廃盤。
世にも恐ろしい言葉です。
自分が興味を持つ前、もっと言えばクリムゾンどころかロックすら興味なかった頃リリースされたアルバムならば
( 金銭的観点さえ無視すれば ) まだあきらめがつきます。
しかしながらそのアルバムがリリースされたことを、オン・タイムで知っている場合、悩んだあげくに購入しなかった場合、さらには一度は入手しておきながらなんだかの理由で手放した
( 紛失した ) 場合の気持ちとなると、
やめておきます。 書いているだけで胸くそ悪くなってきました。
以下に紹介するアルバムは、現在オフィシャルにリリースされている(はずの)もので、いわゆる「クリムゾン関連」の変わった作品です。
ピック・アップするにあたっての客観的根拠はありません。
いつかこれらのアルバムが「貴重な廃盤」になれば、と思うこともありますが、今現在もっと平凡で、ここからもれたアルバムが「貴重な廃盤」となるような気がします。 そしてその時それを追い求めることになるのでしょう。
一体いつになったら楽になれるのでしょうか?
Mamouna E.P. : Bryan Ferry
問題の曲は ” As The World Turns ”。 ” This Is Tomorrow ”
のB面として1977年にリリースされたこの曲にはロバート・フリップが参加している、と言われている。 「言われている」としたのは、元々がシングルのみでリリースされた曲であるためメンバー・クレジットがないことと、フリップ自身が公式に
( インタビューで )
参加したことを言明していないため。 本CDのライナーにも何も記載されていない。
” This Is Tomorrow ” のB面であることから、『 In Your Mind 』
セッション時の曲とも言われているが、それも確かではない。本曲はエディ・ジョブソンとの共作曲であるが、エディ・ジョブソンは
『 In Your Mind 』 自体には演奏者としてもクレジットされていない。
間奏部でのギターのロング・サスティーンは確かにフリップお得意の音。 これをフリップだと言い切るかどうかは聞く人次第だと思う。
現在の所、日本オリジナルの本編集盤においてのみ本曲は収録されている。
Wachenroder : OST
お金ないんだろうな、イアン・マクドナルド。 ソロ・アルバムのための資金稼ぎといったら失礼か。
セガサターンのゲーム 『 バッケンローダー 』
のサウンドトラックに突如3曲提供。 タイトルは以下の通り。
1. Day Dream ~白日夢~
52 Catastrophe ~崩壊~
53 Blind Girl ( Bonus Track、ゲームでは未使用 )
クリムゾンを思い起こされる曲、などというものは当然無いわけだが、”
Day Dream ” のメロをメロトロンにして聴いてみたいとは思う。
Hurdy Gurdy Man : Donovan
6曲目に収録されているのが、"Get Thy Bearings"(
邦題 "しっかりおしよ" )
この曲日本語ライナー・ノーツが正しければ、ギター、ベース、ドラムスはツェッペリン結成前のジミー・ペイジ、ジョン・ポール・ジョーンズ、ジョン・ボーナム。アレンジもジョン・ポール・ジョーンズ。
ただしアルバム・クレジットは一切無く、どこまで本当であるかは未確認。
クリムゾンでの印象的なホーン・アレンジは、実は原曲ほとんどそのままであることに驚かされるが、しつこいようだがアルバム・クレジットがないので誰が演奏しているのかわからない。
ところで "Get Thy Bearings" は本当に "しっかりおしよ"
という意味なのだろうか?
ちなみに "thy" は古語で "なんじの、そなたの"
の意、"bearing" には "ふるまい、みのこなし" そして
"我慢、忍耐" の意がある。
誰か英語に堪能な人、本当のところを教えて下さい。
Original Soundtrack from Motion Picture Emmanuelle
ポピュラーなネタだが、エマニエル婦人のサウンドトラック。
” Larks' Tongues In Aspic Part II ” が使用されているのは以下の4曲
9. Emmanuelle Theme
12. Emmanuelle Theme ( Instrumental - Variation )
16. Rape Sequence
17. Emmanuelle Theme ( Instrumental )
サウンド・トラック担当はピエール・バシュレ、有名な主題曲も自ら歌っている。 ライナーによればプロフィールは不明、サントラ・マニアからの情報がほしい。
Revive : Vow Wow
1987年にリリースされた Vow Wow のミニ・アルバム。
ジョン・ウェットンが ” Don't Leave Me Now ( Re-Mixed & Extended Version )
” と ” Don't Leave Me Now ( Re-Mixed Version ) ”の作詞 ( John Pearson
との共同作詞 ) 、更に ” Don't Leave Me Now ( Re-Mixed & Extended Version )
”
ではプロデュースとベースのオーバー・ダビングを行っている。
ジョン・ウェットンらしい骨太なベース・サウンドが堪能できる、とまで言えれば良いのだが、正直自分にはよくわからない。 よくわからないついでに言えば、プロデューサーとしてジョン・ウェットンが何をやったのかは更に不明。
1987年当時、ジョン・ウェットンは、ASIAの 『 Astra 』
が商業的失敗をした後で、シルベスタ・スタローン主演の 『 Over
The Top 』
のサウンド・トラックにASIA名義で曲を提供していた頃。 大変だったんですね。
加納典明のRock延髄斬 ( プログレ&ハードロック編 )
1993年にリリースされた「ロックのカラオケ、完コピ」シリーズ、何故加納典明なのかは不明。 他にハード&ヘヴィメタ編、ブリティッシュ・ロック編、アングラ・ロック編等がある。
” 21st Century Schizoid Man ”、” The Court Of The Crimson King ” の他に Yes ,
Pink Floyd , ASIA , Uriah Heep , Vanilla Fudge
の曲が本CDには収録されている。
車の中で本CDをかけながら唱う、このカタルシスがたまらず友人宅のパーティーでのカラオケ・タイムでも本CDの”
21st Century Schizoid Man ”
をかけて絶唱、一気に盛り下げてしまい、パーティーをぶち壊した経験がある。だけどこのHP作成のために久しぶりに聴き直してみたが、やはり一人で部屋の中で歌ってしまった。