King Crimson Data Base
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Reheasals & Blows  -2016-

  1. Adrian And Robert
  2. Slow Groove
  3. Funk Groove
  4. Sleepish
  5. Slow Sleepless
  6. An Entry Of The Crims
  7. Sacramento
  8. Perfecting Three Of A Perfect Pair
  9. Open Hearted
  10. Working On Sleepless
  11. Easy To Solo Over
  12. Do You Dig Me?
  13. Industrial
  14. Steinberger Melody
  15. Shidare Zakura

Adrian Belew - guitar Robert Fripp - guitar Tony Levin - bass guitar & Stick Bill Bruford - drums

Music by King Crimson

May - November 1983
at Arny's Shack, Dorset; Marcus Music, London; Bearsville, New York.

King Crimson Collectors' Club の42作品目は、1983年に行われたスタジオ・セッションを収録したもの。
同年1月のセッションとしては、既に同シリーズの21作品目として 『 Champaign - Urbana Sessions 1983 』 がリリースされているが、本作品には5月(ドーセット)、6月(ロンドン)、そして11月(ニューヨーク)のセッションから収録されている。
1月のセッションの失敗をふまえたてなのか、リフを中心とした組み立ての試みは減っている。 リフ中心の組み立てを突き詰めていくことが成功したかは疑問が残るところではあるが、新しい試みを続けることよりも無難な選択肢を採用することに重きが置かれたように思える。
CDというフィジカル・メディアとしてのKCCC、ダウンロードの DGM Live、そして 40th Anniversary Series の BOX セットと、その住み分けは曖昧になってきている。 その結果として、KCCCシリーズの1作品毎の売上は当初より減ってきているだろうし、本作品がその打開策に相当するかというと、そこまでには至っていないと思う。

  1. ” Adrian And Robert ” は、ゆっくりとしたシーケンシャル・フレーズに、管楽器系のギター・ソロが絡む。
  2. ” Slow Groove ” は、単純なドラム・パターンの上で弦楽器3つが絡む。
  3. ” Funk Groove ” は、忙しなさが終止する楽曲。 ファンク、グルーヴという単語の使用は判らないでもないが、安易な印象を与える。
  4. ” Sleepish ” は、タイトルから想像されるほど ” Sleepless ” との共通点は見いだせない小曲。
  5. ” Slow Sleepless ” は、タイトル通り ” Sleepless ” の一部をスローにしたような曲展開。 スローな演奏を試みたというより、本セッションが元ネタでそこから発展させたものが ” Sleepless ” のように思える。
  6. ” An Entry Of The Crims ” は、1984年のライヴの冒頭で演奏された同タイトル曲と似ているが、曲の終わり近くまでブルーフォードが忙しないドラムを演奏しているところが異なる。
  7.  ” Sacramento ” は、いかにもシモンズというドラムにギターが絡むところから始まる。 次第にドラムは複雑化、ベースの音数は増え、ギターのパターンも増えていくが、発展性なくそこで終了する。
  8. ” Perfecting Three Of A Perfect Pair ” は、ヴォーカルのメロディ・ラインが完成する前の ” Three Of A Perfect Pair ” といったところ。 ギター・シンセのソロが始まった途端にフェイド・アウトしてしまうのが残念。
  9. ” Open Hearted ” は、” Man With An Open Heart ” よりも音数が多い。 ヴォーカル・メロディが完成していくのに伴い削ぎ落とされていった可能性が高い。
  10. ” Working On Sleepless ” は、" Sleepless " というよりも ” Larks' Tongues In Aspic Part III ” のフレーズや、ラストの ” VROOOM ” のフレーズの方が印象に残る。
  11. ” Easy To Solo Over ” は、” Dig Me ” で使われたフレーズが少しだけ出てくる。
  12. ” Do You Dig Me? ” は、” Dig Me ” で使われたフレーズが更に出てくるのだが、ドラムとの絡みに違和感がある。
  13. ” Industrial ” は、そのまま ” Industry ” に発展していくのだが、フリーに演奏しているようでしっかりとスコアがあったことが、この段階で確認することができる。
  14. ” Steinberger Melody ” は、『 Champaign - Urbana Sessions 1983 』 に収録されている同タイトル曲とベースのフレーズが似たような曲。 テンポは早くなっているが、楽曲として完成できなかったことは変わらない。
  15. ” Shidare Zakura ” は、ギター、ギター・シンセ、スティックの高音部が絡むゆったりとした曲。 枝垂れ桜というタイトルは微妙。

(追加:2017年5月10日)