1986
Master Strokes 1978-1985 : Bill Bruford
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Bill Bruford - Drums / Percussion / Cymbals
Allan Holdsworth - Guitar ( 1,2,3,4,7,8,13,14,15 )
Jeff Berlin - Bass (
1,2,3,4,5,6,7,8,9,13,14,15 & lead vocal on 5 )
Dave Stewart - Keyboards
( 1,2,3,4,5,6,7,8,9,13,14,15 )
John Clark - Guitar ( 5,9 )
Partic
Moraz - Steinway D Concert Grand ( 10, 12 )
ファースト・ソロ・アルバムとブルフォードの作品とパトリック・モラーツとのデュオからの楽曲を抜粋した作品。
と1行で全てを表すことができる、EGからリリースされたビル・フルフォード名義のベスト・アルバム。
同時期にEGからリリースされたジョン・ウェットンのベストが、クリムゾンあり、U.K.ありという大盤振る舞いであったのに比べ地味なのは否めない。
コンセプトとしては正しいのだが、大衆性という意味ではブルーフォードの律儀さが裏目に出てしまっていると言わざるをえない。
オリジナルのアルバムも聴くけと編集の妙も楽しむことができるウェットンのベストと比べ、ベストを聴くくらいならオリジナルを聴いた方が良いかな、と思わせてしまうところが残念。
(追加:2017年2月25日)
As Far As Dreams Can Go : Dave Stewart & Barbara Gaskin
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Bill Bruford : Timbales, Logdrum
Jakko (1,2,3,4,6,8)
ナショナル・ヘルス、ブルーフォード以来の盟友デイブ・スチュワートのプロジェクトにおいて、ブルーフォードはテンプテーションズのナンバーでパーカッション(のみ)を演奏している。 多分日本で一番売れたカンタベリー系のプロジェクト( グループ )なだけに、もっと目立った演奏をしておけば良かったのにと思うのだが。 デイヴ・スチュワートがそれを許さなかっただけかもしれないけどね。
(追加:1999年7月10日)
Tokyo Installation : Akira Inoue
第一の庭:樹 1. TOKYO INSTALLATION 2. 不連続性の歴史 3. 遠い波 4. Tick it, Tock it, Turn it True 第二の庭:石 5. 石と樹 6. 失われた枝 7. NEGRITA 8. 滑走路夕景 第三の庭:水 9. 点描の都市 10. 水辺にて 11. 歩きだすまえの少年 12. たった独りのための駅 |
Musicians
Akira Inoue - Keyboards
Hideo Yamaki
- Percussions
Masako Kawamura - Koto
Hideaki Huribayashi -
17-strings koto
Bill Bruford - Simmons
Mark Smith - Bass
Alan
Murphy - Guitar
Nico Ramsden - Guitar
Tsuyoshi Kon - Guitar
Masaharu Kanda - Cello
Momo - Chorus
Rimi Shionoya - QX1 Operation
CD + 豪華写真集というフォーマットでリリースされた作品。 スマホ1台で何でも完結しようとする今では廃れてしまったメディア・ミックスという概念が光り輝いていた豊かな時代の作品である。
帯に記載されている「これが音楽のF1です」というコピーから想像されてしまう 『F1グランプリ』 のテーマ曲のような要素は皆無で、琴をメイン・インスツルメントの一つとした独自の世界が展開している。
それだけにF1、豪華写真集に加え尾崎豊や浜田省吾の楽曲が収録されていたりと情報量が多すぎることが勿体なく思える。
本作品にはビル・ブルーフォードがシモンズ奏者としてクレジットされている他、もう一人パーカッショニストがクレジットされている。 もろにシモンズといった音以外もブルーフォードが演奏している可能性があるが、判別できる能力が私には無く残念である。
本作品は2022年に 360 Reality Audio フォーマットの 『 Tokyo Spatial Installation 』 としてリアレンジされリリースされている。
(追加:2024年3月25日)
1987
Bill Bruford's Earthworks : Bill Bruford's Earthworks
