2000
Glastonbury 2000 : David Bowie New!
CD
DVD
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リリースは2018年
David Bowie vocals
Gail Ann Dorsey bass and backing vocals
Mark Plati guitars and backing vocals
Earl Slick guitars
Sterling Campbell drums
Mike Garson piano and keyboards
Emm Gryner backing vocals and keyboards
Holly Palmer backing vocals and percussions
2000年6月25日のグラストンベリー・フェスティバルでのライヴを収録した作品。 本作品については音声版ではなく、映像版をおすすめしたい。
「 Big, well-known songs shall litter the field this year at Glastonbury. Well, with a couple of quirks of course. 」 というデヴィッド・ボウイ自らのライナーが端的に本作品の内容を表している。 『 Hours... 』 のプロモーションを一旦終えていたこと、そしてフェスでのライヴということもあってか、アルバム・オリエンテッドではないキャリアを総括した選曲となっている。
その選曲の良さに加え、本フェスのためにリハーサルを兼ね3回ライヴを行ったことも功を奏したのかバンド、ボウイとも完璧である。 体調のせいなのか高音を出すのにボウイが苦しそうになる時があるものの、ボウイのライヴ・アルバムとしては、ジギー時代のライヴや 『 Stage 』 に匹敵する程完成度が高く、必携な作品と言っても過言ではない。
(追加:2025年1月25日)
Bowie At The Beeb The Best of the BBC Radio Sessions 68-72 : David Bowie New!
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BBC Radio Theatre, London, June 27, 2000
リリースは2000年 |
Brilliant Adventure [ 1992-2001 ] : David Bowie New!
BBC Radio Theatre, London, June 27, 2000
リリースは2021年 |
David Bowie - vocals
Earl Slick - guitar
Mark Plati - guitar and bass
Gail Ann Dorsey - bass, guitar and vocals
Sterling Campbell - drums
Mike Garson - piano and keyboards
Holly Palmer - backing vocals and percussions
Emm Gryner - backing vocals and keyboards
デヴィッド・ボウイは、グラスゴーの2日後の2000年6月27日に BBC Radio Theatre でライヴを行っている。
その内容は先ず 『 Bowie At The Beeb The Best of the BBC Radio Sessions 68-72 』 の3枚組 Limited Edition にCD1枚15曲が収録され、その後 『 Brilliant Adventure [ 1992-2001 ] 』 にCD2枚20曲が収録された。
選曲の若干の違いと、観客数の圧倒的な違いがあるものの、ライヴのコンセプトはグラストンベリー・フェスティバルと同じで、全曲オリジナルのアレンジを尊重しながらもロック色が強い演奏となっている。
鶏か卵かの話になってしまうが、この時期のライヴでの力強い演奏への傾倒と 『 Toy 』 のレコーディングには互いに大きく影響していると思う。
(追加:2025年1月25日)
Toy : David Bowie
Toy
Recorded at Sear Sound, The Looking Glass & Alice's Restaurant in New York City, Summer 2000 Alternatives & Extras
Recorded at Sear Sound, The Looking Glass & Alice's Restaurant in New York City, Summer 2000 Unplugged & Somewhat Slightly Electric
Recorded at Sear Sound, The Looking Glass & Alice's Restaurant in New York City, Summer 2000 |
2000年にレコーディングされていた 『 Toy 』 は、その存在が明らかになっていたにもかかわらず長くオフィシャル・リリースされていなかった。
2021年に再発ボックス・シリーズの 『Brilliant Adventure [1992-2001] 』 において、、1枚ものの作品として 『 Toy 』 は初めて公式リリースされた。 そして翌2022年には、単独作品として1枚ものと3枚組がリリースされた。
『 Toy 』 の存在をデヴィッド・ボウイ自身が匂わせたというか 『 Heathen 』 とそこからのシングルで存在が明らかにしておきながら、生前に公式リリースしなかった明確な理由は判らない。 『 Heathen 』 よりプリミティヴなロック色は強いもののかけ離れた印象は無いし、優劣もなくどちらも傑作と言って良い内容である。
それ故に 『 Toy 』 が徒に神格化されることなく、時期を逸したとは言え公式リリースされたのは素晴らしいことだと思う。
(追加:2025年1月25日)
Toy E.P. " You've Got It Made With All The Toys " : David Bowie
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リリースは2022年
2022年の Record Store Days に発売された 10inch の作品。
” You've Got A Habit Of Leaving ”、” Shadow Man ” 他 『 Toy 』 の代表曲がベタに選曲されていることが特徴である。 捻りがないことが最大の捻りである。
(追加:2025年1月25日)
2002
Heathen : David Bowie New!
