1982
Song Of The Free : Gang Of Four
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Hugo Burnham : Drums & Percussion.
Andrew Gill : Guitar & Vocals.
Jon King : Vocals & Melodica.
Sara Lee : Bass & Backing Vocals.
サラ・リーが加入したギャング・オブ・フォーの3枚目。
名盤と語られることの多いファーストと、続くセカンドまでがギャング・オブ・フォーの全盛期と言われ、本作と次作はダメ盤と語られることが多い。 しかし、3,4作目を悪く言う人の殆どは、実際には聴いいないのではないか。 私は聴いている。 そして聴いた上で言うと、やっぱりファーストとセカンドの方が面白い... 長いフリで申し訳ない。
アンディ・ギルのギターは相変わらずハードなのだが、リズムが全体的にモッタリとしているのがその原因なのだと思う。 となると、その原因はベースがサラ・リーに替わったことになってしまう。 The League Of Gentlemen でのファンキー路線の演奏が、当然期待された上での加入のはずなのだがや、そういった演奏は殆ど無い。
期待に応えられる資質が充分あっただけに、このような結果になってしまったのが残念でならない。
(追加:2012年8月25日)
1983
Hard : Gang Of 4
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Andrew Gill : Guitar, Vocals & Additional Drums
Jon King : Vocals, Melodica
Sara Lee : Bass
String & Horn Arrangement By Mike Lewis, Gang Of 4,
Ron Albert & Howard Albert
Strings & Horns Conducted By Mike Lewis
Jon Astrop : Bass On Tracks 1,2,6,8
Additional Singers : Alfa Anderson, Brenda White, Chuck
Kirkpatrick & john Smbatero
「先鋭派ギャング・オブ・フォー4作目は3人組でよりタイトに、よりソリッドになった!!」という煽りが日本語帯に書かれたギャング・オブ・フォーの作品。
「ハード」というタイトルと併せてこの煽り、期待は非常に高まるが、ウソです。 ジャケットにサラ・リーの写真は使われいるものの、12インチでもリリースされた ” Is It Love ” を始め4曲に別のベーシストがクレジット。 そして何よりもこの楽曲群を「ソリッド」として表現するには無理がある。
バンドの混乱期に加入したサラ・リーが不幸なのか、サラ・リーがバンドの混乱を深めてしまったのかよくわからないが、個人的には元々両者に対して思い入れがあるだけに、非常に残念な結果になってしまっている。
(追加:2013年4月10日)
1989 1992
Cosmic Thing : The B-52's
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Good Stuff : The B-52's
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The League Of Gentlemsn でベースを弾いていたサラ・リーのセッション活動。 The B-52's がチャート上で一番成功した時期の2作品に参加している。
特に、『 Cosmic Thing 』 は全米4位、シングル ” Love Shack ” と ” Roam ” は共に全米3位の大ヒット。 サラ・リーはその大ヒット2曲にもクレジットされている。 そんな大ヒット曲に、フリップとバンドを組んだメンバーが参加しているのは感慨深いところであるが、演奏はもちろんお仕事モードのものに過ぎない。
デビュー当時、意図的にアナクロな60年代ファッションをまとい、トンガッたニュー・ウェイヴ風の音を出していた The B-52's も、この頃にはすっかりパーティー・バンドと化してしまっている。 時代が何周かして60年代風のファッションはアリになったりしたが、この音が再びアリになることは、まず無いと思う。
(追加:2011年7月25日)
1990
Nomads ・ Indians ・ Saints : Indigo Girls New!
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女性デュオ、インディゴ・ガールズのセカンド・アルバム。 サラ・リーは本作品からインディゴ・ガールズのアルバム、ツアーに1990年代を通して参加している。
アコースティック・ギターを前面に出したロックで、正にフォーク・ロックど真ん中の作品である。 レコーディングにおけるギミックは殆ど無く、ライヴでもそのまま再現できるような楽曲で構成されている。
この辺りに本人たちの拘りが強く反映されていると思うし、打ち込みやグランジとは同時代にこうした音楽に対する需要がしっかりとあった当時のアメリカの懐の深さを感じる。
(追加:2025年5月25日)
1991
Live Back On The Bus, Y'All : Indigo Girls New!
