King Crimson Data Base
Home   Discography   Magazine Index   Books   Random Theme   Updates 

Books on Progressive Rock and others

1980

ロックミュージック進化論

著者:渋谷陽一

出版社:日本放送出版協会(新潮社)

「プログレッシヴ・ロック  否定性の彼方へ向かうもの」の中でクリムゾンについて言及されている。
「混乱こそ我が墓碑銘」で始まって「スターレス・アンド・バイブル・ブラック」で終わるという、一世を風靡した渋谷陽一さんのクリムゾン理論が今読み返すと懐かしい。
70年代(=クリムゾン来日前)の、今と比べて情報量が圧倒的に少なかった時代のクリムゾンについての観念的な捉え方がよくわかる。
(追加:1999年7月25日)

 

1988

ロック貴重盤   1967-1979

発行人:草野昌一

出版社:シンコー・ミュージック

貴重盤といってもブートレグではなく、『 ミュージック・ライフ 』 誌の1967年から1979年のディスク・レビューを(抜けはあると思われるが)纏めた500ページにも及ぶ電話帳のような書籍である。
当時のレビューそのままのため、忖度が無い。 インターネット普及のはるか前、洋楽に対する憧れと思い込みが入り混じっており、当時の洋楽マーケットの空気感を味わうことができる。
クリムゾンについては 『 Poseidon 』 から 『 U.S.A. 』 までの間の6作品、イエス5作品、ELP4作品、イーノ4作品、デヴィッド・ボウイ10作品、PFM2作品、ビル・ブルーフォード1作品、マクドナルド&ジャイルズ、UK3作品、ロバート・フリップ1作品等々のリリース当時の受けとめられ方も参考になって面白い。
(追加:2024年5月10日)

1990

マーキー別冊  ブリティッシュ・ロック集成

編集人:山崎尚洋

発行:マーキームーン

この本をバイブルとして愛用された方は多いと思う。 私もこの本を愛用していた。 というよりもこの本が発行された1990年頃はプログレの人気は低かった。 そんな状況下で「今だから知ってほしいブリティッシュ・ロック/プログレ」といった入門書ではなく、「こんなにも深淵な世界をご存知ですか」といったハイ・レベルな書籍がリリースされたのだから、その衝撃は凄まじいものであった。
ここに掲載されたかどうかでその後の中古価格に影響を与えたという点では罪づくりな書籍ではあったが、冒頭のカラー・カタログからテーマ毎、バンド毎の解説等内容は素晴らしい。
雑誌/書籍が売れなくなった時代だと思うが、今こそ再販してほしい内容である。
(追加:2024年5月10日)

1993

ROCK GIANTS 70'S
ROCK GIANTS 80'S

発行者:渋谷陽一

発行所:ロッキング・オン

『ロッキング・オン』誌に掲載済みのインタビューの他、初出の翻訳インタビューをバンド/ミュージシャン毎にまとめ、更にそのディスコグラフィーを加えた書籍。 70年代、80年代の分冊になっている。
70年代本のプログレ関係としてはピンク・フロイド、キング・クリムゾン、デヴィッド・ボウイ(これはプログレじゃないか)が、80年代本にはJAPAN(これもプログレじゃないか)が掲載されている。
ロッキング・オン社には相当数のインタビューが残されているはずで、本書が既に絶版になっていることを踏まえ、なんだかの形で改めて書籍にまとめて出版してもらいたい。
(追加:2024年5月10日)

 

1996

UKプログレッシヴ・ロックの70年代

編集人:松本昌幸

発売元:青林堂

ピンク・フロイド、キング・クリムゾン、ジェネシス、YES、ELPのヒストリー、メンバーのインタビュー、ディスコグラフィーをまとめており、雑誌 『 MARQUEE 』 の豊富なコンテンツからの再活用方法も見事で、プログレに対する愛が溢れた編集が成功していると思う。
また伊藤政則さんへのプログレについてのインタビュー、プログレ関係者への5大バンドに対しての記事もある。 そして更に上記バンドの 7inch がカラー写真で掲載されており、眺めていると涎が出てくる。
(追加:2024年5月10日)

