King Crimson Data Base
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The Robert Fripp String Quintet Discography

1993

The Bridge Between : The Robert Fripp String Quintet

  1. Kan Non Power
      Great American Music Hall, San Francisco 22/V/93
  2. Yamanashi Blues
      The Catalyst, Santa Cruz 23/V/93
  3. Hope
      Nottingham Playhouse, Nottingham 20/Vi/93
  4. Chromatic Fantasy
      Discipline Global Domination Studios, UK
  5. Contrapunctus
      Discipline Global Domination Studios, UK
  6. Bicycling To Afghanistan
      Great American Music Hall, San Francisco 22/V/93
  7. Blue
      Guitar solo : Auditorio Fundacion, Rosario 10/V/93
      Soundscape : Gunn Studios, NY
  8. Blockhead
      Great American Music Hall, San Francisco 22/V/93
  9. Passacaglia
      Nottingham Playhouse, Nottingham 20/Vi/93
  10. Threnody For Souls In Torment
      Nottingham Playhouse, Nottingham 20/Vi/93

The Player
Robert Fripp    Guitar, Frippertronics
Trey Gunn    Grand Stick

The California Guitar Trio
Bert Lams    Acoustic Guitar
Paul Richards    Acoustic Guitar and Fuzz E-bow Guitar
Hideyo Moriya    Acoustic Guitar

Produced by David Singleton and The RFSQ for Discipline Records.

1993年にリリースされた The Robert Fripp String Quintet (以下 RFSQ )の、唯一のフィジカル・ディスク作品。
前年 RFSQ は来日公演も行っており、存在自体に唐突感は無かったものの、なんだかよく判らないというのが当時の率直な感想であった。 インターネット普及前のこの頃、雑誌の記事やインタビューからカリフォルニア・ギター・トリオ(以下 CGT )やトレイ・ガンの存在を知るしかなく、RFSQ じゃなくてキング・クリムゾンを復活してもらいたい、と思ってはいた。
とはいえ、ライヴ・テイクとスタジオ録音テイクを混在させたことで RFSQ の全体像を捉えることができるようにした試みは成功しているし、CD1枚というコンパクトなサイズにまとめられたことで、聴きやすい作品となっている。
(追加:2020年6月25日)

 

DGM Live Library

1992/ 5/12 Red Door Cafe, Allentown, United States

  1. Am Loop
  2. Asturias
  3. Fire Scape
  4. Circulation
  5. Eye Of The Needle
  6. Carnival
  7. Pipeline
  8. Vocal Piece
  9. Ricercar
  10. Melrose Avenue
  11. Moving Force
  12. A Wailing And Gnashing Of Teeth

ロバート・フリップ・ストリング・クィンテットの最初のライヴを収録した作品。
RFSQ としての活動期間は、フリップがクリムゾンと自信の楽曲の所有権をめぐる法廷闘争を始め、『 The Great Deceiver : Live 1973-1974 』 を編集・リリースし、そしてシルヴィアン&フリップが始動するまでの期間である。 つまり非常に忙しかった期間ではあるがライヴ活動を行いたい、というフリップの意向が強く反映されたプロジェクトとみなすのが妥当なところだと思う。
フリップ+ガン+CGT という当時の活動の流れから意外性が全く感じられない編成と、リーグ・オブ・クラフティ・ギターリスツと CGT の楽曲を中心に演奏するという急造感からも、この辺りのことを伺うことができる。
初めてのライヴ、そして全て人力で演奏を行っているだけにミスが散見されるが、完成度としては翌年のライヴとあまり変わらない。 というかほとんど進化することが無かったと捉えるのが正しいのかもしれない。
(追加:2020年6月25日)

 

1992/11/11 FM Tokyo Hall, Tokyo, Japan

  1. Introductory Soundscape
  2. Kan Non Power
  3. Yamanashi Blues
  4. Melrose Avenue
  5. Firescape
  6. The Moving Force
  7. AsturiasChromatic Fantasy In D Minor
  8. Eye Of The Needle
  9. Blockhead
  10. Hope
  11. Threnody For Souls In Torment
  12. Pipeline
  13. Kan Non Power