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インディゴ・ガールズ初のライヴ・アルバム。 実際には 『 Nomads・Indians・Saints 』 からのシングル ” 1 2 3 ” にライヴの楽曲をふんだんに加えた作品。
サラ・リーは、自身が参加している 『 Nomads・Indians・Saints 』 収録の ” You And Me Of The 10,000 Wars ” だけではなく、参加はしていないファースト、セカンド・アルバムからの楽曲でも演奏をしている。
個性を求められる場面では当然ないので、バック・メンバーとしての演奏に徹している。
(追加:2025年5月25日)
1992
Rites Of Passage : Indigo Girls New!
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ライヴ・アルバムを挟んで発表されたインディゴ・ガールズのサード・アルバム。
本作品にはスージー・アンド・ザ・バンシーズのドラマー、バジーがゲスト参加しており、その後のツアーにも一部参加している。 インディゴ・ガールズからの依頼によるものらしいが、バジーの参加によって New Wave 色が出たりはしていない。
一方本作品からレコーディング・メンバーとツアー・メンバーはほぼ固定されており、サラ・リーとジェリー・マロッタがそのリズム隊を構成している。
マロッタがインディゴ・ガールズと活動を共にしたのは、シルヴィアン&フリップの 『 The First Day 』 への参加や、キング・クリムゾンのメンバーになるとの噂された時期と重なっている。 当時はマロッタがフリップに選ばれなかったと勝手に思っていたが、もしかしたらマロッタがインディゴ・ガールズとの活動を優先した結果だったのかもしれない。
(追加:2025年5月25日)
1994
Swamp Ophelia : Indigo Girls New!
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インディゴ・ガールズの4作品目。 本作品と次作 『 Shaming Of The Sun 』 はビルボードのトップ10内にランクインしており、インディゴ・ガールズがセールス面で最も成功していた時期となる。
そのセールス面にどこまで寄与したのか判らないが、プログレ耳的には ” Touch Me Fall ” が最も気になる楽曲である。 目くるめく曲展開がプログレ的というか、むしろそのまんま ” Band On The Run ” じゃないかという展開で格好良い。 インディゴ・ガールズの従来の楽曲からも本アルバムからも完全に浮いてしまっているのだが、インディゴ・ガールズの純粋なファンでは無い私のような者には滅茶苦茶刺さる楽曲である。
(追加:2025年5月25日)
1995
1200 Curfews : Indigo Girls New!
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インディゴ・ガールズのCD 2枚組のライヴ・アルバム。
前作までの作品の集大成のようなライヴ・アルバムで、もはや準メンバーと言っても過言ではないサラ・リーとジェリー・マロッタが殆どの楽曲で演奏している。
スタジオでのレコーディングとライヴのスケジュールはメンバーの2人とマネージメント側で決まるはずで、準メンバーの2人には(ゼロではないにせよ)決定権は無いはずである。 それにもかかわらず長期に渡ってサポートをしているのには当事者間でしか判らないケミカルがあったのかもしれない。
(追加:2025年5月25日)
1997
Shaming Of The Sun : Indigo Girls New!
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ライヴ・アルバムを挟んでリリースされた、インディゴ・ガールズの5枚目のスタジオ・アルバム。
本人達の意思とは関係なく、前作 『 Swamp Ophelia 』 を上回るセールスを期待された結果なのか、極普通のオルタナ・ロックに収まっている。 ナショナル・チャートで7位という結果は売る側の論理では大成功なのだろうが、バンドの活動はその後パッとしなくなっていくだけに、功罪取り混ぜた作品だと思う。
サラ・リーとジェリー・マロッタを含めた準メンバーもここで一旦散開しており、色々と限界もあったのかもしれない。
(追加:2025年5月25日)
2000
Make It Beautiful : Sara Lee
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Sara Lee : Keyboards, Bass Guitar, Backing Vocals, Guitars, Moog Pedal
The League Of Gentlemen でフリップとともにツアーした後、全盛期でこそないが Gang Of Four に参加、その後アンディー・サマーズとフリップによる 『 Bewitched 』 にもベースで参加したサラ・リーの One & Onley のソロ・アルバム。 琴線に思いっきり触れる経歴に加え、Gang Of Four のアンディ・ギルが参加している曲もあると思うと...
期待は見事に裏切られます。
1990年代以降、Indigo Girls 等の作品でスタジオ・ミュージシャンとしてそれなりに成功したサラ・リーに、自身による生硬なヴォーカルとベースが絡むハードな曲を期待する方が間違っているのかもしれないが、ベース音がちょっと強調されたポップなヴォーカル・アルバムには拍子抜けしてしまう。
もう、こっちの世界に戻ってくることはないのだろうか? 残念。
(追加:2011年1月10日)