1982
Bruford & The Beat
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ブルーフォードの教則ビデオ。
ブルーフォードのよるドラム理論やドラム独演、フリップ、スティーヴ・ハウによるコメント、ディシプリン・クリムゾンによる
” Discipline ” のスタジオでの演奏等、30分弱に盛りだくさんの内容である。
変拍子云々以前に、両手両足がどうしてこれだけバラバラにリズムを刻むことができるのか。 ドラムの独演場面が延々とクローズ・アップされるため、その凄さにあらためて驚かせる。
そんないかにも、といった場面ももちろんだが、個人的に一番興味深かったのは、ドラムを叩きながらスコアを書いている場面。 やらせの雰囲気ゼロで、淡々とドラムを叩きスコアに落とす。 ドラマーではなくミュージシャンとしてのブルーフォードの姿を、見事にとらえている。
(追加:2004年10月10日)
Scorpio : Astral Sounds
Modern group moods, with the emphasis on keyboards
and percussion, played by Astral Sounds
Produced by J. Hyde And B.Bruford
ジョン・ハイドなる人のプロジェクト、アストラル・サウンズの作品。
デジタル・シンセとブルーフォードのシモンズと生ドラムを中心にした楽曲集で、1曲1曲に曲のムードが2,3単語で記載されているのだが、それはそれでそうなのか、といったレベルのもの。
ディシプリン・クリムゾン活動時の他のセッションと比べて人脈的な繋がりが全く感じられず唐突感が強く、楽器フェアでのデモ演奏みたいな作品に関わってしまったことは、ブルーフォードの黒歴史の一つだと思う。
(追加:2015年7月10日)
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Percussion
フリップのプロデュースによるローチェスのセカンド。
当時はディシプリン・クリムゾンの活動期であっただけに、レヴィンとともにフリップにスタジオに連れてこられて、そのまま演奏させられたのであろうか。
どの曲に参加しているかまではクレジットされていないが、”Want
Not Want Not”における忙しなくも律儀なハンド・クラッピングがブルーフォードのシモンズによる演奏と思われる。
(追加:1999年7月10日 )
1983
Scenario : Al DiMeola
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Simmons Electric Drums
リターン・トゥ・フォーエバーにも参加していたアル・ディメオラのソロ・アルバムに、トニー・レヴィンとともに
” Calliope ” 1曲のみに参加している。
曲半ばでのリズム・チェンジ後は、レヴィンとの絡みが心地よく、楽しみながら演奏を聴くことができる。
(追加:1999年7月10日)
Renaissance Man : Jamaaladeen Tacuma
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Drums
ジャマラディーン・タクマのソロ名義2作目に、ブルーフォードは1曲のみに参加している。
いわゆるフュージョンにカテゴライズされるベーシストだが、本作品は好き嫌いは別にして、良い意味でバラエティに富んでいる。 そうした中で、ブルーフォードの参加している
” Sparkle ”
は、もろジャズ。 ブルーフォードもジャズ魂を爆発させており、逆にブルーフォードらしさがあまり出ておらず残念。
(追加:2000年12月10日)
Music For Piano And Drums : Moraz - Bruford
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Patrick Moraz : Piano
Bill Bruford : Drums
本当に、好アルバムだと思う。
生ピアノと生ドラムという2つの打楽器による緊張感あふれる演奏が凄い。 スコアのある曲も、インプロと思われる曲もそのテンションの高さは尋常ではない。
超個人的な話ではあるが、” Childrens' Concerto
” は学生時代に 「
おねーちゃんにプレゼントするオリジナル・テープ 」
への収録曲として多用したという恥ずかしい思い出があるのだが、そんな主旨にまでも機能する曲が違和感なく収録されていることが、このアルバムのすばらしさだと思う。
(追加:1999年7月10日)
尚、2004年に Winterfold Records から再発された本作品には、日本でのライヴが3曲追加されている。
Blue Brains
Flags
Hazy
Bonus Tracks recorded at Laforet Museum, Tokyo, July 4 1985.