1997

UKプログレッシヴ・ロックの70年代 VOLUME 2

編集人:松本昌幸

発売元:青林堂

『 UKプログレッシヴ・ロックの70年代 』 の第2弾で、第1弾に掲載できなかった5大プログレ・バンドのメンバーのインタビューに加え、それ以外のバンド/メンバーのインタビューも収録されている。
ピンク・フロイド、キング・クリムゾン、ジェネシス、YES、ELPのヒストリー、メンバーのインタビュー、ディスコグラフィーをまとめており、雑誌 『 MARQUEE 』 の豊富なコンテンツからの再活用方法も見事で、プログレに対する愛が溢れた編集が成功していると思う。
また石坂敬一さんへのインタビュー、プログレ関係者への10大アルバムについての記事、そして5大バンドのアルバムのヴァリエーションと70年代までの国内盤の帯付き写真がカラーで掲載されている。
(追加:2024年5月10日)

ロック大教典

著者:渋谷陽一

出版社:ロッキング・オン社

渋谷陽一さんが書いたライナーノーツをまとめたもの。
プログレッシヴ・ロックの章にクリムゾン関連の作品が掲載されている。
クリムゾン自体のものは再発用のライナーノーツで、個々のアルバムの位置づけがなされた後のものだけにあまり面白くない。 むしろ 『 God Save The Queen / Under Heavy Manners 』、『 Works 1/2 』、『 Yesterdays 』、『 Peter Gabriel 2 』 のといった作品のライナーノーツの方が、時代性が感じられて面白い。
(追加:1999年7月25日)

MUSIC MAGAZINE 増刊  アメリカン・オルタナティヴ

監修:大鷹俊一

出版社:ミュージック・マガジン

ギター・クラフトへの参加がきっかけだと思うがビル・リーフリンとフリップの関係が急激に深まり、1990年代後半にテン・セカンズでの共演、ソロ・アルバム 『 Birth Of A Giant 』 へのフリップの参加、リーフリン/フリップ/ガンの名義での 『 The Repercussions Of Angelic Behavior 』 が制作された。 そしてそれとともに私のリーフリンに対する関心も高まっていった。
一方今更記載するのも何なのだが、私はイギリスだとブリットポップ以降、アメリカだとグランジ以降のロックについていけていない現役度最低のリスナーである。 もちろんこれらにカテゴライズされている作品の中には聴いたものもあるが、ムーブメント自体には全くついていけていない。
そんな私がリーフリンが多く参加していたアメリカのオルタナティヴ・ロックへの知識を求めて手にしたのが本書である。 個々の作品の解説ももちろんだが、巻頭の大鷹俊一さんの文章にはその理解を助けられた。
個人的にはそれ以来同氏のフアンにもなった程である。
(追加:2024年5月10日)

1999

ヤング・パーソンズ・ガイド・トゥ・プログレッシヴ・ロック

監修:大鷹俊一

出版社:音楽之友社

プログレの代表アルバム、各国毎の主要作品を紹介しているプログレ・ディスク・ガイド。
ヤング・パーソンズ・ガイド、とあるものの初心者向けのものではなく、自分の持っている知識や思いを整理するのに役立つようなヴォリュームである。
そうなると残念なのは、複数の執筆者がいることである。 好き嫌いは別にして、トーンがもう少し統一されていればもっと読みやすかったと思う。 いっそのこと監修の大鷹俊一さんに全文を記載してほしかったとも思う。
(追加:2021年8月10日)

