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ジャイルズ、ジャイルズ & フリップの唯一のオリジナル・アルバム 『 The Cheerful Insanity Of Giles, Giles & Fripp 』 の権利を DGM(ロバート・フリップ)が得て再発した作品。
再発にあたっての大きな違いは、アレックス・R・マンディによってリマスターされていることと、朗読パートをカットしてアルバム・タイトルも 『 The Cheerful Insanity Of Giles, Giles & Fripp The Songs 』 と変更していることである。 朗読パートを挟むことでアナログ時代はA面を「ロドニー・トーディ物語」、B面を「ジャスト・ジョージ」と無理やりコンセプチャルにしていたのが解消されている。
今回権利関係を取り戻したことで、ジャイルズ兄弟とフリップにロイヤリティが支払われるとのことである。 今更ではあるが、ミュージシャン側には極めて適切な対応である。
ただ同時に再発された 『 The Brondesbury Tapes 』 との兼ね合いもあったのだろうか、” She Is Loaded ” 以降の発掘音源、シングル音源の構成は、従来の再発CDとの違いは無い。
この辺りもう一工夫してほしかったと思う。
ちなみに堪え性の無い私は、朗読パート無しで再発されると発表された段階で既発のCDを朗読パートを飛ばして聴いてしまっていたため、本作品については音がクリアになったという印象の差しかない。 そして改めて ” The Sun Is Shining ” の前後には朗読パートがあったほうが、同曲の唐突さが中和されて良いと思った。
(追加:2025年8月25日)