King Crimson Data Base
    An Album Of Frippertronics

フリッパートロニクスは何かと問われたら、アナログテープでプレイバックさせたギターに、更にギターを重ねて行く手法と答えることになる。
しかし、フリッパートロニクスがMOR3部作の中にクレジットされた当時、『 Exposure 』 のライナーを読んでも、それが概念なのか奏法なのか、それともエフェクツなのか全くわからなかった。 フリップの中で単なる奏法と取られたくないという思いがあったことが原因なのかもしれない。
だがその後 『 God Save The Queen / Under Heavy Manners 』 と 『 Let The Power Fall 』 がリリースされ、その実体が明らかになっていく。 明らかになっていく過程で、聴く者に戸惑いが生じたのも事実である。

God Save The Queen / Under Heavy Manners    1980年

  • Side A - God Save The Queen
  1. Red Two Scorer / レッド・トゥー・スコアラー
  2. God Save The Queen / ゴッド・セイブ・ザ・クィーン
  3. 1983 / 1983
  • Side One - Under Heavy Manners
  1. Under Heavy Manners / アンダー・ヘヴィー・マナーズ
  2. The Zero Of The Signified / ゼロ・オブ・ザ・シグニファイド
  • Side A と Side One が別作品で、A面がフリッパートロニクスのみの単独作品で、One面がフリッパートロニクスに後からバンド・フォーマットの演奏が加えられている。
    リリースされた当時は、元キング・クリムゾンのフリップによる難解な作品、という評価が多かったと記憶している。 所謂元プログレ勢がポップな作品をリリースしていた時期だけに潔しと思われたのかもしれないが、フリップに対抗意識など全くなかったと思われる。
    フリッパートロニクス独演とフリッパートロニクスの素材利用というパターンは、この後20年以上フリップが続ける行為であり、好きだからやってる、以外のなにものでもないと思う。
    残念ながら本作品はCD化されていない。 同じくCD化されていない 『 The League Of Gentlemen 』 とマージされた上で、『 God Save The King 』 としてリリースされた際に初めてCD化された。 Side A からは収録されていないため、フリッパートロニクスの演奏を確認するには中古アナログ盤を探すしかないが、見つけるのはそれ程困難ではないはず。
  • 『 Under Heavy Manners 』 を含めたフリッパートロニクスの演奏は以下から収録されている。
    ” Red Two Scorer ” は、7月30日のバークレイのタワーレコードでの1曲目。
    ” God Save The Queen ” は、7月30日のバークレイのタワーレコードでの2曲目。
    ” 1983 ” は、7月30日のバークレイのタワーレコードでの2曲目。
    ” Under Heavy Manners ” のフリッパートロニクスのループは、8月8日のカルガリーのプラネタリウムでの1曲目。
    ” The Zero Of The Signified ” のフリッパートロニクスは、7月25日のロサンジェルスのマダム・ウォン邸の2曲目。

Let The Power Fall    1981年

Let the Power Fall

  1. 1984
  2. 1985
  1. 1986
  2. 1987
  3. 1988
  4. 1989
  • An album of Frippertronics
  • Produced and Engineered by Robert Fripp
  • フリッパートロニクスのアルバム、とわざわクレジットされているように、全編フリッパートロニクスのみで構成された初めての作品。 
    日本盤LP帯の、『ギターとテープの連動システム「フリッパートロニクス」を駆使してフリップが描く、神秘で荘厳な音宇宙・・・』という煽りが、当時この作品をセールスする上での難しさを物語っている。 「神秘」とか「音宇宙」という言葉に頼らざるを得なかったのはわからないでもないが、不必要に崇める必要は無いと思う。 フリップが、大好きなフリッパートロニクスの演奏を収録した作品、と捉えれば良いのだと思う。
    同様に、Drive to 1981 の3部作の一つ、という本作品に対するフリップの位置づけも、70年代後半から80年代初頭にかけてフリップが多用した標語の一つに過ぎないと割り切れば良いと思う。
    ただ、個人的にはフリップのはったりと雑誌での絶賛記事を鵜呑みにし、この作品の良さがわからなければいけないという思いこみから、かなりの回数聴きこんでいる。 良い悪いは未だわからないし、そういう判断をする必要がないこともわかっているが、聴いた回数が多い分耳に馴染んでいる。 アナログ・テープのループに頼っているだけに、後のサウンドスケイプほど音色にバラエティさはないが、フリッパートロニクス/サウンドスケイプものの中では最も気に入っている。
  • 本作品は1979年4月から8月に行われたフリッパートロニクス・ツアーから収録されている。
    ” 1984 ” は、8月4日のバンクーバーのロブソン・スクエアー・シアターでの2曲目。
    ” 1985 ” は、8月4日の1曲目。
    ” 1986 ” は、7月30日のバークレイのタワーレコードでの2曲目。
    ” 1987 ” は、8月6日のバンクーバーのロブソン・スクエアー・シアターでの演奏。
    ” 1988 ” は、6月22日のミネアポリスのウォーカー・アーツ・センターでの演奏。
    ” 1989 ” は、7月29日のサンフランシスコのマビュヘイ・ガーデンズでの演奏。

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