- Conundrum
- Thela Hun Ginjeet
- Red
- Dinosaur
- One Time
- VROOOM VROOOM
- Waiting Man
- Neurotica
- Elephant Talk
- Sheltering Sky
- B'Boom
- THRAK
- Sex, Sleep, Eat, Drink, Dream
- Indiscipline
- Larks' Tongues in Aspic Part II
- Prism
- 21st Century Schizoid Man
- VROOOM
- Coda : Marine 475
Adrian Belew - guitar, voice
Robert Fripp - guitar, soundscapes
Trey Gunn - touch guitar
Tony Levin - basses, stick
Pat Mastelotto - acoustic & electronic drums and percussion
Bill Bruford - acoustic & electronic drums and percussion
Recorded August 26, 1996
at Mann Centre, Philadelphia, PA
King Crimson Collectors' Club の38作品目としてリリースされた本作品は、1996年7月末に始まった北米ツアーの最終日であり、Double
Trio Crimson のツアー最終日を収録したもの。
この年、5月末から7月1日までがヨーロッパ・ツアー、そしてこの北米ツアーと、Double
Trio Crimson として精力的にライヴ活動を行っているが、KCCC、DGM Live
を通じての音源化は少ないだけに、音源としては貴重である。
- ” Conundrum ”
からの開始。 ライヴではその前に、フリップによるサウンドスケイプスがあった可能性が高い。
- ” Thela Hun Ginjeet” は、6人で演奏するともったりとしてしまうのが残念。
- ” Red ” は演奏が雑なだけでなく、軽い。 Double Trio
の構成を活かすことができる旧曲にも拘わらず、ここでのこの軽さは意外。
- ここで初めて Double Trio Crimson のオリジナル曲として ”
Dinosaur ”
が出てくるのだが、ヴォーカル曲という点を差し引いても迫力が無い。 この辺りで、ツアー最終日の疲れが出てるのでは、とか解散の予兆とかを想像し始めてしまう。
- ” One Time ”
は、元々が大人しめな楽曲であるため、本ライヴにおいても無難に演奏されている。
- ” VROOOM VROOOM ”
は通常より早めの演奏。 破綻一歩手前の演奏といったところで、腐る寸前の果物が美味しかったりするのと同じような魅力がある。
- ” Waiting Man ”
は、ブリューとブルーフォード、そしてブリューとフリップの掛け合いが見せどころだった曲だけに、ダブル・トリオでどのようにパートを持ち合うのかが気になる。 映像を観たい。
- ” Neurotica ” も、” Red ”
と同じく本来ならダブル・トリオの効果が現れる曲なのだが、ここでは Discipline
Crimson での演奏をコピーしているように思える。
- ” Elephant Talk ”
では、ブリューの自由度が目立つ。 自身のソロもだが、フリップのソロにも思いっきり絡んでくる。
- Discipline Crimson の楽曲4連続の最後を飾るのは ”
Sheltering Sky 。 Discipline Crimson
期のライヴでは、ローランドのギター・シンセの見本市のような演奏になってしまうことが多かったが、フリップとブリューのギターの絡みをじっくりと楽しむことができる。
- ” B'Boom ”
は、和声を中心にしたパートからアコースティック・ドラムに。
- ” THRAK ”
は、途中からドラムやお決まりのピアノ音が絡んだりするものの、終始地味な演奏。
- ” Sex, Sleep, Eat, Drink, Dream ”
は、レヴィンによるヴォーカルの低音パートが目立つミックス。
- ” Indiscipline ”
は、ベーシックな演奏をするリズム隊と、ブリューの自由に弾きまくる演奏との対比が面白い。
- ” Larks' Tongues in Aspic Part II ”
では、ここまでどちらかと言えば地味な演奏だったレヴィンとガン(特にレヴィンのベース)が非常に目立つ。 煽られるようにブリューのギターも派手めな演奏。
- ” Prism ” の演奏の後、スタッフへの感謝のお言葉。
- ” 21st Century Schizoid Man ”
は、長めのソロ・パート、強烈なユニゾン・パートと充実しており、ダブル・トリオでの演奏解禁をもっと早くしてほしかった。 ブリューのヴォーカル・パートのヘロヘロで、いっそのことオール・インストで演奏する手もありだったと思う。
- 前曲の勢いのまま ” VROOOM ”
につなげるという曲順は正解だと思う。
最後になる、ということをこの段階で認識していたのかはわからないが、素晴らしい演奏。
- ” Coda : Marine 475 ” で、エンディング。
(更新:2011年6月10日)