1984
Timecode : Patrick Moraz
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Patrick Moraz : All instruments & chants,
programming
John McBurnie : Lead vocals and harmonies
John Avila : Bass and vocals & lead vocals on 'You are the vision of my dream'
Gregory Scott Alban : Drums
Kitty Bruce : Lead vocals on 'Elastic freedom'
Lyn 'Cecil' Collins : Additional backing vocals
Bill Bruford : Additional Simmons drums on 'Life in the underworld'
Gregg Jackman : Additional chanting vocals on 'Beyond the Pleasure'
Barry Radman : Engineering & Programming
パトリック・モラーツのソロ・アルバム。
ブルーフォードとのデュオ2作品の間にリリースされた作品だが、作品の傾向に関連性はゼロ、80年代に蔓延したありふれた売れ線狙いの楽曲が並んでいる。 しかも裏ジャケとインナーには、これまた80年代風の髪型&服装のモラーツの写真が掲載されており、もしかしたらモラーツ本気で狙ってたのかよ、と思わせる不気味さがある。
ブルーフォードは ” Life In The Underworld ”
にシモンズで参加している。 この曲だけは他の楽曲と異なって、という展開ならよかったのだが、これまた売れ線狙い。 シンセ・ドラムです、と言わんばかりのありふれた演奏でブルーフォードらしさはゼロ。
(追加:2010年6月25日)
Music For Piano And Drums Live In Maryland : Moraz Bruford
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リリースは2012年
モラーツ とブルーフォードのライヴ・アルバム。
2009年に来日公演のライヴ・アルバムがリリースされた際にも思ったが、機を逸している。 ブルーフォードの新作が期待できなくなった状況を見越した上でのことだと思うが、それにしても、だと思う。
元々モラーツとブルーフォードがアコースティックで作品をつくる、という企画自体が成功しているだけに、音源のピッチに怪しげなところがあるものの、作品としての完成度は高い。 それが故に、版権の間隙を縫うようにリリースされるのは残念である。
まぁ、結局購入しちゃったんですけどね。
(追加:2012年4月25日)
1985
Flags : Patrick Moraz / Bill Bruford
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Patrick Moraz : Steinway D Concert Grand, Kurzwell 250
Bill Bruford : Acoustic & Electronic Drums And Percussion
前作の評判が良かったためリリースされたと思われる、モラーツとのデュオのセカンド。 当人達も期待していなかったことなのであろう。
表面上の音の決定的な違いは、生楽器のみ使用された前作と異なり、エレクトリック楽器が多様されていることである。 音は分厚く、ゴージャスになっているのだが、必然性が考慮されていないような駄音で音の隙間が埋められており、緊張感は少なくなっている。 残念。
本アルバムをリリース後、デュオで来日公演まで果たすわけだが、それはさすがに悪のりしすぎであったと思う。
(追加:1999年7月10日)
尚、2004年に Winterfold Records から再発された本作品には、日本でのライヴが3曲追加されている。 名曲 ” Childrens'
Concerto ” のライヴ・ヴァージョンを確認できるのが嬉しい。
Eastern Sundays
Childrens' Concerto
Galatea
Bonus Tracks recorded at Laforet Museum, Tokyo, July 4 1985.
(追加:2004年11月10日)
In Tokyo : Patrick Moraz Bill Bruford
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リリースは2009年
Patrick Moraz : Piano, keyboards.
Bill Bruford : Acoustic and electronic drums
Recorded at Laforet Museum, Akasaka, Tokyo, on July 4 1985
モラーツとの来日公演盤。
正直ちょっと期を逸したリリースである。 ライヴ引退宣言をした結果、過去の音源に向き合う余裕ができたのかもしれないが、再発された2作品のボーナス・トラックに、本作品から計6曲が既に収録されている。 どうせだったら、本ライヴの映像作品のほうを観たいと思う。
名曲 ” Children's
Concerto ”
の習作のような曲が何度も出てくるのはご愛敬か。 これを楽しむことができるかどうかによって、本作品を楽しむことができるかどうかが分かれる。 私は楽しむことができたが、飽きてしまう人の方が多いと思う。
(追加:2009年11月25日)