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David Bowie Discography / A New Career In A New Town : 1977-1982

1977

The Idiot : Iggy Pop

  1. Sister Midnight
  2. Nightclubbing
  3. Funtime
  4. Baby
  5. China Girl
  1. Dum Dum Boys
  2. Tiny Girls
  3. Mass Production

Recorded by David Bowie

デヴィッド・ボウイが、制作に大々的に関与した作品。
『 Low 』 と同時期、同プロダクションでありながら、音の肌触りは大きく異なっている。 それはシンセサイザーによる綺羅びやか且つ憂鬱な音色が存在しないこともあるが、『 Low 』 でのドタバタとしたファンク・ビートとは異なる粘っこいリズムによる所が大きい。
この辺り、プロデューサーとしてこそクレジットされることがなかったイーノの存在の有無が影響しているように思える。 もしボウイがイーノ抜きで 『 Low 』 を制作していたら、同じとは言わないまでも本作品と音の傾向は似ていたはずである。 参加することで新たなアイディアを加えるだけではなく、音そのものを変えてしまう程のケミストリーが生じてしまう何かがこの時期のボウイとイーノの間に存在していたことを、図らずも本作品が証明している。
(追加:2018年11月25日)

 

TV Eye 1977 Live : Iggy Pop

  1. TV eye 
  2. Funtime 
  3. Sixteen
  4. I Got a Right
  1. Lust for Life
  2. Dirt 
  3. Nightclubbing
  4. I Wanna Be Your Dog 

リリースは1978年

live-treated piano    David Bowie

1977年から1978年のデヴィッド・ボウイの活動が量的にも質的にも充実していることを証明する作品。
自身の 『 Low 』 と 『 "Heroes" 』、そしてイギー・ポップとの 『 The Idiot 』 と 『 Lust For Life 』 と、歴史的名作を次々とリリースした上に、イギー・ポップとはライヴまで行っている。 デヴィッド・ボウイが宇宙人であることを差し引いたとしても、この時期ボウイは地球上に複数名存在していたと私は睨んでいる。
ボウイが参加している4曲は、『 The Idiot 』 リリース直後のライヴから収録したもので、同作のプロモーション活動にまで関与していることを示している。 当時のライヴの写真をみると、ボウイはキーボード奏者に徹し前面に出ていないようにしている。 ただそれは、その思わせぶりがまた話題になることを充分に承知した上でのボウイの策略であり、見事に成功している。
(追加:2018年11月25日)

 

Lust For Life : Iggy Pop

  1. Lust for Life
  2. Sixteen
  3. Some Weird Sin
  4. The Passenger
  5. Tonight
  1. Success
  2. Turn Blue
  3. Neighborhood Threat
  4. Fall in Love with Me

Drums - Hunt Sales
Bass - Tony Sales
Guitars - Carlos Alomar, Ricky Gardner
Piano - David Bowie
Vocals - The Band

Produced by Bewlay Bros. for RCA Records / Recorded by David Bowie

『 Trainspotting 』 の冒頭の映像が脳内再生されてしまう ” Lust for Life ” から始まるイギー・ポップの作品。
前作 『 The Idiot 』 と同じく、ボウイのベルリン時期にレコーディングされているが、音の傾向はまた異なっている。 ジャスト感が無いというか、意図的にずらしているとしか思えないリズムをバックにしたギター・オリエンテッドな作品となっている。
結局の所、一緒に曲を創ろうが、演奏しようが、レコーディングしようが、デヴィッド・ボウイっぽさが全く作品に反映しないのがイギー・ポップとの関係の面白いところである。 しかもそこに、イギー・ポップがボウイを拒否したところもなく、ボウイのプロデュース能力の欠如を感じさせることもなく、あぁこうなるよなぁ、としか思えないところが凄い。 後にボウイが、大ヒットすることが前提だった自己の作品にこの時期のイギー・ポップの楽曲を多く取り上げているが、そこにイギー・ポップさが全く感じられないところも、また面白い。
(追加:2018年11月25日)

 

1980

Soldier : Iggy Pop

  1. Loco Mosquito
  2. Ambition
  3. Knocking 'Em Down ( In The City )
  4. Play It Safe [ co-writes ]
  5. Get Up And Get Out
  6. Mr. Dynamite
  1. Dog Food
  2. I Need More
  3. Take Care Of Me
  4. I'm A Conservative
  5. I Snub You

Personnel :
Glen Matlock
Ivan Kral
Klaus Kruger
Steve New
Barry Andrews

イギー・ポップが、パンク~初期 New Wave 系ミュージシャンと制作した作品。
本作品の最大の良さは、バリー・アンドリューズが参加していることである。 本作品がレコーディングされたのは、アンドリューズが XTC を脱退してリーグ・オブ・ジェントルメンでロバート・フリップと活動を始める迄の期間と推測されるが、セッションとは思えない程の記名性の高い演奏を行っている。 メインの楽器はここでもシンセサイザーではなくオルガンで、ピコピコではなくヘコヘコと鳴る細かいパッセージと、歪みが無いロング・トーンは最高である。
本作品でのデヴィッド・ボウイは ” Play It Safe ” の共作に留まっている。 演奏や制作に直接関わっている作品においてもイギー・ポップをたてること重きを置いているボウイだけに、共作曲からボウイらしさを確認することは困難である。
(追加:2018年11月25日)