワースで行われたライヴから収録した作品。
随分と端正な ” Pictures Of A City ” である。 この編成での初期の演奏での違和感混じりの驚きは既に無く、決して悪口ではないのだが新たなトキメキは感じられない。
(追加:2024年3月10日)
2021/ 7/31 H-E-B Center, Cedar Park, TX, USA
テキサス州内で移動して行われたライヴでの ” Starless ”。
メル・コリンズの管楽器のおかずの多さ、ギターや管楽器のバックでのハイハットを中心としたドラムの演奏の変化など、聴きどころが多い内容となっている。
(追加:2024年3月10日)
2021/ 8/02 Fiddlers Green Amphitheater, Greenwood Village, CO, USA
コロラド州グリーンウッド・ヴィレッジに移動して行われたライヴから収録した作品。
この時期 ” Radical Action II ” の前に ” Radical Action I ” と ” Meltdown ” は演奏されず、” Radical Action II ” から ” Larks' Tongues In Aspic Part V ” というメドレーになっているのだから、同様の収録をして欲しかった。
(追加:2024年3月10日)
2021/ 8/03 Sandy Amphitheater, Sandy, UT, USA
ユタ州サンディに移動して行われたライヴからの作品。
過去のレパートリーを何でも演奏できるようになった中で、” One More Red nightmare ” がレパートリーに加わったのは地味ではあるがナイス判断だと思う。
コリンズがいたからこそレパートリーに加わったはずだが、終始吹きっぱなしのコリンズの負荷も大きかったと思う。
(追加:2024年3月10日)
2021/ 8/05 Concord Pavilion, San Francisco CA, United States
ユタ州からカリフォルニア州まで大移動して行われたライヴでの演奏。 移動時間を考慮するともう1日お休みがあってもよかったのではないかと思う。
今更ではあるがトニー・レヴィンの、特にヴォーカル・パートでのバックでの唄心あるベースが味わい深い。 フルート・ソロのバックの演奏も良いのだが、やはりヴォーカルのバックで本気を出した時のレヴィンは無敵である。
(追加:2024年3月10日)
2021/ 8/06 The Greek Theatre, Los Angeles, United States
ロサンゼルスに移動して行われたライヴでの演奏。
この年から ” Drumsons ” ほぼ日替わりでサブ・タイトルがつくようになっており、ここでは ” 'Bish! Bish! Bish! The Course to Ecological ” と付記されている。 サブ・タイトルと演奏の変化にどれだけの関係性があるのか判らないが、ドラマー3人が楽しそうに演奏していることはよく判る。
(追加:2024年3月10日)
2021/ 8/07 Talking Stick Ballroom, Scottsdale, Arizona, USA
アメリカ合衆国南部から西部に渡って行われたツアーの最終日、スコッツデールで行われたライヴからの演奏。 ユタ州からカリフォルニア州に行く前にここで演奏すれば効率的なのにと思うのだが、この辺りのブッキングはやはり難しかったのであろう。
難曲 ” Larks' Tongues In Aspic Part V ” であるが最終日の疲れはなく、寧ろ翌日からのオフが楽しみなのか見事に演奏しきっている。
(追加:2024年3月10日)
2021/ 8/22 The Egg, Albany, NY
2週間程のインターバル経て始まったアメリカ合衆国北東部ツアーの初日、ニューヨーク州サラトガ・スプリングズで行われたライヴからの4曲。 この日の全体像は 『 Music Is Our Friend Live in Washington and Albany, 2021 』 に収録されている。
2週間ツアーをやって2週間インターバルがあって再び2週間のツアーが始まる、ということでバンドにどんな影響が生じたかが気になる。 コロナ禍でのブッキングが難しかったというのが一番の理由だろうが、集中力の維持という点では厳しかったはずである。 Friends And Family show として限定された観衆に対して行われたのも、その対策だったと思える。
(追加:2024年3月10日)
2021/ 8/23 Spac, Saratoga Springs NY, New York
ニューヨーク州内で会場を変え、かつ一般観衆の前で行われた実質的にはツアー初日の音源。
” 21st Century Schizoid Man ” の演奏は、ギャヴィン・ハリソンのドラム・ソロを除くと緊迫感はあまり感じられない。
(追加:2024年3月10日)
2021/ 8/24 Symphony Hall, Springfield, USA
ニューヨーク州で3回目かつ3会場目でのライヴからの ” Pictures Of A City ”。
7月30日のテキサス州フォートワースでの同曲の演奏に比べて迫力が増しているのは嬉しいが、演奏をこなしている感がどうしても出てしまっている。
(追加:2024年3月10日)
2021/ 8/26 CMAC, Canandaigua, NY, USA
1日空けてニューヨーク州内の別会場で行われたライヴからの作品。