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Acoustic and Electronic Drums, Percussion, Whirled Instruments
ブルーフォードの思惑とは異なり、リリース時はブルーフォードの再編としての期待( 誤解 )が高かったアースワークスだが、確かにこのファースト・アルバムは後のアルバム程ジャズ度は高くない。 ディシプリン・クリムゾン解散後、際だった活動をしていなかっただけに、金銭的余裕がなかったことが、その理由かもしれない。
プログレ耳にしてみるとその辺りがアースワークスの作品中、一番聴く頻度が高くなっている原因かもしれない。
(追加:1999年7月10日)
The Spice Of Life : 渡辺香津美
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Electronic Drums, Drums, Percussion
ディシプリン・クリムゾンの提示した演奏フォーマットが、テクニカル指向のミュージシャンにとって魅力的であったことを証明するアルバム。 ただ本アルバムについては、ちまたで言われる程「もろディシプリン・クリムゾン風の音」は少ない。理由としては3つ、どうしてもギター・ソロをとりたいギタリスト、トニー・レヴィンに比べてフュージョン指向が強いジェフ・バーリン、アースワークスを軌道に乗せるためお金が欲しかったブルーフォード、といったところか。
ブルーフォードが共作している2曲と他の曲との温度差は激しい。
(追加:1999年7月10日)
Melancho : 渡辺香津美
Kazumi Watanabe : guitars / guitar-synthesizer
Bill Bruford : electronic drums / drums / percussion
Jeff Berlin : bass
1980年代といえば12インチ・シングル。 ということで
『 The Spice Of Life 』 からのシングル・カット。
B面の ” Unt ” がロング・ヴァージョンとのことだが、元曲をそのまま延ばしたような感じで、劇的な変化はない。
帯によるとタイトル曲は「アメリカン・エキスプレス・カードCF(スカッシュ編)使用曲」とのことで、おしゃれ(笑)な1980年代の空気がパッケージングされた作品となっている。
(追加:2011年7月25日)
The Spice Of Life In Concert : 渡辺香津美
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Kazumi Watanabe Guitar
Bill Bruford Electronic Drums
Jeff Berlin Bass / Synthesizer
1987年5月22日 東京中野サンプラザ
スタジオ・レコーディングのメンバーそのままで行われたライヴを収録した作品。 2004年にめでたくDVDで再発された。
映像のおかげで、このトリオによるプロジェクトの特異さを改めて確認することができた。 渡辺香津美とジェフ・バーリンは、実に気持ち良さそうに演奏をしている。 フュージョンという言葉から連想されるそのままのイメージである。 一方のブルーフォードは、そんなノリについていくことなく律儀な演奏を仏頂面で行っている。 同じステージに立っていることが不思議な程である。
プロジェクトの参加目的の大部分を占めるのはやはりお金だと思うのだが、演奏自体はひたすら我が道を貫いている。 お金ほしさに仕事をしているようで、実際には自分を曲げることなく好きなように演奏する。 意外にブルーフォードは策士かもしれない。
(追加:2005年3月10日)
Go Between : The New Percussion Group Of Amsterdam
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Acoustic Drums And Percussion
ほぼパーカッションだけで構成されている本アルバムに、ブルーフォードは1曲参加している。
” Discipline ”
等で聴くことができたミニマル・フレーズを、この時期には珍しくシモンズを使用せずにプレイしている。
(追加:2000年8月10日)
Cloud About Mercury : David Torn
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Simmons Drums, synthesizer-drums, percussion
ブルーフォードがレヴィンとともに参加したデイヴィッド・トーンのソロ・アルバム。
メンバー編成がほぼ同じということもあり、Bruford Levin Upper
Extremities
のプロトタイプのような作品。 つまり完成度が高い素晴らしい作品ということになる。
クリムゾン解散後一緒に演奏する機会などほとんどなかったにも拘わらず、ここまでの完成度。 ブルーフォードとレヴィンのリズム隊の素晴らしさを、思いっきり堪能することができる。