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David Bowie. Keyboards. Guitar. Sax. Stylophone. Backing Vocals. Drums
Tony Visconti. Bass. Guitars. Recorders. String Arrangement. Backing Vocals.
Matt Chamberlain Drums. Loop Programming. Percussion.
David Torn Guitars. Guitar Loops. Omnichord.
The Scorchio Quartet - Greg Kitzis : 1st Violin, Meg Okura : 2nd Violin, Martha Mooke : Viola, Mary Wooten : Cello
Additional Musicians - Carlos Alomar : Guitar, Sterling Campbell : Drums And Percussion, Lisa Germano : Violin, Gerry Leonard : Guitar, Tony Levin : Bass, Mark Plati : Guitar And Bass, Jordan Ruddess : Keyboards, The Borneo Horns : Lenny Pickett And Stan Harrison And Steve Elson, Kristeen Young : Vocals And Piano
Special Thanks to Pete Townsend. Guitar ( Slow Burn ), Dave Grohl. Guitar ( I've Been Waiting For You )
デヴィッド・ボウイが、自らのレーベル ISO Records 設立後にリリースした初のオリジナル・アルバムであり、トニー・ヴィスコンティがプロデユーサーとして 『 Scary Monsters 』 以来の参加作品である。
本作品のリリース前の段階でボウイが自身のカヴァーを中心にした 『 Toy 』 と名付けた作品のレコーディングに取り組み、頓挫していたことは明らかになっていた。 本作はそこからの流用と思われる部分もあるし、クレジットから判断する限りボウイとヴィスコンティの2人だけで制作されたパートが非常に多い。。 それ故にリリース段階で本作には急造感があったのは否めない。
ところがである。 ヴォーカル・アルバムとして本作品は 『 Hours... 』 に続いてというか、『 Hours... 』 以上の傑作となっている。 アルバムとしてのコンセプトは不在で統一感は無いのだが、美しいメロディに過激だけど行き過ぎることは無いアレンジが施され各楽曲の完成度は非常に高い。
『 Toy 』 のコンセプトにそぐわない曲のアイディアが次々に出てきたために本作に取り組んだのか、それとも1970年代の様に何をやっても上手くいく無双状態にボウイが突入したために本作が完成したのかは判らないが、ボウイのファンでいることの喜びと誇りを感じることができる作品である。
(追加:2025年1月25日)
Everyone Says 'Hi' : David Bowie New!
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『 Heathen』 からのシングル ” Everyone Says 'Hi' ” には3ヴァージョンがあるのだが、各々に 『 Heathen 』 のアウトテイクと 『 Toy 』 からの楽曲が収録されている。
緑の 『 Everyone Says 'Hi' 』 には、『 Toy 』 からの2曲が収録されているのだが、これがまた「格好良いロック」と言わんばかりの出来具合で、『 Toy 』 への飢餓感を見事なまでに煽っている。
(追加:2025年1月25日)
Everyone Says 'Hi' : David Bowie New!
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銀の 『 Everyone Says 'Hi' 』 には、『 Heathen 』 のアウトテイク ” When the Boys Come Marching Home ” と 『 Toy 』 からの ” Shadow Man ” が収録されている。
2曲とも激しさよりも聴かせることを狙ったような作風なのだが、個人的には Ziggy 時代の楽曲で 『 Divine Symmetry 』 や 『 Rock 'n' Roll Star! 』 にデモやセッション音源が収録されている ” Shadow Man ” が好みである。
(追加:2025年1月25日)
Everyone Says 'Hi' : David Bowie New!
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オレンジの 『 Everyone Says 'Hi' 』 には、『 Heathen 』 のアウトテイク ” Safe ” と 『 Toy 』 からの ” Wood Jackson ” が収録されている。
緑と銀に比べて地味な印象は否めないが、封印するにはもったいないレベルであり、こうしてリリースしたのは英断である。
(追加:2025年1月25日)
Slow Burn : David Bowie New!
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日本でもリリースされた作品で、シングルというよりミニ・アルバムと位置付けた方が適切なヴォリュームである。
” Slow Burn ” 以外は銀緑オレンジの 『 Everyone Says 'Hi' 』 に収録された 『 Toy 』 からの楽曲を中心に構成されている。 銀緑オレンジの流通量が少なかたことを踏まえると、『 Toy 』 の存在とその完成度の高さを期待させた作品である。
『 Heathen 』 の中でも素晴らしい ” Slow Burn ” を見せ玉にして 『 Toy 』 の凄さをチラ見せし、しかもチラ見せしただけで放置しておく。 見事としか言いようがない。
(追加:2025年1月25日)