ブリティッシュ・ジャズ・ロック

著者:松井功

出版社:ビー・エヌ・エヌ

ブリティッシュ・ジャズ・ロック、というタイトル通りのガイド・ブック
紹介されているのは、私のようなプログレ側からジャズ・ロックに親しんだ者にとって馴染みのある作品だけではなく、プログレ以外の様々な分野からアプローチされたジャズ・ロック作品が多く紹介されており、個人的には本書によって初めて知った作品や、購入してみた作品もある
全作品オール・カラーで紹介されている他、巻末のインデックスも充実しており、有用かつ貴重なガイド・ブックである。
(追加:2021年8月10日)

ロック日本盤  シングルレコード大全

編集人:星野俊明

発売元:扶桑社

悪いことは言わない、本書を見かけたとしても購入しない方が良い。
日々ポジティヴに健康な生活を送っている人が迂闊に本書を手にすると、今まで築いてきたものを一気に崩壊させてしまう可能性がある。
60年代から80年代半ばまでの所謂洋楽ロックの日本盤シングルが1Pに25枚、200Pに渡ってオールカラーで掲載されている。 単純計算で約5,000枚である。
欲しくなる作品は必ず出てくる。 途方もない物欲が刺激される。 ただその一方で洋楽ロックの日本盤という市場は既にぺんぺん草も生えない状態であり、仮に難易度ウルトラCの作品を偶然見かけることができたとしても自分の甲斐性の無さに打ちひしがれるだけである。 世の中には知らない方が良いものが存在する。
ちなみに本書はアマゾンのマーケットプレイスに頻繁に出品されているし、音楽関係の中古本棚に並んでいることも多い。 見つけることは比較的容易である。
なので購入しないという選択肢は基本的に無いというか、積極的に探すべき書である……
(追加:2024年5月10日)

2001

21世紀へのROCKの遺産  音楽専科復刻シリーズ11  PROGRESSIVE ROCK STRIKES BACK.1
21世紀へのROCKの遺産  音楽専科復刻シリーズ12  PROGRESSIVE ROCK STRIKES BACK.2

編集人:金子貴昭

出版社:音楽専科社

音楽専科がテーマ別に同誌の復刻記事をリリースした際に、プログレをテーマにまとめられた2冊。
シリーズ11には1971年2月号から1976年7月号まで、シリーズ12には1976年10月号から1984年7月号の記事が掲載されている。
来日ミュージシャンのインタビュー、評論、座談会、当時の最新情報、ディスコグラフィー紹介等など内容は多岐にわたっており読んでいて飽きることがない。
もちろん今の視点から見ればあれっと思う内容もあるが、そこに一切のフォローは無くそのまんま復刻していることが本書の成功要因だと思う。 読み進めることで当時のプログレの状況は勿論、当時の日本におけるプログレに対する認識も判ってくる。
(追加:2024年5月10日)

 

2002

プログレッシヴ・ロックの哲学

著者:巽孝之

出版社:平凡社

慶應義塾大学名文学部教授(当時、現在は同名誉教授)による書籍。
自らを「プロフェッショナルな音楽学者でも音楽評論家でもない」としながらも、ELPの初来日ライヴをテレビで見た頃からのプログレ好きというバックボーンと、「英米文学を中心にした批評的研究を生業とする」立場から書かれており、他のプログレ本とは全く異なる視点でプログレに正面から対峙した内容となっている。
決して読みやすい内容ではなく、何度も読み直してみたものの著者の意図することをどれだけ理解できたか自信はない。 勿論これは私自身の素養の問題に他ならないのだが、そんな私のようなレベルの読者を見越して仕掛けられたと思うプログレに対する「キメラの音楽」という定義づけが、本書を読み進める一助になっている。
(追加:2024年5月10日)