Bruford Levin Upper Extremities のライヴでも演奏された ”
3 Minutes Of Pure Entertainment ”
を含め、中途半端なインプロに逃げることなく、1曲毎の完成度も高い。
(追加:2003年2月25日)
1988
Pete York's Super Drumming Vol.1
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SPECIAL 1
SPECIAL 2
リリースは2003年
ピート・ヨークがホストを務めドイツでTV放送された
『 Super Drumming 』 をDVD化した作品。 ブルーフォードは1988年に放送された
SPECIAL 2 に参加している。
この時期ブルーフォードはドラム・キットのほとんどをシモンズで構成しており、チープな音が80年代を感じさせる。 ジョン・ロードが参加していることもあり、オルガン・ソロとの強烈な絡みを期待したいところだが、残念ながらそのような演奏はない。 よく言えば生真面目に、悪く言えばつまらなそうに淡々とドラムを叩いている。
とはいえ、アイアン・メイデンのドラマーとの共演や、ラテン系パーカッショニストとの絡み等、他の作品では考えられない組み合わせの意外性が面白く、ブルーフォードの仏頂面が気にならなくなるほど観ていて楽しい。 何度も見直したくなるかと言われたら、ちょっと辛いところはあるけど。
(追加:2003年10月25日)
The Spice Of Life 2 : 渡辺香津美
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Simmons SDX Electronic Drums
前作発表後、ツアーを経て発表されたアルバム。これぞまさにフュージョン・アルバムと言えば良いのであろうか。
ブルーフォードは本当に作曲に関与しているのかクレジットを疑いたくなる
” Men And Angels ”
のような曲まで提供しており、らしさは全く感じられない。
当時のブルーフォードのアースワークスに対しての気合い、思い入れがいかに凄まじいものであったかを証明する見事なまでの「お仕事」アルバム。
(追加:1999年7月10日)
夢を よべ : 佐木伸誘
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北海道出身のミュージシャン、佐木伸誘のファースト・アルバム。
現在の活動を YouTube で確認できるのだが、そこでの骨太のヴォーカルを活かした演奏が展開している。 一方本作品はデビュー当時の久保田利伸のようなアレンジが施された楽曲が並んでいる。 本人の当時の趣向であったのか、それとも売る側の意向が強く出てしまったのか判らないが、骨太のヴォーカル、とくに高音部で枯れる声との相性は意外に良い。
本作品のプロデューサー、アレンジャーは井上鑑、その繋がりでかビル・ブルーフォードが ” 彼女は眠らない ” に参加している。 間奏部でギターのミニマル・フレーズにリード・ギターが絡むパートがあるのだが、全く動じること無くお仕事モードの演奏を淡々とこなしている。
(追加:2024年3月25日)
1989
Dig? : Bill Bruford's Earthworks
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渡辺香津美とのプロジェクトで小金をためたのか、リハーサルを始めた ABWH での経済的恩恵に期待するところが大きかったのか、ジャズに対する思い入れが爆発したアルバム。
再結成後のアースワークスと比べればそれでもジャズ度は低く、フュージョン風の音をだしてはいるものの、ブルーフォードの趣味が先行した最初のアルバムと言えるかもしれない。
” Down Town ” と ” Corroboree ”
を除いた全曲が後のベストやライブに収録されていること、曲毎に詳細な楽器クレジットがされていることからもブルーフォードの本アルバムに対する思い入れの高さがよくわかる。
(追加:1999年7月10日)
Anderson, Bruford, Wakeman, Howe : Anderson, Bruford, Wakeman, Howe
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Acoustic and Electronic Drums
イエス関連の作品としても、ブルーフォード関連の作品としても過小評価されている作品だと思う。
ジョン・アンダーソンのラテン・ミュージック趣向が最良の大衆性をともない表現されていること、そのラテン・ミュージック趣向とプログレの迎合を果たしたブルーフォードの新境地を開くドラミング等どれをとっても素晴らしい。 しかもリズム隊はブルーフォード+レヴィン、これで一体なにが不足というのだろうか。
” Order Of The Universe ” での高揚感など、正に「プログレ」だと思うのだが...
