日本盤のタイトルが秀逸なクリムゾンのベスト。
タイトル通り 『 真紅 』
からの抜粋であり、日本盤帯には色々と謳い文句が挙げられているが正直ちょっと無理がある。 ただCD2枚にギリギリまで曲を収録した結果、新たな短縮ヴァージョンが収録されているところがミソである。
この勢いで1年後には、『 濃縮ライヴ 』
なんて作品がリリースされる可能性がゼロではないのが怖い。
フリップによる新たなライナーが添付されており、そこには「Key
cuts」として、各時代毎の曲が収録されている。 ところがこの「Key
cuts」、『 真紅 』 の In The Studio
に収録されていない曲が挙げられているのはともかく、収録されている曲が挙げられてなかったりする。
新たなネタふりなのか、これは。
CD1 In The Studio : 1969 - 1974
1-3 from 'In The Court Of The Crimson King'
4 'Cat Food' single
5 from 'In The Wake Of Poseidon'
6,7 from 'Island'
8,9 from 'Larks' Tongues In Aspic'
10 from 'Starless & Bible Black'
短縮版は、” The Court of the Crimson King ”、” Sailor's Tale ”、
” Larks' Tongues in Aspic Part I ”、” Fracture ”、” Starless ” の5曲。
初めて短縮版が作成されたのは、” The Court of the
Crimson King ” と ” Fracture ”。
” Larks' Tongues in Aspic Part I ” は 『 真紅 』
の短縮版より大幅に、” Sailor's Tale ” は、『
真紅 』
の短縮版よりエンディングがちょっとだけ短くなっている。
” Starless ” は、 『 真紅 』 と多分ほとんど同じ。
CD2 In The Studio : 1981 - 2003
1-4 from 'Discipline'
5-7 from 'Beat'
8,9 from 'Three Of A Perfect Pair'
10,11,13 from 'THRAK'
12 'Dinosaur' single
14-19 from 'The Power To Believe'
17 from 'Happy...' EP
短縮版は、” Sleepless ”、” Coda : Marine 475 ”、” Happy With What You Have To Be Happy
With ” の3曲。 どれも初めて短縮版が作成されたことになるが、どれも中途半端でCD全体の演奏時間の調整以外のなにものでもない。
” Dinosaur ” はちょっと謎が残る。
1995年に一般リリースされたシングル 『 Dinosaur 』
に収録されているエディット・ヴァージョンの演奏時間は4:39。
同年プロモーション用にリリースされたシングル 『 Dinosaur 』 は、Elephant
Talk によれば album edit(4:39)、single edit(3:43)、オリジナル(6:37)の3曲が収録されている。 ところが本作『濃縮』に収録されているヴァージョンの演奏時間は5:18である。
(追加:2006年11月25日)