2006

FLASHBACK SERIES  プログレッシヴ・ロック

編集人:森田敏文

出版社:シンコーミュージック・エンタテイメント

自社の持つ莫大な過去のコンテンツ + 新しい記事/インタビューというパターンを確立し、ロック分野の本で素晴らしい本/ムックを出し続けているシンコーミュージック・エンタテイメントだが、プログレという分野で同社がそのパターンを使った初期の作品。
ELPへの愛を語りまくる青池保子さんをインタビューにまず圧倒される。
そしてその後に続く雑誌記事、インタビュー、グラビアの質と量に圧倒される。
クリムゾン関連だと、フリップの1979年のインタビューとクリムゾン来日直前のインタビューの他、レイク、ウェットン、キャメル(コリンズ入り)、イーノのインタビューまで掲載されているのが嬉しい。
(追加:2024年5月10日)

モノ・マガジン特別編集  プログレッシヴ・ロックをもういちど  Harvest 3

編集人:土井輝彦

出版社:ワールドフォトプレス

雑誌 『 モノ・マガジン 』 の特別編集版として発行されたプログレ本。
「週末ミュージシャンのための<プログレ編>STYLE BOOK」などという特集が巻末にあるのはしょうがないとして、うっかり軽い気持ちで読み始めると衝撃を受ける程突っ込んだ内容のプログレ本である。
ELP、ジェネシス、クリムゾン、フロイド、イエスの70年代にフォーカスした特集、ヨーロピアン・ロック紹介、ヒプノシスの紹介、プログレ名リフ紹介等々目次のタイトルは一見すると凡庸なのだが、その内容はとても詳しく、かつ対象への愛に溢れている。 しかもその記事を書いている方に驚くような人選は無い。
テーマと執筆者に目新しさが無いのにもかかわらずその内容が凄いとなると、これは企画・編集のなせる技なのかもしれない。 非音楽系の出版社から出版された空前絶後のプログレ本と言って過言ではないのだが、絶後なのは残念である。
(追加:2024年5月10日)

2007

プログレッシブ・ロック入門

編:ロック・クラッシック研究会

出版社:河出書房新社

洋楽雑誌が複数発行されていた古き良き時代、そうした雑誌には新譜や来日特集だけではなく特定のミュージシャンやジャンルの入門解説が掲載されていたりした。
そしてこうした特集が新しいフアンを増やし、洋楽のマーケットを拡げていく役目を果たしていたはずである。
そんな好循環が既に望めなくなっていた2007年にリリースされた本書は、その役割を担う編集がされている。
ただやはり文章を書いているのが「プログレ関係の文章でいつも見かける方々」なため、本書をきっかけに興味を持った方がプログレについて掘り下げても同じ方々の文章を目にすることになる。 20代の音楽評論家、などという方が存在するのか判らないが、思い切ってそういった方に文書を任せても面白かったかもしれない。
(追加:2024年5月10日)

2010

ロックと共に年をとる

著者:西田浩

出版社:新潮社

本書が発表されたのは既に10年以上前であるが、その段階で既にロックのリスナーは年をとり、ロック・ミュージシャンも年をとり、ロック・マーケットがフィジカル・ディスクの売上からコンサート・チケットやグッズの売上に移行していた。
本書はこうした状況を著者が行ってきたインタビューを挟みながら解説しているのだが、そこに過去を懐古的捉える視点も未来を悲観的に捉える視点も無く、客観的な記述がなされており興味深く読むことができる。
それだけにタイトルはちょっと損をしていると思う。 ロックと共に年をとろうとして本書を手にする人は少ないはずで、本書のターゲットとなるロックとともに年を取っちゃった人には素直には受け入れ難いタイトルだと思う。
ちなみにロバート・フリップとのインタビューについてはその難しさを含め6ページも割かれている。
(追加:2024年5月10日)

2012

別冊カドカワ treasure vol.1 総力特集 Progressive Rock

編集長:辻森康人

発行:角川マガジンズ

「総力特集 プログレッシヴ・ロック 日本人に愛される理由」というサブタイトルがに基づき、ライブ・レポート、インタビュー(ジョン・ウェットン含む)、著名人が語るプログレ、座談会、名盤特集の他、” Tarkus ” をウクレレで弾く方法が掲載されている。
メニューが多岐にわたるため雑多な印象が残ってしまうのは否めない。 たが2012年という断面におけるプログレの状況、及びプログレがどのように捉えられていたかを後世に残す役割を充分に果たしている。
(追加:2024年5月10日)

