2022
Foreverandevernomore : Brian Eno
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Produced by Brian Eno
Post-producer : Leo Abrahams
All instruments by brian eno except where noted
who gives a thought ・ voice brian eno / guitar leo abrahams
we let it in ・ voices darla eno & brian eno
icarus or blériot ・ voice brian eno / guitar leo abrahams
garden of stars ・ voices cecily eno & brian eno / guitar leo abrahams / accordion roger eno / keyboards peter chilvers
inclusion ・ violin & viola marina moore
there were bells ・ voice brian eno / guitar leo abrahams / accordion roger eno
sherry ・ voice brian eno / guitar leo abrahams
i'm hardly me ・ voices darla eno & brian eno
these small noises ・ voices clodagh simonds & brian eno / keyboards jon hopkins / guitar leo abrahams
making gardens out of silence in the uncanny valley ・ voice kyoko inatome
イーノ本人名義の新作。
カテゴライズすること自体が無意味と承知の上で言うと、本作品はイーノが取り組み続けているアンビエント作品の一つである。 本作品の日本盤帯には「17年ぶりのヴォーカル・アルバム」と記載してあるが、一聴して判る通りイーノ他数人のヴォーカルが楽曲の構成音の一つとして使われているだけで、歌を聴かせることに主眼を置いた作品ではない。 イーノが唄うことにどれだけの需要があるのか判らないが、「ドローン中心の他のアンビエント作品と異なり、バラエティに富んだアンビエントな楽曲で構成され聴きやすい作品」と言った方が購入の動機づけになると思う。
イーノのキャリアにはロック史を変えたような自分名義の作品やプロデュース作品がいくつもあるが、本作品はそこまでの作品ではないものの普通に良い作品である。 1970年代初頭から活躍をしているミュージシャンの中で、50年もの間これだけコンスタントに良作を発表し続けているのはイーノだけなのではないかと思う。
(追加 : 2022年11月10日)
2023
Forever Voiceless : Brian Eno
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produced by brian eno
post-producer : leo abrahams
All instruments by brian eno except where noted
a thought ・ guitar leo abrahams
and let it in ・ voices darla eno
who are we ・ guitar leo abrahams
crystal light ・ guitar leo abrahams / accordion roger eno / keyboards peter chilvers
inclusion ・ violin & viola marina moore
bells above ・ guitar leo abrahams / accordion roger eno
chéri ・ guitar leo abrahams
small noise ・ keyboards jon hopkins / guitar leo abrahams
2023年4月22日の RECORD STORE DAY で発売された 『 Foreverandevernomore 』 の Voiceless ヴァージョン。
しつこいようだが 『 Foreverandevernomore 』 はヴォーカル・アルバムではなく、声を楽曲の中の一つの構成音として活用した作品である。 よって本作品は 『 Foreverandevernomore 』 のインスト作品ではなく、声を抜き取ったタイトル通りの 『 Forever Voiceless』 である。
(追加 : 2024年1月10日)
Top Boy Soundtrack from the Netflix Series : Brian Eno
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Produced, Composed & Performed by Brian Eno
Except 04 & 17 Composed by Brian Eno & Leo Abrahams
Guitars on 03, 07, 08, 17 Leo Abrahams
Netfrix で放送されたドラマ 『 Top Boy 』 のサウンドトラック。 1曲目の ” Top Boy Theme ” は、2020年にリリースした 『 Film Music 1976-2020 』 にも収録されている。
ドラマ自体は未見なのだが、異なるシチュエーション毎に使われることを前提とした小曲で構成されており、アンビエントものという印象は薄い。
