King Crimson Data Base
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Live at the Shepherds Bush Empire -2000

  1. Into The Frying Pan/ イントゥ・ザ・フライング・パン
  2. The ConstruKction Of Light / ザ・コンストラクション・オブ・ライト 
  3. VROOOM / ヴルーム
  4. One Time / ワン・タイム
  5. London Improv 1 : Blasticus SS Blastica / ロンドン・インプロヴ 1 : ブラスティカス・SS・ブラスティカ
  6. Dinosaur / ダイナソー
  7. The World's My Oyster Soup Kitchen Floor Wax Museum / ザ・ワールズ・マイ・オイスター・スープ・キッチン・フロアー・ワックス・ミュージアム
  8. London Improv 2 : C Blasticum / ロンドン・インプロヴ 2 : C・ブラスティカム
  9. Cage / ケイジ
  10. ProzaKc Blues / プロザック・ブルース
  11. Larks' Tongues In Aspic : Part IV / 太陽と戦慄 パートIV
  12. Three Of A Perfect Pair / スリー・オブ・ア・パーフェクト・ペアー
  13. The Deception Of The Thrush / ザ・ディセプション・オブ・ザ・スラッシュ
  14. Sex, Sleep, Eat, Drink, Dream / セックス、スリープ、イート、ドリンク、ドリーム
  15. Heroes / ヒーローズ
    Extra Feature
    Improvising Crimson
  16. London Improv 1 : Blasticus SS Blastica / ロンドン・インプロヴ 1 : ブラスティカス・SS・ブラスティカ
  17. London Improv 2 : C Blasticum / ロンドン・インプロヴ 2 : C・ブラスティカム
  18. Barcelona Improv 1 : El Grovistico SS Blastico / バルセロナ・インプロヴ 1 : エル・グルーヴィスティコ・SS・ブラスティコ
  19. Barcelona Improv 2 : C Blastica / バルセロナ・インプロヴ 2 : C・ブラスティカ
  20. San Sebastion Improv : Crim Chill Thrill / サン・セバスチャン・インプロヴ : クリム・チル・スリル
  21. Rome Improv 1 : Mastelotticus SS Blasticus / ローマ・インプロヴ 1 : マステロッティカッス・SS・ブラスティカス
  22. Rome Improv 1 : C Chill Thrill / ローマ・インプロヴ 1 : C・チル・アンチル
  23. Conegliano Improv : Mastelotto Maximatamus Est / コネリアーノ・インプロヴ : マステロット・マキシマタマス・イスタブリッシュト
  24. Copenhagen Improv : Heaven Groovistica / コペンハーゲン・インプロヴ : ヘヴン・グルーヴィスティカ
  25. The Deception Of The Thrush 1 : London / ザ・ディセプション・オブ・ザ・スラッシュ 1 : ロンドン
  26. The Deception Of The Thrush 2 : San Sebastian / ザ・ディセプション・オブ・ザ・スラッシュ 2 : サン・セバスチャン
  27. The Deception Of The Thrush 3 : Paris / ザ・ディセプション・オブ・ザ・スラッシュ 3 : パリ

Adrian Belew - guitar & vocals
Robert Fripp - guitar
Trey Gunn - touch guitar, ashbory bass, talker
Pat Mastelotto - electronic drumming

London, July 3, 2000

2000年のヨーロッパ・ツアーの最終日、ロンドンでのライヴを収録した作品。
この時期のライヴは、『 Heavy ConstruKction 』 で披露されていることもあり、インプロ集が最大の特徴だと思う。
Bootleg TV 用に撮影された映像は暗く、カメラの数の少なさから平坦なところもあるが、それを補うだけの珍しさがあると思う。
ただインプロとはいいながら、曲展開についてはある程度決めごとがあったらしく、パターンわけが容易なのがちょっとだけ残念だったりする。