(追加:1999年7月10日)
An Evening Of Yes Music : Anderson, Bruford, Wakeman, Howe
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Acoustic and Electronic Drums
で、そのABWHのライブ・アルバム。 来日時には
「 イエス全盛時代の名曲が蘇る!! 」
的な前振りもあり、私自身中野サンプラザで大興奮した記憶がある。 しかし、YESとして
『 Key To Ascension 』
において演奏されている旧曲と比較してみると ABWH としての個性がよく表れており、YES云々を引き出す必要が無いほどの好ライブ・アルバムである。
特にブルーフォードのドラムは実験的かつスリリングである。 ABWH のラテン風の曲でのドラミング、イエスの旧曲でのシモンズの使い方など斬新で画期的であると思う。
(追加:1999年7月10日)
An Evening Of Yes Music Of Plus : Anderson, Bruford, Wakeman, Howe
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リリースは2007年
Jon Anderson - Lead Vocals
Bill Bruford - Electric & Acoustic Drums
Rick Wakeman - Keyboards
Steve Howe - Electric & Acoustic Guitars
Additional Musicians
Jeff Berlin - Bass Guitar
Julian Colbeck - Keyboards
Milson McDonald - Guitar
前述したCDと同音源の映像版。 2007年に再発された際 ABWHのプロモーション・ビデオが併せて収録されている。
ステージ上部からの映像等丹念にリハーサルが行われたおり、ブルーフォードのドラム・ソロも手さばきまで丁寧に収録いてされている。
ABWH 自体については好き嫌いが分かれるのかもしれないが、オリジナル作品を残させなかった8人YESより個人的には遙かに好みなだけに、本映像作品が残されたことは嬉しい。
またメンバーの変身がお笑い映像として評価の高い ” Brother Of Mine ” を再確認することができたのも、今回の再発の成果だと思う。
(追加:2007年3月15日)
Live At The N.E.C. October 24th. 1989 : Anderson, Bruford, Wakeman, Howe
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リリースは2010年
Jon Anderson : Vocals
Bill Bruford : Drums
Steve Howe : Guitars
Rick Wakeman - Keyboards
with
Julian Colbeck : Keyboards
Tony Levin : Bass
Milson McDonald : Guitar
日本でも一部がFMで放送された ABWH のライヴ音源。
ABWH のライヴは、トニー・レヴィンが参加している・していないで大きく分かれる。 『 An Evening of YES Music 』
はレヴィン抜き、そして本作品は1990年の日本でのライヴと同じくレヴィン入り。
YES の音楽の再現をウリにしながらも、オリジナルの楽曲は YES と傾向が異なる ABWH
であるが、レヴィンの参加でその乖離は更に広がっている。 これに違和感を感じるか一粒で二度美味しいと感じるかで評価は分かれると思うが、個人的には
ブルーフォードとレヴィンのリズム隊を堪能できるのがとても嬉しい。
(追加:2014年4月25日)
1990
Door X : Torn, David
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Drums ( Simmons )
ミック・カーンとブルーフォードによるリズム隊が収録されているデヴィッド・トーンの作品。
ミック・カーンとデヴィット・トーン、ブルーフォードとデヴィット・トーンという共演は本作の前後にもあるのだが、ミック・カーンとブルーフォードが共演しているのは本作品だけである。
2人に対してそれなり以上に思い入れがあるだけに個人的にはこれ以上無いほど豪華な組み合わせなのだが、楽曲自体が面白くないことを差し引いたとしてもケミストリーは発生していない。
2人の共演が本作以降実現していないことから、そもそもの相性があまり良くなかったのかもしれない。
(追加:2016年7月10日)
Trouble In Paradise : 杏里
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Drums ( Simmons )
多分アレンジャーの井上鑑絡みの参加と思われる。 どの曲に参加しているかはクレジットされていないが、少なくとも
” Curtain Call ”
の音はもろにシモンズ。 タイトルがタイトルなだけに、” Fallen
Angel ” に参加してたりしたら面白いのだが。
個人的趣味の問題だが、アルバム全体を通して聴くのは鬱陶しく、つらい。
(追加:1999年7月10日)