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Keith Tippett Discography / the 1990s

1991

Everything And Nothing : David Sylvian

  1. The Scent of Magnolia
  2. Heartbeat ( Tainai Kaiki II )
  3. Blackwater
  4. Albuquerque ( Dobr #6 )
  5. Ride
  6. The Golden Way
  7. Ghosts
  8. Pop Song
  9. Every Colour You Are
  10. Wanderlust
  11. God's Monkey
  12. Let The Happiness In
  13. I Surrender
  14. Thoroughly Lost To Logic    [ Keith Tippett : Piano ]
  1. Jean The Birdman
  2. Cover Me With Flowers
  3. The Boy With The Gun
  4. Riverman
  5. Apama and Nimisha ( Dobro #5 )
  6. Midnight Sun
  7. Orpheus
  8. Some Kind Of Fool
  9. Cries and Whispers
  10. Godman
  11. Laughter and Forgetting
  12. Buoy
  13. Weathered Wall
  14. Bamboo Houses
  15. Come Morning
  1. The Scent of Magnolia ( edit )
  2. The Blinding Light of Heaven
  3. The Scent of Magnolia ( Portobello Mix )
  4. Brilliant Trees ( version 2000 )

2000年にリリースされたデヴィッド・シルヴィアンの編集アルバムに、ティペットが参加している未発表曲 ” Thoroughly Lost To Logic ” が収録されている。
ただ残念ながら、本楽曲は2人が真っ向から向かい合ったものではなく、ティペットのピアノをマテリアルとしてシルヴィアンがヴォーカルを被せたような作りである。  ケミストリーの発生云々以前に、そもそも2人が同時に取り組んだ楽曲であるかも怪しい。
坂本龍一、ホルガー・チューカイ、デレク・ベイリー、そしてロバート・フリップと、パートナーからの刺激を音楽創りに取り組むシルヴィアンも、ティペットとの共作は新たな創造に結びつかなかったのかもしれない。
(追加:2017年12月25日)

 

1993

The Bern Concert : Howard Riley Keith Tippett

Interchange

リリースは1994年

Recorded Dec 8th 1993 Studio Bern Swiss Radio DRS

キース・ティペットとハワード・ライリーのデュオ3作品目。
本作品での二人は、お互いを挑発することも無視することもなく、協調し合うこともあれば一人しか演奏していない時もあり、どのようにしてこのようなアウトプットになったのか想像もつかない、特異な演奏を行っている。 固定カメラ一つの映像でも残っていれば二人の間で演奏中に何が生じたのかが判ったのかもしれないが、今はもうそれを期待することもでいない。
LP/CD化された以外にも、二人による演奏機会は多くあったと思われるが、そうした演奏機会を通じて過度に馴れ合うことなく切磋琢磨しあった成果が本作品に結集している。
本作品は傑作である。
(追加:2018年10月25日)

 

1994

Poem About The Hero : Mujician

  1. First Verse
  2. Second Verse
  3. Third Verse
  4. Fourth Verse
  5. Fifth Verse

Keith Tippett - Steinway Grand Piano, wood blocks, plastic pan pipe, pebble and maraca
Paul Rogers - Five string double bass
Tony Levin - Drums and percussion
Paul Dunmall - Soprano and tenor Saxophones

Recorded live February 5th, 1994
at The Michael Tippett Centre, Bath, England

Mujician が1994年に行ったライヴを収録した作品。
1分強のインタールード的な曲から、30分超えの曲までバラエティに富んでいるが、曲の長短にかかわらず、どの曲でもひたすら4人の奏者がぶつかりあっている。
聴いていると、複数の怪獣同士が冒頭からラストまでただただ戦い続ける怪獣映画を観ているような気がしてくる。 勿論それだけだと飽きてしまう人もいるとは思うが、どうでもよい人間模様を絡めるくらいなら戦闘場面を増やして欲しい、と思う人もいるわけで、そういう需要に本作品は見事に応えている。
唯一の難点をあげるとすれば、会場の問題なのかマイクのセッティングの問題なのか判らないが、ティペットのピアノの音が奥に引っ込んでしまっている。 それだけは残念である。
(追加:2017年5月25日)

 

1995

Birdman : Mujician

  1. Birdman
  2. Shubunkins
  3. The Hands Are Just Shadows

リリースは1996年

Paul Rogers    Double Bass
Paul Dunmall    Alto And Tenor Saxophones, Chinese Shenai
Keith Tippett    Piano { Woodblocks, Pebbles, Chimes }
Tony Levin    Drums, percussion

