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『 Larks' Tongues In Aspic 』 から 『 Red 』
までのスタジオ・アルバムをスティーヴン・ウィルソンのミックスから新たにアナログ化したものと、別ミックス、別テイクから構成された 『 Larks'
Tongues In Aspic Alt. Mixes Album 』 と、アナログ2枚組に拡大された 『 USA 』 から構成されている。
パッケージの素晴らしさは前作同様なのだが、アナログ・サイズの写真集に先ず目が奪われる。 写真集を開くと先ず飛び込んでくるジョン・ウェットン。
最高である。
ただ残念なのは、『 Larks' Tongues In Aspic Alt. Mixes Album 』 がある一方で、前作での 『
An Alternative Guide To King Crimson 1969-1972 』 の続編が無い。 ライヴ音源で構成された 『
Starless And Bible Black 』 の存在が続編制作を難しくしたものと思われるが統一性が欠けてしまっている。
この辺り、多分10年後に 50th Anniversary Series の最後にリリースされるアナログ・ボックスで解消されるのだと思う。
Larks' Tongues In Aspic
Starless And Bible Black
Red
Larks' Tongues In Aspic Alt. Mixes Album
本作品のベースとなっているのは、40th Anniversary Series の 『
Larks' Tongues In Aspic 』 のボックス・セットの CD の13枚目と Blu-ray、CD+DVDセットの DVD に収録されたものがベースとなっている。 ちなみに同シリーズのCDにも、”
Larks' Tongues In Aspic, Part One ”、” Book Of Saturday ”、” The Talking
Drum ” の3曲のみオルタネイト・ミックスは収録されている。
同シリーズではもう1曲、” Easy Money ( Jamie Muir solo ) ” が収録されている。 アナログでのリリースにおいて ” Easy Money ” を2回収録してしまうと統一性を欠いてしまうためオミットしたのは正解だと思うが、ミューアのソロが良かっただけに残念である。
ちなみに、同シリーズの日本アッセンブル盤では、「オルタネート・ミックス」とクレジットされていたものが、本作においては「オルタネイト・ミックス」という表記になっている。
USA
本作は、40th Anniversary Series の 『 USA 』 がベースになっており、その結果フリップ、デヴィッド・シングルトン、トニー・アーノルドがミックスとプロデュースを行っており、スティーヴン・ウィルソンが関与していない。
40th Anniversary Series では、付属ブックレットに 「 Casino Arena, Asbury Park 」 と記載されていたものの、ジャケット裏には正確にクレジットされていなかった。
一方本作においては、ジャケット裏に 「 Recorded live by the Record Plant N.Y.C. June 28, 1974
at the Casino Arena, Asbury Park, New Jersey 」 とクレジットされている。 あらためて、オリジナル・アナログの
『 USA 』 と 40th Anniversary Series 以降の 『 USA 』 が別物であることが確認できる。
アナログ片面の収録時間の制限のためか、” 21st Century Schizoid Man ” と ” Starless ” の収録順序が逆になっている。
(追加:2019年4月10日)