冒頭ベースとドラムのリフが始まるまでのタメが長くとられている。 意図的なものなのかミスなのか判らないが、緊張感が高まる結果に繋がっている。
(追加:2024年3月10日)
2021/ 8/27 Artpark Amphitheater, Lewiston NY, USA
ニューヨーク州での5回目のライヴ。 ニューヨーク州内の5箇所でライヴを行った背景には、やはりコロナの影響があったとしか思えない。
” Epitaph ” の演奏ではメロトロン音の響きがやたらと良い。 オリジナルのメロトロンではなくデジタルによるメロトロン音の再現だけに、本来なら音のバラツキは無いはずがここでは良い音を鳴らしている。
(追加:2024年3月10日)
2021/ 8/28 Meadow Brook Amphitheatre, Rochester Hills MI, USA
ミシガン州ロチェスター・ヒルズで行われたライヴからの ” Neurotica ” 。
2021年のツアーはそれまでのツアーと比べ演奏時間が短くなっている。 途中に休憩を挟む2部制をとりながらも総じて30分以上短くなっている。
その結果レパートリーは減り one by one シリーズにおいてもダブり率が高まり、この ” Neurotica ” も2回目の収録となっている。
なお、翌日イリノイ州ハイランド・パークに移動してライヴを行っているのだが、そこからは音源化されていない。
(追加:2024年3月10日)
2021/ 8/31 Miller High Life Theatre, Milwaukee, WI, USA
ウィスコンシン州ミルウォーキーに移動して行われたライヴから収録した作品。
” Starless ” は Lineup 3 でのライヴで練られた構成でスタジオ録音され、Lineup 8 での同じ構成で演奏されている。 それ故に「こんな演奏をするんだ」という驚きより「 ” Starless ” を聴くことができた」というの満足感を楽しむことになる。 ただ曲構成自体は変更されていない一方で、演奏自体では地味ながらも変化を続けており、本テイクでもそこを楽しむことができる。
なお、翌日オハイオ州クリーブランドでもライブをを行っているが、そこからは音源化されていない。
(追加:2024年3月10日)
2021/ 9/02 Rose Music Center at The Heights, Huber Heights OH, USA
オハイオ州ヒューバー・ハイツに移動して行われたライヴからの演奏。
8月5日のサンフランシスコのライヴでの ” The Court Of The Crimson King
” では一旦終わった後再開されることがないテイクだったが、ここでは再開するパターンが収録されている。 再開後の乱れっぷりは格好良い。
(追加:2024年3月10日)
2021/ 9/04 PNC Art Centre, Holmdel NJ, United States
ニュージャージー州ホルムデルで行われたライヴからの ” Islands ” 。
本編成での ” Islands ” はコリンズとスティシーの活躍度が高い曲であったが、ここではその度合は更に高まり言い方が難しいがフリップの存在感はとても低くなっている。
(追加:2024年3月10日)
2021/ 9/05 Westville Music Bowl, New Haven CT, USA
コネチカット州ニューヘブンで行われたライヴからの作品。
イントロのパーカッション・パートが少し短めのため、全体にコンパクトな印象がある。
中間パートでトレイシーのキーボードの活躍度が高いのが特徴。
(追加:2024年3月10日)
2021/ 9/07 The Mann Center, Philadelphia, PA, USA
フィラデルフィアで行われたライヴからの ” The Hell Hounds Of Krim ”。
結果として ” Dr. Diamond ” と同様に ” The Hell Hounds Of Krim ” はスタジオ・アルバムに収録されなかった楽曲になってしまったのが勿体ない。 もちろんライヴでの迫力をスタジオ・レコーディングで再現するのは難しいと思うし、ましてや私の再生装置でその感動を味わうことは難しいと思うが。
なお、この翌々日にはニューヨーク州で再びライヴを行っているのだが、そこからは音源化されていない。
(追加:2024年3月10日)
2021/ 9/10 Rockland Trust Bank Pavilion, Boston MA, USA
マサチューセッツ州ボストンに移動して行われたライヴからの ” Indiscipline ”
シンプルに「 I like it! 」で終わったあと、ジャッコがマステロットに誕生日をお祝いしている。
なおこの翌日のライヴは 『 Music Is Our Friend Live in Washington and Albany, 2021 』 としてフィジカル・リリースされている。
(追加:2024年3月10日)
Japan Tour
2021/11/27 International Forum, Tokyo, Japan
1,072日振りである。 2018年12月21日の名古屋国際会議場センチュリーホールでのライヴから1,072日振りに行われた日本でのライヴである。 ちなみに2018年11月27日の日本でのライヴも1,072日振りだったりする。