Recorded May 6th, 1995 At The Michael Tippet Centre, Bath, England

ティペットが参加しているミュージシャンの作品。
常々ジャズの人達にとってティペットがどのような評価を得ているのか気になっていたのだが、やはり注目されていないようだ。 本作の日本盤のジャズ寄りの人がライナーを書いているのだが、それによるとジャズ・メディアの中ではまるで注目されていないとのことだ。
ロック(というかクリムゾン)から流れてきた自分のような人間が聴いている一方、ジャズの人達には聴かれていない。 所謂ジャズのフィールドで活動している彼らにとって、こうした状況はどうなのだろうか。 少なくとも経済的にはかなり苦しいだろうと想像される。
長尺の曲を中心とした本作品も、いつもながらの緊張感を強いられる強烈な音の連続。
(追加:2007年9月15日)

 

Une Croix Dans L'ocean : Keith Tippett

  1. Une Croix Dans L'ocean

Keith TIppett : piano

Enregistre "LIVE" au l lieme FESTIVAL INTERNATIONAL DE MUSIQUE ACTUELLE DE VICTORIAVILLE le 21 mai 1995 par

ティペットのソロ・ライヴ。
毎度のことながら、圧倒される。 演奏する楽器はピアノだけ、トリッキーな演奏も交えるものの、基本的にはただただひたすら弾きまくる。 文字にしてしまうとそれだけのことなのだが、ワン・パターンに陥ることは全くなく、聴き入ってしまう。
一回のライヴで、ティペットは何曲、何時間位演奏するのだろうか。 本曲は50分弱だが、こんな曲を一度に2,3曲弾いたりは多分できないと思う。 それほどの凄まじさを感じる演奏である。
(追加:2009年10月10日)

 

1997

Baldik : Dean / Dunmall / Levin / Rogers / Roswell / Tippett

  1. Forearmed
  2. Too Suchmuchness
  3. ' K Ad Lib

Elton Dean    Saxes
Paul Dunmall    Saxes
Tony Levin    Drums
Paul Rogers    Bass
Roswell Rudd    Trombone
Keith Tippett    Piano

エルトン・ディーンとポール・ダンモールという2人のサックスと、Mujician が競演した作品。
エルトン・ディーンとキース・ティペットが一緒に演奏する、というのは魅力的なフレーズなのだが、一緒に演奏することによるケミストリーは感じられない。 感じられない、というよりもケミストリーの必要性がない、と言った方が的確なのだと思う。
一聴すればわかるように、凄まじいまでの破壊力を持つ作品である。 このクオリティは2人の作品のいつものことであって、2人が一緒に演奏する!、という聴く側の期待や思い込みなど、ましてや必要ない。
インプロを中心とした3曲とも長尺な演奏だが、聴き終えると1つの音の固まりを短時間にぶつけられたような疲労感を感じる作品である。
(追加:2012年12月10日)

 

Colours Fulfilled : Mujician

  1. Part 1
  2. Part 2
  3. Part 3
  4. Part 4

リリースは1998年

Tony Levin - drums
Keith Tippett - piano [ woodblock, pebble ]
Paul Dunmall - tenor and soprano saxes, E clarinet, bagpipes
Paul Rogers - double bass

Recorded at Gateway Studio, Kingston, UK May 18th 1997

Mujician が1997年に行ったライヴを収録した作品。
私は、キース・ティペットの2013年の来日公演を観る機会に恵まれた。 小さなライヴ・ハウスでのピアノ独演は、ティペットとピアノのとの対峙を目の当たりにすることができる素晴らしい機会であった。
あとはもう Mujician のライヴを観たい。 ある程度の決め事に基づくだろうインプロが、どのような過程で構築されていくのか、その瞬間を目の当たりにしたい。
大勢の観客数は期待できないと思うので、興行的には厳しいかしれない。 それ以前にそもそも Mujician が今も定期的な活動をしているのかも判らないのだが、、本作品を聴いていると益々そう思えてくる。 プリペアード・ピアノの活躍度が目立つ作品ではあるが、勿論通常のピアノを弾きまくるティペットを堪能することができる作品である。
(追加:2017年5月25日)

 

