King Crimson Data Base
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Nashville Rehearsals  -2000-

  1. Presidents / プレジテンツ
  2. Scapeplay / スケイププレイ
  3. Snugel / スヌーゲル
  4. Off Sets / オフ・セッツ
  5. Big Funk / ビック・ファンク
  6. Jimmy Bond / ジミー・ボンド
  7. Have U Got?  / ハヴ・ユー・ガット?
  8. Mulundrum / ミューランドラム
  9. Too many eeee's / トゥー・メニー・eeeeズ
  10. Pat's Meckanical Fives / パッツ・メカニカル・ファイヴズ
  11. Seizure / シージャー
  12. Circulation / サーキュレイション
  13. KCF / KCF
  14. Ragin' Drone / レイジン・ドローン
  15. JB in 7 / JB・イン・7
  16. Split Hands / スプリット・ハンズ
  17. Sad Woman Jam / サッド・ウーマン・ジャム
  18. Tony's Jam / トニーズ・ジャム

Robert Fripp    guitar, soundscapes
Adrian Belew    guitar
Trey Gunn    Warr Guitar
Tony Levin    bases, Stick
Pat Mastelotto     acoustic & electronic drums & percussion
Bill Bruford    acoustic & electronic drums & percussion

Music by King Crimson

Recorded at S.I.R. Studio (Room 3)

King Crimson Collectors' Club の第13弾としてリリースされた本作品は、1997年5月の Double Trio Crimson のリハーサルを収録したもの。
フリップ自身がインタビュー等で語っている通り、リハーサルは失敗し、6人がスタジオに集合してリハーサルを行うだけで莫大な費用が発生することだけがクローズ・アップされてしまった。 本リハーサル後、多くのプロジェクトを経て、y2King Crimson として作品をリリースするまで3年要することになる。
個人的にはこの作品は好きではない。 記録としては貴重なのかもしれないが、所詮失敗に終わったセッション。 収録曲のレヴェルも低く、楽しむこともあまり出来ない。
日本では、『 The Collectors' King Crimson Volume 4 』 の1作品としてリリースされたが、オリジナルとは ” Nice To Start ” と ”Trey, Pat & Bill ” が収録されていないことが異なる。

  1. ” Presidents ” は、各楽器がバラバラに重なっているだけの、まさにセッション。 「バラバラながらも曲全体としては見事にまとまっている」と言えれば良いのだろうが、本当にバラバラなだけ。
  2. ” Scapeplay ” はストリングス音とパーカッションの演奏が続いた後、エコーがかかりすぎたスローなギター・ソロが被さる。
  3. ” Snugel ” は、ブルーフォードらしいタイトなドラムが曲の骨格をつくり、中盤からは歪んだギター・ソロが延々続く。
  4. ” Off Sets ” は、ガムラン風の演奏で始まり、下手をすると調子はずれなだけに聴こえかねないギターが重なる。
  5. ” Big Funk ” の主役は完全にブルーフォード。 他の楽器はブルーフォードのドラム・ソロに装飾音を加えている程度。
  6. ” Jimmy Bond ” は、一つのフレーズを様々なパターンで演奏をしていく。 曲としてのまとまりもあり、セッションの域を本曲は出ていると思う。
  7. ” Have U Got? ” は、ブルーフォードの地味な演奏に、ギターのカッティングが被さる。
  8. ” Mulundrum ” は、マステロットの下品なパワー・プレイ。
  9. ” Too many eeee's ” は、”太陽と戦慄”風のリフが格好良い。 あるセッションの一部だと推測されるが、全体像を是非知りたい。
  10. ” Pat's Meckanical Fives ” は、ドラムの複雑な変拍子に細かいギターのフレーズが絡む
  11. ” Seizure ” は、後のP4や y2King Crimson による演奏程の完成度はない。 この曲がこの段階から既に演奏されていたのがちょっと意外。
  12. ” Circulation ” は、” The ConstruKction of Light ” のイントロ部分に近い。
  13. ” KCF ” は、ブルーフォードとマステロットによる短いドラムの演奏。
  14. ” Ragin' Drone ” は、重めのリフの上に、ギターのロング・トーンが幾重にも重なっていく曲。 y2King Crimson の演奏に聞こえないこともない。
  15. ” JB in 7 ” は、P4あたりで演奏されそうな軽めの曲。
  16. ” Split Hands ” もリフ中心の重めの曲。 本曲や ” JB in 7 ” あたりを楽曲としてまとめ上げることが出来なかったことが、本セッションが失敗に終わったことを象徴していると思う。
  17. ” Sad Woman Jam ” は、Double Trio Crimson の捨て曲レベルでしかない曲。
  18. ”Tony's Jam ” は、本作品の中の最長尺曲。 地味ながらも微妙にフレーズを変えながら演奏されるレヴィンのベースに、これまた地味に他の楽器が絡んでいく。

(追加:2002年4月10日)