コロナ禍のこの年、海外ミュージシャンの日本国内でのホール・クラスでのツアーはキング・クリムゾンのこのツアーだけであった。 そしてこのツアーをもって活動中止になることが半ばオフィシャルに語られたことで、異様な盛り上がりであったと記憶している。 新鮮な驚きは少ないツアーであったかもしれないが、感動に溢れたツアーであったと今でも思っている。
そんな初日、クリムゾンのライヴとしては歴代初の東京国際フォーラムで行われたライヴから ” Indiscipline ” が収録されている。 この One By One シリーズだけでみると、同曲が連続したことだけがちょっと残念。
(追加:2024年3月10日)
2021/11/28 International Forum, Tokyo, Japan
日本ツアー2日目、同じく東京国際フォーラムで行われたライヴでの ” One More Nightmare ”。
初日と曲順、演奏曲目を変更しており2日続けて来て良かったと心から思った。 多分自分の人生史上最良の週末であった。
この年のアメリカ・ツアーと同じく前々年のツアーより30分以上短い演奏時間となりレパートリーが削られている中、” One More Red Nightmare ” が残ったのは嬉しい。
(追加:2024年3月10日)
2021/11/30 Nagoya Civic Assembly Hall, Nagoya, Japan
日本ツアーの3日目、名古屋市公会堂で行われたライヴからの作品。
クリムゾンが来日した頃から拡大の兆しがあったオミクロン株の蔓延に伴い、この日日本政府は外国人の入国を原則禁止にした。 その結果これ以降新たな音楽、演劇等のイベントが開催できなくなる中、入国禁止前に来日していたクリムゾンのライヴは続けられることになった。
この辺りについては日経新聞の記事が詳しい。
第一部の最後に ” Radical Action II ” からのメドレーで演奏された ” Larks' Tongues In Aspic Part V ” が単独収録されている。
(追加:2024年3月10日)
2021/12/ 2 Festival Hall, Osaka, Japan
大阪のフェスティバルホール初日から収録した作品。
コロナによる行動制限の影響が一番大きいのが高齢かつ管楽器奏者のメル・コリンズだと思うのだが、後半のサックス・ソロはそんなことを感じさせない見事な演奏である。
(追加:2024年3月10日)
2021/12/ 3 Festival Hall, Osaka, Japan
大阪のフェスティバルホールでの2日目の演奏。
この日 ” 21st Century Schizoid Man ” は第1部のラストと早い段階で演奏されている。 そしてギター・ソロ・パートからいきなりサックス・ソロ・パートとなり、ツィン・ギター・ソロ・パートが割愛されている。
『 Music Is Our Friend 』 に収録されている2021年9月11日のライヴでも ” 21st Century Schizoid Man ” は第1部のラストに演奏されツィン・ギター・ソロ・パートが割愛されている。
この年のツアー後半からツィン・ギター・ソロ・パートが割愛されるようになったのか、それとも第1部のラストに演奏される時だけツィン・ギター・ソロ・パートを割愛しているのか、正しく検証するためにこの年のライヴも全て音源化してもらいたい。
(追加:2024年3月10日)
2021/12/ 5 TACHIKAWA STAGE GARDEN, Tokyo, Japan
東京の TACHIKAWA STAGE GARDEN で行われた演奏。
この会場については音がくっきりとして良かった印象と、1階席に段差が無いためステージが見づらかった印象が残っている。
” Red ” が収録されているのだが、この日のハイライトは ” Discipline ” が2回演奏されたことである。 第2部の早い段階で ” Discipline ” は演奏されたのだが、フリップのギターの音が出ずジャッコのギターだけが聴こえるヘロヘロかつ貴重な内容であった。 そして演奏中に明らかに不機嫌だったフリップが納得しなかったのか、アンコールの1曲目で ” Discipline ” を再び演奏している。
なのでこの日のライヴからは、” Discipline ” の2テイクを収録をしてほしかった。
(追加:2024年3月10日)
2021/12/ 7 Bunkamura Orchard Hall, Tokyo, Japan
追加公演の東京オーチャード・ホール初日の演奏
この日の ” The Court Of The Crimson King ” では一旦終わった後再開されるパターンなのだが、再開後の乱れっぷりはここでも格好良い。
(追加:2024年3月10日)
2021/12/ 8 Bunkamura Orchard Hall, Tokyo, Japan
オーチャード・ホールの2日目というか、日本ツアーの最終日というか、現在のところキング・クリムゾンのラスト・ライヴである。
この年のライヴではメドレーで演奏された ” Radical Action II ” と ” Larks' Tongues In Aspic Part V ” がそのまま収録されている。
アンコールで演奏された ” Starless ” は、『 In The Court Of The Crimson King King Crimson At 50 A Film By Toby Amies 』 に収録されているのだが、一日も早くこの日の全編がリリースされることを願ってやまない。
(追加:2024年3月10日)