Friday The 13th : Keith Tippett

  1. Friday The 13th

Produced by Keith Tippett

Recorded on Friday the 13th, June, 1997 in Sendai Japan

キース・ティペットの初来日コンサートを収録したライヴ・アルバム。 
50分弱の楽曲が1曲収録されているだけだが、とにかく凄まじい演奏。 インプロを中心とした50分もの曲を一人で演奏していれば、通常なら中だるみに近いスローなパートが差し込まれるのだろうが、ティペットはただただ、ひたすら弾きまくっている。 50分もの間、たった一人で緊張感を維持しながらこれだけの演奏を続けることができるのか不思議に思えてくる。
木片や石等をピアノの中に入れたプリペアード・ピアノによる偶発的な音や、サスティン・ペダルを踏みっぱなしにすることによる分厚い音などトリッキーな奏法も含まれているが、そのトリッキーさがだけが目立ったりしていないことが、この演奏の素晴らしさを物語っていると思う。
聞き流してしまうことなく、スピーカーの前でティペットに対峙してしまう名盤。
(追加:2003年3月10日)

 

1998

Mujician I & II Piano Solo : Keith Tippett

  1. All Time, All Time
  2. I've Got The Map, I'm Coming Home
  3. Dan Sing Music / First Part
  4. Dan Sing Music / Second Part
  5. I Hear Your Voice Again

Recorded On December 3rd And 4th, 1981 (Tracks #1,#2 and #5)
And on June 13th, 1986 (Tracks #3 and #4) In Berlin.

本作品はティペットがソロでリリースした「 Mujician 」三部作の最初の2作品を1998年にCD化したもの。 1,2,5が1982年にリリースされた 『 Mujician I 』 から、3,4が1986年にリリースされた 『 Mujician II 』 からで、4,5が短縮化されている。
『 Mujician II 』 のジャケットを、『 Mujician 』 の薄い紺色を使って再現したジャケットには、長めのコートを着たままピアノを演奏するティペットの姿が収められており、唯一無二の彼の演奏と見事にマッチしている。 作品トータルの完成度も非常に高い名盤だと思う。
(追加:2005年2月11日)
(変更:2018年8月25日)

 

Zen Fish : Dreamtime

  1. Trunk Call
  2. Zen Fish
  3. Little Cinema
  4. Quelle Vie
  5. Papa
  6. And So Tibet
  7. Pygmy Strut
  8. Billy Goes To Town
  9. Call The Devil
  10. Ornette's Nest
  11. Thanks For Tomorrow

Roberto Bellatalla bass Gary Curson alto & soprano saxophones Nick Evans trombone Jim Le Baique drums Keith Tippett piano, woodblocks & pebbles, piano interior & maracca

Recorded at Gateway Studios, Feb 98.

ドリームタイムにキース・ティペットが参加している2作品目。
ドリームタイムの活動は不定期なものだと思うが、前作 『 Cathanger '86 』 のレコーディングから10年以上を経てるが大きな違いは見られない。 ティペットの活躍度も同じく高くなく、管楽器と絡み合う楽曲の中での演奏や ” Ornett's Nest ” でのメランコリックなピアノ・ソロもあるのだが、前者では本気の格闘とは思えないし後者はティペットじゃなくてもよい演奏である。
Mujician としての活動を別にすると、こうしたフォーマットでの演奏に対してのティペットの関心度は、この時期頃低くなっていたのかもしれない。
(追加:2021年2月10日)

 

1999

Bò kay La Vi-a : Francine Luce

  1. Lè La Tè Ka Kléré
  2. Au Fil Du Temps 
  3. A Round 7 
  4. Quand La Vie Nous Sourit 
  5. Pokéya
  6. Not Why! 
  7. Déjà Vu
  8. L'Amour Vaut Bien Une Chanson 
  9. À Petits Pas D'Toi 
  10. An Dlò 
  11. Rencontres
  12. Luna

Francine Luce - voice, water on 5 & 10
Evan Parker - tenor & soprano saxophones, water on 5
Claude Deppa -trumpet, flügelhorn, water on 5
Paul Rutherford - trombone
Keith Tippett - piano, music box
Paul Rogers - double bass
Louis Moholo - drums, percussion

フランス出身のジャズ・シンガー、フランシース・リュース(多分)のソロ・アルバム。
彼女がどのような経緯でこのソロ・アルバムのリリースにまで至ったのかは判らなが、バックが凄い。 キース・ティペットがいて、ポール・ロジャース(ベースのね)、ルイ・モホロ、そしてエヴァン・パーカーという人選で、ボーカリストのデビュー・アルバムをレコーディングするという発想が出てきたところが凄い。 ただその結果として、リュースのヴォーカル・スタイルが正統派ジャズというよりフリキーなのが、彼女自身の資質なのか、それともこのメンバーに触発されたものなのかは判らなくなっている。
当然ながらキース・ティペットは弾きまくっており、ジュリー・ティペッツ以外のヴォーカリストとの絡みを珍しく堪能できる。
(変更:2019年12月10日)