  1. ” Into The Frying Pan ” は演奏、ヴォーカルとも手堅く、安心して見ていられる。 後半フリップのアップが続くのだが、ブリューのことを観察するかのように落ち着いた目で見ているのが印象的。
  2. ” The ConstruKction Of Light ” は、この時期としては最も安定した演奏である。 ツアー終盤でバンドとしてのまとまりがあったことが顕著にわかる。
  3. ” VROOOM ” は、ダブル・トリオ編成でないことがここでも一番裏目に出てしまっている。
    ガンとマステロットを徒に非難するつもりはないが、やはりこの曲はダブル・トリオでの演奏に馴染んでいる。
  4. 一方ダブル・トリオ・クリムゾン期の楽曲ながら、ダブル・トリオとしての編成を全く活かしていなかった ”One Time” は、本編成でも違和感なく観ることができる。 ただ楽曲自体の面白みがないことには変わりない。
  5. ”London Improv 1 : Blasticus SS Blastica”は、大きく3つのパートに分かれる。
    最初は早めのリフの上に、各自が勝手に装飾音を重ねる。 2番目のパートはではフリップがベース音を演奏し、ガンがギターライクなソロをとる。 そしてラストのパートはブリューによるトリッキーなギターソロ。 バッキングに回っていたフリップはラストでブリューよりは小さ目な音で好き勝手にソロを弾きまくる。
  6. ” Dinosaur ” はヴォーカル・ナンバーのようで、実はインスト・パートが主体であることがよくわかる。 それ故にレヴィンによるアップライト・ベースのソロが無くなっているのは、はったりが半減してしまい残念。
  7. ” The World's My Oyster Soup Kitchen Floor Wax Museum ” はここでも定石通りの演奏。 最初のソロがブリューで、2度目のピアノ音によるソロがフリップ
  8. ” London Improv 2 : C Blasticum ” は、” Seizure ” のリフの上に、フリップ、ブリュー、フリップの順番にギター・ソロ・パートが3回続く。
  9. ” Cage ” は、アコースティック・ギターを弾きながら唄うブリューと、間奏でギター・シンセを弾くフリップの映像がひたすら続く。 アレンジはやはり斬新で、日本公演で ” Cage ” を聴くことができなかったのが悔やまれる。
  10. ” ProzaKc Blues ” は、ここであらためてブリューのためのナンバーであることがわかる。 ヴォーカルもギター・ソロもほとんどブリューのアップで終了。
  11. ” Larks' Tongues In Aspic : Part IV ” は、コーダでヴォーカルが入るパターン。 ヴォーカル無しパターンに慣れてしまった為か、ブリューのヴォーカルがちょっとよれる為か、インスト・ヴァージョンの方がよく思える。
  12. ” Three Of A Perfect Pair ” は、ブリューのアコースティック・ギターによる弾き語り。 ボディ厚のあるギターを弾きながら、よくあそこまで唄うことができるものだと感心する。 また、本来レヴィンによるコーラス・パートを観衆が唄う場面は、クリムゾンらしくなくて逆に感動的.
  13. ” The Deception Of The Thrush ” は、クレジットによれば 『 Heavy ConstruKction 』 に収録されているのと同じテイクということになる。 前半がフリップのアップで、後半がガンのアップという、容易に想像できる編集。
  14. ” Sex, Sleep, Eat, Drink, Dream ” は、フリップの弾きまくりパートが2回ともアップで確認することができる。
  15. ” Heroes ” は、やはりこうして観ることができるだけで嬉しい。
    フリップはコンサートのラストにあれだけビブラートを繰り返して、手首が痛くならないのだろうか?

  16. ” London Improv 1 : Blasticus SS Blastica ” は、本編と同じ。
  17. ” London Improv 2 : C Blasticum ” は、本編と同じ。
  18. ” Barcelona Improv 1 ” は、ガンとマステロットのデュオから入り、そこにフリップによる弾きまくりとストリングス音と続き一旦ブレイク。 その後フリップがベース・パートを演奏し、ガンによるギター・ライクなソロ。 最後にブリューが登場してギター・ソロ・パートで終了。
  19. ” Barcelona Improv 2 ” は、” Seizure ” のリフの上に、フリップがストリングス音を重ねた後、ひたすらギター・ソロが続く。 ブリューは終始カッティング。
  20. ” San Sebastion Improv : Crim Chill Thrill ” は、ブリューがアーミングとヴォリューム・コントロールを駆使して、カモメの鳴き声のような音を繰り返した後、フリップのソロパートに続く。 フリップはソロの前半でライト・ハンド奏法を多用しているのが特徴。
  21. ” Rome Improv 1 : Mastelotticus SS Blasticus ” は、最初V-Drumsを中心としたマステロットの演奏に他のメンバーが装飾音を重ねる。 ブリューがガンのアッシュボリィ・ベースを弾くのが変わっている程度。 その後フリップによるベースをバックにガンのソロ。 最後にブリューのソロ・パートと続く。
  22. ” Rome Improv 1 : C Chill Thrill ” は、 『 Heavy ConstruKction 』 に収録されている映像作品の1曲目と同一テイク。
    フリップによる緩やかなギター・ソロ、ストリングス音と続いた後、” Seizure ” のリフが始まりフリップのよるギター・ソロがひたすら続く。 ブリューはフリップのソロの最後に登場するが、演奏はギターのカッティングのみ。
  23. ” Conegliano Improv : Mastelotto Maximatamus Est ” は、前半がブリュー、後半がフリップによるギター・ソロ。 各々バックに回った時には、カッティング中心の演奏。
  24. ” Copenhagen Improv : Heaven Groovistica ” は、サウンドスケイプに徐々にリズム隊が入り、更にブリューによるギター・ソロ。 その後フリップのギター・ソロに移った後、ちょっとだけフリップとブリューの絡みがあり、最後は再びサウンドスケイプをバックにしたブリューのギター・ソロ。
  25. ” The Deception Of The Thrush 1 : London ” は、本編の ” The Deception Of The Thrush ” と同一テイク。
  26. ” The Deception Of The Thrush 2 : San Sebastian ” は、最初のマステロットのパーカッションがちょっと短め。
  27. ” The Deception Of The Thrush 3 : Paris ” は、ブリューがピックを投げて舞台から引っ込むところから収録。

(追加:2005年5月25日)