King Crimson Data Base
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In The Court Of The Crimson King  -1969-

  1. 21st Century Schizoid Man including Mirrors ( Fripp-McDonald-Lake-Giles-Sinfield ) /21世紀のスキッツォイド・マン(インクルーディング:ミラーズ)
  2. I Talk To The Wind ( McDonald-Sinfield ) / 風に語りて
  3. Epitaph including March For No Reason and Tomorrow And Tomorrow ( Fripp-McDonald-Lake-Giles-Sinfield ) / エピタフ(墓碑銘) (a)理由なき行進 (b)明日又明日
  1. Moonchild including The Dream and The Illusion ( Fripp-McDonald-Lake-Giles-Sinfield ) /ムーンチャイルド (a)ドリーム (b)幻想
  2. The Court Of The Crimson King including The Return Of The Fire Witch and The Dance Of The Puppets  ( McDonald-Sinfield ) / クリムゾン・キングの宮殿 (a)帰ってきた魔女 (b)あやつり人形の踊り

Robert Fripp - guitar
Ian McDonald - reeds, woodwind, vives, keyboards, mellotron, vocals
Greg Lake - bass guitar, lead vocals
Michael Giles - drums, percussion, vocals
Peter Sinfield - words and illumination

Produced by King Crimson

前身のバンド、ジャイルズ・ジャイルズ&フリップからベースのピーター・ジャイルズ、ヴォーカルのジュディ・ダイブルの脱退、ベース&ヴォーカルのグレッグ・レイクの加入、ムーディー・ブルースのプロデューサーであるトニー・クラークによるレコーディングの失敗等、多くの問題をクリアしながら難産の上リリースされたクリムゾンの記念すべきアルバム。 「 A Observation by King Crimson 」 という挑発的なサブ・タイトルつけられている。
キング・クリムゾンの名でスピーク・イージーのステージに立ったのが4月9日、それから6ヶ月後の10月10日にタイトル曲をAB面に分けて収録したシングルと同時発売されている。

  1. ” 21st Century Schizoid Man ” は、リリースされてから30年たった今でもクリムゾンの代表曲と言って差し支えないはず。
    多くの編集盤においてオミットされているイントロのノイズの後、ギターやサックスがオーバー・ダビングされた印象的なリフが続く。 イコライジングされたヴォーカル・パート、サックスによる強烈なリフ、歪みに歪んだギター・ソロ、凄まじいユニゾン・パート、やはり凄い曲です。
  2. ” I Talk To The Wind ” は前曲から一転、フルートとメロトロンのデュオで始まるスロー・バラード。 フリップのギターはレス・ポールならではのウーマン・トーン。 イアン・マクドナルドのマルチ・プレイヤーぶりもさることながら、マイケル・ジャイルズによるメロディアスなドラムが素晴らしい。
  3. ” Epitaph ” は、「混乱こそ我が墓碑銘」という有名な一節を含むグレッグ・レイクによる(ウェットンより甘い)ヴォーカルを堪能することができる。 演奏面ではなによりもメロトロンの印象が強い。 フリップのギターはアルペイジオ中心でさほど印象深くはなく、当時バンド内でのマクドナルドとフリップの力関係をかいま見ることができる。
  4. もしこのアルバムにおける唯一の問題点を指摘するのならば、” Moonchild ” の後半におけるインプロ・パートであろう。 アルバムにインプロを収録したこと自体が問題なのではなく、近年発表されている当時のライブ音源に収録されているインプロに比べて激しさ、強烈さが全くないだけではなく、平凡なものである。 
  5. タイトル・ナンバーである ” The Court Of The Crimson King ” も、マクドナルドの嗜好が色濃く現れている作品。 ヴォーカルに絡むギターのアルペイジオ、メロディアスなドラム、フルート、そしてインスト・パートで活躍するメロトロン。 本曲は作曲家、アレンジャーとしてのマクドナルドにとっての最高傑作である。