 

2000

Two's and Three's : Elton Dean

  1. He Who Dares
  2. P.R. Department
  3. Uprising
  4. Reconciliation
  5. K.T.    [ Elton Dean  Alto, Keith Tippett  Piano ]
  6. Riolity
  7. The Duke

エルトン・ディーンが1989年にカセット・テープでリリースした 『 Duos 』 と 『 Trios』 を中心に編集した作品。 ティペットの演奏は、前者には1曲、後者には2曲収録されているが、残念ながら本作品には前者からの1曲、” K.T. ” のみが収録されている。
タイトルがそのまんまの ” K.T. ” は、8曲弱のデュオ演奏。 どちらかと言えばディーンのサックスが主体の楽曲で、その隙間をティペットが埋めていく展開。 ティペット中心に聴こうとすると、物足りなさが残る。
(追加:2017年9月25日)

 

Couple In Spirit II : Keith And Julie Tippett

  1. Together
  2. Rain-bow

Keith - piano, woodblocks, pebbles, maraca, bells
Julie - voice, thumb piano, recorder, wind chimes

Live at the Stadtgarten, Cologne

キース&ジュリー・ティペットによるライヴ・アルバム。
これは素晴らしい作品である。 即興演奏であることは前作 『 Couple In Sprit 』 と同じなのだが、ライヴという環境が良い方向に触発したのか、緊張感溢れる内容になっている。
2人による判りやすいコール&レスポンスはなく、お互いに常に対峙しあっている。 対峙しあってはいるが一方的に自分がやりたいことを投げつけあっているのではなく、絡み合っている。 このあたりのギリギリのバランス感覚が、本作品の最大の魅力である。
(追加:2017年3月10日)

 

Viva La Black Live At Ruvo : Keith Tippett, Julie Tippetts, Louis Moholo - Moholo & Canto Generàl

  1. Mra
  2. Thoughts To Geoff
  3. Dedicated To Mingus
  4. Mongezi Feza
  5. Four Whispers For Archie's Chair
  6. Traumatic Experience
  7. Cider Dance
  8. A Song
  9. Dancing Damon
  10. Septober Energy
  11. South African National Anthem
  12. You Ain't Gonna Know Me 'Cos You Think You Know Me

リリースは2003年 Album

Keith Tippett    piano, conduction
Julie Tippetts    Voice
Louis Moholo - Moholo    drums
with
Canto Generàl : Gianna Montecalvo, Cinzia Eramo, Gabriella Schiavone, Teresa Vallarella, Loredana Perrini, Maristella Schiavone    voices
Vittorino Curci    alto sax
Roberto Ottaviano    soprano sax, alto sax
Fabrizio Scrafile    tenor sax
Felice Mezzina    tenor sax
Nicola Pisani    baritone sax
Marco Sannini, Luca Calabrese, Vincenzo De Luci, Vito Mitoli    trumpets & flugelhorns
Beppe Caruso, Lauro Rossi, Franco Angiolo, Michele Marzella    trombones
Giorgio Vendola, Francesco Angiuli    acoustic & electric basses
Livio Minafra    piano, keyboards
Vincenzo Mazzone    drums

Linückea recorded at Gateway Studios Kingston 3-2000.
Let The Music Speak recorded at Gateway Studios for BBC Radio Mazz On 3

ティペット夫妻とルイ・モホロが南イタリアのイタリアのカント・ジェネラルと共演した作品。
複数のサックス奏者、トランペット&フルーゲルホーン奏者、トロンボーン奏者が在籍するカント・ジェネラルと共演した結果、キース・ティペット・グループやルイ・モホロ・オクテット、センティピード、はてはティペットやモホロが参加しているマーク・チャリグのソロ作品の楽曲が収録されており、キース・ティペットのジャズ・ロックど真ん中の時期の活動が再現されている。
もちろん、ニック・エヴァンス、マーク・チャリグ、ハリー・ミラー、そしてエルトン・ディーンもここにはいないが、それでもジャズ・ロック領域で演奏するティペットの魅力を堪能することができる秀作である。
(追加:2020年10月25日)