RFSQ 来日時のライヴ音源。 その模様は WOWOW でも放送されている。
ぶっちゃけてしまえば、TRFSQ は判りにくい。 ロバート・フリップは機材を使ってアコースティック・ギターのような音を出すし、トレイ・ガンはギター・ソロのような音やサウントスケイプスのような音を出すし、ポール・リチャーズはアコースティック・を使って歪んだギター・ソロを取る。 その上、ガンと CGT はギター・クラフト出身ということもあり、音色に留まらないフリップの影響もあるわけで、誰が何を弾いているのか判らなくなってくる。
そうしたこともあり、収録曲数こそ少ないものの、YouTube の King Crimson のチャンネルに登録されている映像作品でこの日の演奏を楽しむのが、最も適切である。
(追加:2020年6月25日)

 

 

1992/11/16 Club Quattro, Nagoya, Japan

  1. Introductory Soundscape
  2. Kan Non Power
  3. Yamanashi Blues
  4. An Easy Way
  5. Soundscape
  6. Melrose Avenue
  7. The Moving Force
  8. Asturias
  9. Chromatic Fantasy In D Minor
  10. Contrapunctus
  11. Eye Of The Needle
  1. Bicycling To Afghanistan
  2. Blockhead
  3. Hope
  4. Threnody For Souls In Torment
  5. Pipeline
  6. Kan Non Power

今では実現不可能なフリップのインタビューが多くの雑誌に掲載されたことからも判るように、RFSQ の来日公演に合わせてフリップは 『 The Great Deceiver 』 のプロモーション活動も行っている。 DGM Live には来日時の旅程がアップされているのだが、フリップは14日間の来日期間中3回しかライヴを行っておらず、その間に多くのプロモーションをこなしたものと思われる。 ちなみにフリップ以外のメンバーの滞在期間は12日間で、しかもその内5泊は CGT の森谷英世の家と、中々の低予算ぶりを伺うことができる。
大阪でライヴを行った翌日に移動してこの名古屋でのライヴは行われている。 しかもその翌日にはフリップ以外のメンバーは日本から離れるというスケジュールなのだが、淡々と演奏されている。

(追加:2018年9月25日)

 

1993/ 3/12 Cosenza, Sicily, Italy

  1. Yamanashi Blues*
  2. An Easy Way
  3. Passacaglia
  4. Soundscape
  5. Melrose Ave
  6. Walk Don't Run
  7. Asturias
  8. Chromatic Fantasy
  9. Ricercar
  10. Eye Of The Needle
  11. Bicycling To Afghanistan
  12. Blockhead
  13. Hope
  14. Threnody For Souls In Torment
  15. Tenor Madness
  16. Kan Non Power
    * source recording incomplete

1992年の RFSQ のライヴ活動がアメリカ東海岸と日本であったのに対し、1993年はヨーロッパとアメリカ西海岸が中心であった。
本音源はヨーロッパでのライヴの初期、イタリアでの演奏を収録したものである。  容易に想像できったように、前年からの大きな変化は無い。 ” Yamanashi Blues ” の出だし(と多分フリップによるサウンドスケイプス)が欠けてしまったこの日の音源が、何故唯一のヨーロッパ音源としてリリースされているのかは疑問が残るが、万遍のない選曲と演奏ではある。
(追加:2020年6月25日)

 

1993/ 5/27 The Belly Up, San Diego, CA, USA

  1. Introductory Soundscape
  2. Kan Non Power
  3. Yamanashi Blues
  4. An Easy Way
  5. Passacaglia
  6. Walk Dont Run
  7. Soundscape
  8. Sleepwalk
  9. Chromatic Fantasy
  10. Ricercar
  11. Eye Of The Needle
  1. Bicycling To Afganistan
  2. Blockhead
  3. Hope
  4. Threnody For Souls In Toument
  5. Kan Non Power
  6. Melrose Ave
  7. Tenor Madness
  8. Proto Punk
  9. Yamanashi Blues

5月に行われたアメリカ西海岸での10回のライヴの8回目を収録した作品。
改めて編集盤としての 『 The Bridge Between 』 は、RFSQ を俯瞰できる良くできた内容だと思う。 一方ライヴの全体像を掴むという観点からでは、本作品が最適であると思う。
ただそれだけにこの2作品を通して聴くと、RFSQ の限界、というか面白みの無さが明らかになってしまう。 シルヴィアン&フリップをドラムレスで始めたりとか、キング・クリムゾンのダブル・トリオには、演奏したいこととその編成にこだわりが感じられたが、RFSQ は最後までトレイ・ガンと CGT の借用感が強く編成に必然性が感じられなかった。
その後のクリムゾンの活動の合間に RFSQ は容易に復活させることはできたはずだが、流石にそこに至らなかったのは、判らないでもない。
(追加:2020年6月25日)