King Crimson Data Base
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The VROOOM Sessions 1994  -1999-

  1. Bass Groove ( rehearsal 21st April ) / ベース・グルーヴ
  2. Fashionable ( rehearsal 20th April ) / ファッショナブル
  3. Monster Jam ( recording Session 4th May ) / モンスター・ジャム
  4. Slow Mellow ( rehearsal 26th April ) / スロー・メロウ
  5. Krim 3 ( rehearsal 26th April ) / クリム3
  6. Funky Jam ( recording Session 4th May ) / ファンキー・ジャム
  7. No Questions Asked ( rehearsal 23rd April) / ノー・クエスチョンズ・アスクト
  8. Adrian's Clouds ( rehearsal 22nd April ) / エイドリアンズ・クラウズ
  9. Calliope ( rehearsal 23rd April ) / カリオペ
  10. One Time ( rehearsal 28th April ) / ワン・タイム
  11. Booga Looga ( rehearsal 23rd April ) / ブーガ・ルーガ

Robert Fripp    guitar, soundscapes
Adrian Belew    guitar
Trey Gunn    Stick
Tony Levin    bases, Stick
Pat Mastelotto     drums & percussion
Bill Bruford    drums & percussion

Music by King Crimson

Applehead Studios, Woodstock, NY April - May, 1994

King Crimson Collectors' Club の第8弾としてリリースされた本作品は、『 VROOOM 』 レコーディングにあたってのリハーサル、及びそのレコーディング・セッションを収録したものである。
演奏自体はまさにリハーサルそのもののものが多く、「なぜこの曲を没にしたんだ!」と叫びたくなるような画期的な曲は収録されていない。 ディシプリン・クリムゾン時期の曲に似ている曲もあるが、ディシプリン・クリムゾンとダブル・トリオ・クリムゾンのミッシング・リンクとして捉えるのは行き過ぎだと思う。 
日本では、『 The Collectors' King Crimson Volume 3 』 の1作品としてリリースされたが、オリジナルとは ” Bill & Tony ” が収録されていないことと、” Funky Jam ” のクレジットが若干短くなっていることが異なる。

  1. ” Bass Groove ” は、左右にパンされたリズム隊がテンポこそ変えないものの様々なパターンを提供し、その上をストリングス系音ギター・シンセや、高音部を多用したギターが被さる。
  2. ” Fashionable ” はギターのカッティングが中心の曲。 時折スティックが絡みかけるが、単発で終わる。 ギター・ソロも始まりかけながらも中途半端に終了。 
  3. ” Monster Jam ” は、ストリングス音から始まり、次第にリズム隊が絡んでくる。   更に歪んだギターのロング・トーンがかすかに被さってきた後、リズム隊が一度ブレイク。 その後再びリズム隊が絡んできて終了。 『 VROOOM 』 レコーディング時の演奏ということもあり、曲自体はインプロに近いが演奏はしっかりしている。
  4. ” Slow Mellow ” は、ベースとスティックの低音フレーズに、管楽器系のギター・シンセが絡む。 スローでメロウな曲調はタイトル通り。
  5. ” Krim 3 ” は、重いリフを中心にした曲調が y2King Crimson 調である。 弦楽器群のリフが強固な分、ドラムの自由度が高くなっている。
  6. ” Funky Jam ” は、” Monster Jam ” 以上に演奏のまとまりが感じられる。 曲後半のフリップのギター・ソロは多少垂れ流し的な演奏と言えなくもないが、それなりに格好良い。
  7. ” No Questions Asked ” は、” Sex Sleep Eat Drink Dream ” の原曲と思われる演奏。 ヴォーカルが無いためか、リズム隊の演奏は重く、目立っている。
  8. ” Adrian's Clouds ” は、サウンドスケイプが中心の曲。 最後にブリューのものと思われるギターと声が唐突に差し込まれる。
  9. ” Calliope ” は、一聴した印象がディシプリン・クリムゾンに最も似ている演奏。 目新しさは無いかもしれないが、ダブル・トリオでポリリズムという路線もありだったのかとは思う。 ラスト近く演奏が終了した後、” Cage ” のフレーズが一瞬挿入される。
  10. ” One Time ” は、ヴォーカル無しでもやっぱりつまらない。 ” VROOOM ” や ” THRAK ” 等、他にも収録できる曲があっただけに、嫌がらせとしか思えない。
  11. ” Booga Looga ” は、本作品の中でも「音合わせ」の印象が特に強く、特筆すべきことはない。

(追加:2001年9月25日)