2013

THE DIG presents  プログレッシヴ・ロック featuring 太陽と戦慄

編集長:笹川孝司

発行:シンコーミュージック・エンタテイメント

キング・クリムゾン、及び 『 Larks' Tongues In Aspic 』 の40周年箱を中心に、2013年近辺に発表されたプログレ系のリマスター盤、ボックス、再発盤が特集されている。
その他ストラヴィンスキーがプログレに与えた影響についての考察や、レコード会社担当ディレクターによる対談、『 Tarkus 』 関連作品の紹介もあり全体に読み応えのある内容になっている。
そして本作品で最も貴重なコンテンツは、『 MOJO 』 誌に掲載されたロバート・フリップの2012年8月1日のインタビューの翻訳である。 現段階においてフリップの最新翻訳インタビューであり、もしかしたらまとまった形でのインタビュー自体もこれが最新かもしれない。
(追加:2024年5月10日)

ブリティッシュ・ロック    思想・魂・哲学

著者:林浩平

発行:講談社

本書の序文に「「ロックとはなにか」という問いに、本書では様々な角度から具体的なアプローチを試みたい」と記載してある通りの内容である。 ロックの歴史から始まり、哲学思想、霊性、現代アート、歌詞、ライフスタイルを述べた後、ロックが滅んだのか、そしてその未来形について記載してある。 対象にしているのはロック全般だが、総じてプログレについて割かれている内容が多い。
頭の良い人が、自分の考えを徒に主張することよりも理解してもらうことに重きを置くと、このように判りやすくかつ素晴らしい内容になるのだと思う。
ロバート・フリップとグルジェフについてもページを割いており、フリップからグルジェフという人名を知った私のようなレベルの者にはグルジェフについての基本的なことが理解でき且つ充分な内容である。
(追加:2024年5月10日)

2015

プログレッシヴ・ロック 2015

編集長:笹川孝司

発行:シンコーミュージック・エンタテイメント

「" プログレ四天王 " の今」というサブタイトルに基づき、キング・クリムゾン、ピンク・フロイド、ELP、YES についての特集が組まれている。
ちなみにクリムゾンについては、『 Live at the Orpheum 』 と 『 Starless 』 についての解説、『 PROG 』 誌に掲載されたシド・スミスの記事の翻訳、ジョン・ウェットンのインタビュー、作品紹介等が掲載されている。
各バンド毎の構成は異なっているが、前述の 『 別冊カドカワ treasure vol.1 総力特集 Progressive Rock 』 と同じく2015年という断面におけるプログレの状況、及びプログレがどのように捉えられていたかが良く判る。
(追加:2024年5月10日)

2016

プログレ・ギターの魔術師たち

出版社:リットーミュージック・ムック

フリップ、ブリュー他、プログレ系ギターリストの活動歴、代表作品、機材、奏法等を紹介、解説している。
キング・クリムゾンの来日翌年のリリースということもあり、フリップの機材紹介は現行のものが多くフィーチャーされている。
(追加:2021年8月10日)

バンド臨終図鑑  ビートルズからSMAPまで

著者:速水健朗、円堂都司昭、栗原裕一郎、大山くまお、成松哲

出版社:文春文庫

2010年に河出書房新社から発行された単行本の文庫化だが、例えばクリムゾンについてはトリプル・ドラム編成についても記載しており情報はアップデートされている。
191のバンド(グループ)の解散について、新たなインタビューは行わず既発表の情報を収集することで、新たな解釈を加えないという手法が取られている。
プログレ関係ではクリムゾンの他、YES、ELP、クラフトワーク、ピンク・フロイドが掲載されている。 生きていく上で参考になる点は全くないのだが、読んでいて飽きることがない。
(追加:2024年5月10日)

