1962 > 1967 : The Giles Brothers
クレジット
実際の曲順
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Giles兄弟の、G,G & F
以前の音源を集めた作品。
資料価値のとても高い作品である。 残念ながら盤おこしの音源も含まれているが、殆ど無名のまま終わったバンドの音源がマスターで残ってなかったとしても、しょうがないことだと思う。 楽曲の良さや音質ではなく、音源の存在そのものをありがたく思うのことが、本作品の楽しみ方である。
となるとやはり、クレジットのでたらめさが残念である。 聴き取れた歌詞の断片から判断して曲順を訂正してみたが、中盤以降の間違いかたは酷すぎる。 愛情をもって作品化してほしい。
(追加:2009年10月10日)
1967
Syde Tryps Seven / Various Artists
リリースは2002年
Recorded March/June 1967
ジャイルズ、ジャイルズ&フリップのアウトテイク 『
Metaphormosis 』
をリリースしたテンス・プラネットによる編集盤。 ジャイルズ兄弟がジャイルズ、ジャイルズ&フリップの前に結成していたブレインのアウトテイクが収録されている。
” One In A Million ” や ” Murder ”
といった、後にジャイルズ、ジャイルズ&フリップとしてもレコーディングされる曲も収録されているが、曲のフォーマットはそのまんま。 ジャイルズ、ジャイルズ&フリップでの進化が殆どなかったことが逆に証明されてしまっている。
どうせだったら、ブレイン唯一のシングル ” Kick The Donkey / Nightmares
In Red ”
も収録してもらいたかったところだが、とりあえず資料的価値だけは高い作品だと思う。
収録バンドは、総じてレベルが低い。 曲構成をまとめきれずぶつ切れのアイデアをつなげただけでサイケデリックと過大評価された古きよき時代の作品集、といったところ。
(追加:2002年2月10日)
1970
McDonald And Giles : McDonald And Giles
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Drums, percussion (including milk bottle, handsaw, lip whistle and nutbox), Vocals.
Arrange And Produced By Ian McDonald and Michael Giles
アメリカ・ツアー後にクリムゾンを脱退したマクドナルドとジャイルズによるプロジェクトの唯一のアルバム。
多少冗長的になりすぎるB面の一部を除けば完成度は高く、充分楽しむことができる素晴らしい作品。
ただ、評価のされ方が裸の王様状態で、逆に損をしていると思う。 『
In The Wake Of Poseidon 』
の作品としてのオリジナリティの無さを理由に、不用意に本作品が過大評価されていることは否めないと思う。 これで再発が全くされていなければ、さらに幻の名盤的に祭り上げられてしまったのであろうが、幸いにも版権に問題が無いためなのか定期的に再発され続けている。
(追加:2001年11月25日)
Silver White Light Live At The Isle Of Wight : Terry Reid
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リリースは2004年
Terry Reid ・ guitar, vocal
David Lindley ・ guitar, slide, banjo and violin
Lee Miles ・ bass
Michael Giles ・ drums
貴重な音源だと思う。
テリー・リードがワイト島のフェスティバルに出演した時のもので、アラン・ホワイトの代役としてマイケル・ジャイルズがドラマーとして参加している。
リードにとって、ツェッペリンやパープルのヴォーカルの候補になった(と噂された)ことが最高のキャリアなのだろうが、ここで聴くことができるのは、アコースティックな楽器にヒステリックなリードのヴォーカルが絡む曲ばかりで、好みによって大きく評価が左右される作品だと思う。
ジャイルズのプレイは代役を無難にこなしているだけで、特徴的なプレイは何もない。 フェスティバルの大観衆の前でプレイしてみようと思っただけでも凄いことなのかもしれないが。同じフェスティバルでレイクが
ELP
でメジャーに上り詰めていくきっかけを掴む一方で、こんな地味な仕事をしていたことがちょっと悲しい。
(追加:2004年7月25日)