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ist TV CMにおける " The Night Watch " の使用について

トヨタの ist の TV CM における ” Easy Money ” の使用について、その背景等を問い合わせたところ、トヨタ自動車株式会社 宣伝部様から以下の回答をいただきました。
ありがとうございます。

このたびは、新型イストのCMにご興味を持っていただきありがとうございます。
お問い合せいただきました楽曲についてご回答いたします。

広告代理店からCMの制作途中で提案があったのですが、 映像や、キャッチコピー「HEAVYBEAUTY」の世界観とのマッチングが絶妙で、見た瞬間、これしかない!という感じでした。
通常CMの楽曲は、決裁の過程で二転三転するのですが、
今回については最初から最後まで、全くブレなかったですね。

オダギリさんのキャラクターと、色をテーマにしたアート的な世界観に、この音楽が相まって、CMとして極めて印象に残る、良い作品ができたと自負しております。
(ちなみに、今回のCMは”自動車広告らしくない、トヨタらしくない広告を作る”という狙いがありました。
もし、少しでもそのように感じていただけたら幸いです。)

広告代理店と我々の思いが一体となって、世に送り出すことができたわけですが、とりわけ、CMの監督には感謝しております。
今回、楽曲について、監督より直接コメントがいただけましたので、以下に記載します。
(監督は黒田監督という方で、最近では資生堂TSUBAKIを制作されています。
この業界ではけっこう有名な方になります)

最初にこの曲を聞いたのが中学生の頃。
いきなり琴線に触れる、どころか、かき乱されるイントロ部分、哲学的とも言える展開が、多感なバンド少年に深く響いたものです。
ビル・ブルーフォードの大ファンだった僕は懸命にコピーしてみたのですが、当然うまくいかず…という思い出があります。
ロバート・フリップのギターとジョン・ウェットン独特の知的な声がからみ、
人の本質的な感情の起伏をメロディーにして見せてくれたようなイントロ部分。
その後の30年以上、ことあるごとに、つい口ずさんだりしていました。
今回、撮影前に頭の中で映像を組み立てはじめた段階から、とても自然にこのイントロ部分が鳴っていました。
ヘビィで、力強く、野蛮で美しく、しかも知的なサウンドは、8人8色をテーマとする今回のCM映像のすべてを包容する力があります。

まさに「HEAVY BEAUTY」そのものだと。

このような機会にキング・クリムゾンとコラボできて、とても幸せです。

黒田秀樹

以上になりますが、弊社としましては、これからもお客様に喜んでいただけるクルマ作りとともに、CMについても、印象深い、良い作品ができるよう邁進したいと思います。

これからもよろしくお願い申し上げます。

(追加:2007年8月15日)