プログレッシヴ・ロックの哲学 [ 増補決定版 ]

著者:巽孝之

出版社:河出書房新社

2002年に出版された 『 プログレッシヴ・ロックの哲学 』 の増補決定版。
初版の「キメラの文学ープログレSF論序説」は「ロック文学の起源  プログレSF論序説」へと深化し、更に「ロック漫画の詩学」と「ロック批評の方法  幻惑の向こう側」が追加されている。
これによって本書は著者自身によって「増補した新板」であるとともに「増補決定版」と位置づけられている。
初版出版以降、所謂ロック評論分野から声がかかるようになった旨がエピローグに記載されているが、こうした経験もまた本書の内容に活かされているのだと思う。
(追加:2024年5月10日)

2017

どうしてプログレを好きになってしまったんだろう

著者:市川哲史

出版社:シンコーミュージック・エンタテイメント

帯に記載してある「国内初のプログレッシブ・ロック・コラム本」通りの作品。
著者が様々な雑誌、ムック、ライナーのアップデート版や、書き下ろしのプログレ・コラムが収録されているのだが、インタビューと評論に自分語りを交えながら展開する独自の手法である。
そしてそのインタビューについては意訳ではなく現場で察したリアル・アテレコであると記載してある。 当事者の発言だけにその通りなのであろうが、漫画8ビートギャクに登場するキャラクターがミュージシャン本人とは別な魅力があるのと同じように、仮に意訳であったとしてもまた魅力的だと思う。
クリムゾンについては各プログレ・コラムにチョコチョコとでてくるだけでなく、「キング・クリムゾン  ロバート・フリップ被害者の会」という大タイトルの中に4章150ページ弱に渡って記載されている。
(追加:2024年5月10日)

2019

プログレ「箱男」

著者:市川哲史

出版社:シンコーミュージック・エンタテイメント

プログレ系ミュージャンのBOXセットを纏めて取り上げた作品。
今更言うまでも無いがプログレ系のBOXセットは切りが無い。 そしてお金がかかってしまう。
ちなみに本書は先ずピンク・フロイドなのだが、紹介されているのは12作品で価格を調べたところ合計で20万円以上である。 次章はキング・クリムゾンで、その後にYES、ELP、ジェネシス... と続いていく。 キング・クリムゾンについては現実を自分に突きつけたくなかったため、それ以降はただただ面倒くさくて価格の合計値を調べるのを止めた。
なので本書を執筆するにあたり筆者がどれだけの投資をしたかの正確な金額は判らないのだが、目眩がしてくるような金額であることは間違いない。 心して読む必要がある。
ちなみに金額計算をしなかったクリムゾンのBOXセットは20作品紹介されている。
(追加:2024年5月10日)

意味も知らずにプログレを語るなかれ

著者:円堂都司昭

出版社:リットーミュージック

リットーミュージックからリリースされている『意味も知らずに〇〇を◯◯するな』シリーズのプログレ版。
ただ著者自身が前書きにも記載している通り、演奏する側も聴く側も歌詞が判らなくてもプログレは楽しめるわけで、ピンク・フロイド、キング・クリムゾン、YES、ELP、ジェネシスを中心にしたプログレ歌詞解説書の体を取りながら秀逸なプログレ評論集となっている。
クリムゾンについては ” 21st Century Schizoid Man ”、” Epitaph ”、” The Letters ”、” Starless ”、そして ” Elephant Talk ” について解説されている。
ただ、もし本書にリクエストがあるとするとその装丁である。 深い緑のグラデーションは明らかに 『 Close To Edge 』 なのだが、深い紅のグラデーションにしてほしかった。
(追加:2021年8月10日)

