King Crimson Data Base
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Live In Central Park, NYC 1974  -2000-

  1. Walk On ... No Pussyfooting ( Fripp, Eno ) / ウォーク・オン…ノー・プッシーフッティング
  2. 21st Century Schizoid Man ( Fripp, Lake, McDonald, Giles, Sinfield ) / 21世紀のスキッツォイド・マン
  3. Lament ( Fripp, Wetton, Palmer-James ) / ラメント
  4. Exiles ( Cross, Fripp, Palmer-James ) / エグザイルズ
  5. Improv: Cerberus ( Fripp, Wetton, Bruford, Cross ) / インプロヴィゼイション:ケルベロス
  6. Easy Money ( Fripp, Wetton, Palmer-James ) / イージー・マネー
  7. Fracture ( Fripp ) / フラクチャー
  8. Starless ( Cross, Fripp, Wetton, Bruford, Palmer-James ) / スターレス
  9. The Talking Drum ( Cross, Fripp, Wetton, Bruford, Muir ) / トーキング・ドラム
  10. Larks' Tongues In Aspic : Part 2 ( Fripp ) / 太陽と戦慄パート II

Robert Fripp    guitar, mellotron, electric piano
David Cross    violin, mellotron, electric piano
John Wetton    bass guitar & vocals
Bill Bruford    drums, percussion

July 1, 1974

King Crimson Collectors' Club の第10弾としてリリースされた本作品は、『 Red 』 のレコーディング直前、第3期クリムゾン最後のライヴを収録したもの。 
King Crimson Collectors' Club の主旨の一つに海賊盤の排除があり、そのために初出貴重音源の発掘や、音質の大幅改善を対抗要素にしてきたわけだが、本作品はそのどちらも満たしていない。 とは言え、第3期クリムゾンの最後のライヴということだけで充分貴重だと思うし、音質については、まぁ我慢出来ないこともない。 
バンドとしてのアンサンブルがギリギリのところで保たれており、緊張感の高い(高すぎる)演奏の連続で、1枚聴き終わると良くも悪くもとても疲れる。
日本では、『 The Collectors' King Crimson Volume 4 』 の1作品としてリリースされている。

  1. ” Walk On ... No Pussyfooting ” は、この時期のライヴのオープニングで定番のフリップ&イーノのテープ再生。
  2. ” 21st Century Schizoid Man ” では、クロスのバイオリンがいつになく目立っている。 フリップのギター・ソロも格好良いが、そのバックでのリズム隊がちょっとたるみ気味なのが残念。
  3. ” Lament ” は、2回目のギター・ソロの途中でウェットンのベースが急激にブリブリと鳴り出すところが格好良い。 ラストのユニゾン・パートはそこそこ。
  4. ” Exiles ” では、特にフリップ側のメロトロンの調子が悪く、クロスのメロトロン+フリップのギターのパターンの部分の方が安心して聴いていられる。 メロトロンをバックにしたウェットンのソロは、音がこもり気味ながらも素晴らしい演奏。
  5. ” Improv: Cerberus ” は、前半部分は各自がバラバラに演奏をしすぎていてあまり楽しむことは出来ない。 しかしながら、後半以降でのクロスらしからぬ暴力的なメロトロンとフリップのギターの絡みがとてもスリリング。
  6. ” Easy Money ” は、ウェットンの独壇場。 総じてこの日のウェットンのプレイは素晴らしいが、この曲ではメロトロンやギター以上に目立っている。
  7. ” Fracture ” は、やはり名演。 スコアを基本にした楽曲におけるここまで徹底した演奏、つくづく生で聴きたかったと思う。 曲後半に一瞬音飛びするところがあるのは、元のテープによるものと思われる。
  8. ” Starless ” は、やはり後のスタジオ・テイクとアレンジがほぼ同じ。
  9. ” The Talking Drum ” は、いつも以上にフリップとクロスが激しく演奏を行っている。
  10. で、シームレスに ” Larks' Tongues In Aspic : Part 2 ” と続く。 破綻寸前のバンドを象徴するかのような暴走気味な演奏は、熟れすぎ一歩手前の果実といったところで、評価は別れるところだと思う。 個人的には下痢をしてでも食い尽くしたいが。
    ノン・クレジットながら、最後にフリップ&イーノが再びテープ再生されて終了。

(追加:2001年12月25日)