ただこのライトな肌触りはイーノの戦略であり、自分の世界への間口を広げることが目的と思われる。 間口を広げるといっても Netflix のコア視聴者を取り込むのではなく、イーノのことを何となく知っているけど積極的に聴いたことは無いという人を誘い込むことが狙いである。
イーノは時々こうしたアンビエントものの入門編をリリースしているが、本作品はその機能を充分に果たしているだけでなく、従来のイーノのファンも楽しめる内容である。
(追加 : 2024年1月10日)
2024
Eno
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ジェネラティヴ・ドキュメンタリー映画 『 Eno 』 のサウンドトラック。
映画 『 Eno 』 は、新たに開発された「 Brian One 」によって毎回ランダムに構成や内容が変化するとのこと。 つまるところ音源の世界で何年にも渡って追求してきたランダム再生の映像版である。
選曲については「自動的に選ばれた曲を並べたに過ぎない」とか煙に巻かれそうなのだが、納得感がある代表曲と意外な曲、既発と未発表曲、ソロとコラボレーションが満遍なく選ばれており、何だかの意思が介在しているものと思われる。
イーノに対して不思議に思うのは、ランダムとかジェネラティヴという言葉を使いながらもフィジカル・ディスクのリリースを続けていることである。 ランダム再生ボタンを押すという視聴者側の意思が介在するフィジカル・ディスクのリリースは止めて、独自のインターネット・ラジオ局でも立ち上げてランダムに、もしくはジェネラティヴに曲を再生し続けた方がイーノがこだわっている世界を実現できるはずなのにである。
これを、「ランダムorジェネラティヴな世界に、ある種のバグのように人間の意思を潜ませることをイーノは狙っている」などと深読みを始めてしまうとイーノの思う壺で、テクノロジーとディストリビューション上の制約と捉えた方が現実的だと思う。
(追加 : 2025年11月25日)
2025
Lateral : Brian Eno & Beatie Wolfe
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Written And Performed By Brian Eno & Beatie Wolfe
Produced By Brian Eno & Beatie Wolfe
ブライアン・イーノとコンセプチュアル・アーティストのビーティー・ウルフとの共演3部作の1枚。
コンセプチュアル・アーティスト…… 本人が自称しているのか、そう言われているのを本人が否定していないのか判らないが、ちょっと古い棚から取り出してきた言葉が今最先端なのかもしれないので、迂闊なことは言えない。
日本語ライナーによると、アメリカのオースティンで行われた2022年のサウス・バイ・サウスウエストという音楽見本市で2人が 『 Art & Climate 』 というテーマでパネル・ディスカッションしたことが共演のきっかけとのこと。
作品内容としては、コンセプチュアル・アーティストとの共演によるケミカルは一切発生しておらず、イーノのいつもの1枚1曲アンビエント作品である。
(追加 : 2025年11月25日)
Luminal : Beatie Wolfe & Brian Eno
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Written And Performed By Beatie Wolfe & Brian Eno
Produced By Brian Eno & Beatie Wolfe
Backing Guitar On 'Breath March' Leo Abrahams
Contralto Voice On 'What We Are' Melanie Pappenheim
ブライアン・イーノ&ビーティー・ウルフ名義の 『 Lateral 』 と同時に発表された、ビーティー・ウルフ&ブライアン・イーノ名義の作品。
ウルフの名前が先にクレジットされヴォーカル入りの小曲で構成された本作品がウルフ主導の作品で、イーノの名前が先にクレジットされアンビエント1曲の 『 Lateral 』 がイーノ主導の作品である、などと捉える方は流石にいないと思うが、念の為コメントするとどちらもイーノ100%の作品である。
こういう判りやすいハッタリはイーノがアンビエントものをリリースする際に頻繁に試みる手法であり、本作品はウルフの上手くないヴォーカルを発信音の一つに活用したイーノのアンビエント小曲集に過ぎない。
もし本作品をウルフ主導の作品と考える人がいるとしたら、それは当の御本人だけなんじゃないかと思う。
(追加 : 2025年11月25日)
Liminal : Brian Eno & Beatie Wolfe
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All Songs Written And Performed By Beatie Wolfe & Brian Eno
Produced By Brian Eno & Beatie Wolfe
同時発売された 『 Lateral 』 と 『 Luminal 』 から4ヶ月後にリリースされたブライアン・イーノ&ビーティー・ウルフ名義の作品。 ただ発表は最初から計画されていたらしく、『 Lateral 』 にはこの3作品のカヴァー・アートが封入されていた。
まぁなんともイーノの作品である。 ビーティー・ウルフの音を素材として活用した楽曲とイーノ単独の楽曲が混在しているが、どれもイーノらしさが全面に出ている。 今回の3作品のアウトテイクが今後デジタル・リリースされる際には、あっさりとイーノ名義になっているような気がする。
イーノにはまた新たなハッタリに取り組んでもらいたい。
(追加 : 2025年11月25日)