2020

いとしの21馬鹿たち どうしてプログレを好きになってしまったんだろう 第二番

著者:市川哲史

出版社:シンコーミュージック・エンタテイメント

2017年に出版された 『 どうしてプログレを好きになってしまったんだろう 』 の2作目。 「第二番」という表現からしてプログレである。
カケハシ・レコードのサイトのライターコラム 『 どうしてプログレを好きになってしまったんだろう@カケハシ 』 に掲載された記事や、シンコーミュージック・エンタテイメントから出版された雑誌、ムックに掲載された記事を、前作と同じくアップデートして収録している。
クリムゾン関係のタイトルがついている章だけでなく、例えばロジャー・ウォーターズの章においても共演経験のあるメル・コリンズのインタビューが挿入される等、精読を余儀なくされる構成となっている。
(追加:2024年5月10日)

2021

1970年代のプログレ

著者:馬庭教二

出版社:ワニブックス

表紙(帯ではなく表紙)の文字数と煽り内容の正しさに圧倒されるプログレ本。
オーソドックスなスタイルで、オーソドックスなバンドを取り上げた内容が良い。 クリムゾン1本の狭い範囲で生きている私が述べても説得力が無いかもしれないが、21世紀が20年も経た現在において、プログレというフィールドでニッチな所を突くのではなくど真ん中をストレートの剛速球で攻めてきてしかも空振りに仕留めている所が凄い。
本書はプログレを縦軸(総論)と横軸(バンド)から語っているだけにクリムゾンだけについてピックアップするのは意味ないのかもしれないが、それでもクリムゾンに割かれたページ数が多いのが嬉しい。
ただ、もし本書にリクエストがあるとするとその装丁である。 黒をバックにした光のプリズムは明らかに 『 The Dark Side Of The Moon 』 なのだが、白をバックにした太陽と月にしてほしかった。
(追加:2021年8月10日)

PROGRESSIVE ROCK LIVE IN JAPAN  Wish They Were Here

監修:片山伸

発行元:シンコーミュージック・エンタテイメント

プログレ系ミュージシャンの来日時の写真だけにフォーカスした写真集。
監修者による序文が1ページ、撮影場所の記載が2ページ。 それ以外の文章は一切無い。 この編集方針が見事としか言いようがない。
購入層の中に、この写真群を見て初めてバンドを知った人はいないはずである。 それよりも思い出を辿りながら、感傷に浸りながら眺める人がほとんどであって、私を含めたそんな人達に写真毎のキャプションは全く不要である。
ヴィジュアル的に必ずしも褒められることのないミュージシャンがほとんどだが、飽きることなく見ていることができる写真集である。
(追加:2024年5月10日)

2024

もうすぐエピタフ どうしてプログレを好きになってしまったんだろう #9第三印象

監修:市川哲史

発行元:シンコーミュージック・エンタテイメント

『 どうしてプログレを好きになってしまったんだろう 』 の3作目。 「#9第三印象」と、相変わらずタイトルからしてプログレである。 4作品目はどうするのだろう、あれかなぁ。 書かないけど。
カケハシ・レコードのサイトのライターコラム 『 どうしてプログレを好きになってしまったんだろう@カケハシ 』 に掲載された記事、シンコーミュージック・エンタテイメントから出版されたムックの掲載記事、ライナーノーツ、そして書き下ろしも収録されている。
前2作と比較してクリムゾンの比率が最も高い。 本書が出版されるまでの間にクリムゾンの現段階で最後の来日公演が行われたことに加え、シルヴィアン&フリップについても多くのページが割かれているためである。
そして本書のハイライトは、「もういくつ寝るとエピタフ」と題された書き下ろしである。 コロナ禍の生活環境の変化、自らの老い、親の介護問題と私を含めた世代に突き刺さる内容がプログレを絡めながら語られている。 著者が本章を書くのがどれだけ辛かったのか、あるいは逆に書く事自体が癒やしであったのかは判らないが、何度も読み直してしまう内容である。
(追加:2024年5月10日)