King Crimson Data Base
    The League Of Crafty Guitarists

リーグ・オブ・クラフティ・ギタリスツ ( 以下 「 LCG 」 とする ) の母体となるギター・クラフトについては、『 ロバート・フリップ キング・クリムゾンからギター・クラフトまで 』 ( エリック・タム著、塚田千春訳、1993年宝島社 ) について詳しく記載されており、ここではその説明を割愛する。
本ページにおいては、以下のアルバムを対象に、LCGについて言及していきたい。

『 Live! 』 : Robert Fripp And The League Of Crafty Guitarists
『 Lady Or The Tiger? 』 ( のB面の ” Discourager Of Hesitancy ” )
    : Toyah And Fripp featuring The League Of Crafty Guitarists
『 Show Of Hands 』 : Robert Fripp And The League Of Crafty Guitarists
『 Intergalactic Boogie Express 』 : Robert Fripp And The League Of Crafty Guitarists
『 The Bridge Between 』 : The Robert Fripp String Quintet  

The League of Crafty Guitarists Live  Show of Hands  Intergalactic Boogie Express: Live in Europe 1991  The Bridge Between

LCG名義のアルバムにおける収録曲及びその作曲者について

 

Title 作曲 Live! Show Of Hands Intergalactic Boogie Express The Bridge Between
A Connecticut Yankee In The Court Of King Arthur Gavin   9 1  
A Fearful Symmetry Fripp / LCG 9      
All Or Nothing I Fripp 7      
All Or Nothing II Fripp 5      
An Easy Way Lams   6    
Are You Abe? (Ready And Able To Rock'n' Roll) Gorga   11    
Askesis Gevalle   3    
Asturias Lams   18 15  
Bicycling To Afghanistan Golden   4   6
Blockhead Richards       8
Blue Fripp / Gunn       7
Burning Siesta Nunez   14    
Cheesballs Ball     17  
Chiara Lams   17    
Chromatic Fantasy Gunn       4
Circulation Fripp or LCG 8 16    
Circulation I Fripp & LCG     4  
Circulation II Fripp & LCG     12  
Contrapunctus Lams       5
Corrente Lams     8  
Crafty March Fripp / LCG 11      
Driving Force Fripp     9  
Ease God's Sorrow Leavitt   19    
Empty Magazine Leavitt   15    
Fireplace Ball     13  
Flying Home Colden / McSurely     11  
Fragments Of Skylab Russino     14  
Groove Penetration Buttram     10  
Guitar Craft Theme I : Invocation Fripp 1      
Guitar Craft Theme II : Aspiration Fripp 6      
Guitar Craft Theme III : Eye Of The Needle Fripp 4 2 7  
G Force Gavin     6  
Hard Times Gorga   13    
Here Comes My Sweetie Leavitt   5    
Hope Gunn       3
Intergalactic Boogie Express Fripp     5  
Kan-Non Power Moriya       1
Larks' Thrak Fripp     3  
Listen Leavitt   1    
Passacaglia Lams       9
Prelude Circulation Bach     16  
Prelude In C Minor Bach     18  
Rhythm Of The Universes Gavin     2  
Scaling The World Ball   7    
Spasm For Juanita Gorga   12    
The  Chords That Bind Fripp 3      
The Moving Force Fripp   8    
The New World Fripp 10      
This Yes Leavitt   10    
Tight Muscle Party At Love Beach Essex 2      
Threnody For Souls In Torment Fripp / Gunn       10
Wabash Cannonball Ernst     19  
Yamanashi Blues Lams       2
フリップによる曲、もしくはフリップとLCGの共作曲の占める割合 10/11 2/19 6/19 2/10

注):作曲者欄における斜体文字はアレンジャーを表す。

Live! 

1986年にリリースされた本アルバムは、フリップが作曲に絡んでいない曲が1曲しかないこと、ほぼ単独による曲 ( ” Crafty March ” ) が収録されていることから、フリップのソロ・アルバムの1つとしての印象が強い。
フリップにしてみれば本意ではないかもしれないが、やはり特筆すべきは ” Crafty March ” だと思う。 フリッパートロニクスにギター・ソロをダビングするというパターンは、意外に新鮮で味わい深い。 何よりもギターの音が妙に艶っぽい所がよい。

Show Of Hands

1991年にリリースされた本アルバムは、全作から一転、全19曲の内フリップ絡みの曲は2曲のみである。 
全作がフリップ色が強すぎたことを踏まえたのか、多分に「LOGとしてのアルバム」を意識いているように思える。 このことは、フリップの名前が「Guitarists」の一人としてクレジットされていること、及び前作ではフリップ名義の作曲であった ” Circulation ” がLOG名義でクレジットされていることからも裏付けることができる。

Intergalactic Boogie Express - Live In Europe 1991 -

今のところLCGの最新 ( 最後? ) のアルバムである本作は、1995年にリリースされている。 全19曲中フリップ絡みの曲は6曲と、過去2作と比べて一番バランスが良い。 
3作連続して収録されている ” Eye Of The Needle ” の出来具合、及び前2作に収録されている ” Circulation ” とその発展形 ( と思われる ) ”Circulation I” 及び ” Circulation II ” の比較により、本作がLCGとしてのある種の完成形であることがよくわかる。
低予算でレコーディングされたであろう 「 スタジオ・アルバム 」 である前作より、「 ライブ・アルバム 」 である本作のほうが、スタジオでのエフェクト処理も多くなされており、完成度は高い。

The Robert Fripp String Quintet について

1993年にリリースされた、The Robert Fripp String Quintet の 『 The Bridge Between 』 は、位置づけが曖昧な作品である。 クレジットにある通り、カリフォルニア・ギター・トリオ ( 以下 「 CGT 」 とする ) と、フリップ及びガンの共演なのだが、まさに 「 一緒に演奏している 」 作品であり、CGTとフリップ ( あるいはガン ) のどちらが主導をとるかによって、極端なまでに曲の性格が代わってしまう。
DGMからのリリース作品であるだけに、「 契約のためにやむなくリリースした作品 」ではなく、リリースまでの経緯が不明である。

  1. Kan - Non Power ” と ” Yamanashi Blues ” はCGTの 『 Yamanashi Blues 』 と殆ど同じアレンジ。 時折フリップのギター、ガンのスティックによる効果音が入る程度。
  2. ガンのアレンジによる ” Hope ” は、CGTのフリッパートロニクスをバックにしたガンのスティック・ソロが聴ける。
  3. Chromatic Fantasy ” は、ガンのスティックによるバッハの独演。
  4. Contrapunctus ” は、本作唯一のスタジオ・レコーディングによる曲。 CGTによるバッハの演奏で、フリップとガンはレコーディングには参加していない。
  5. 『 Show Of Hands 』 にも収録されている ” Bicycling To Afghanistan ” も、フリップとガンは効果音程度の参加。
  6. Blue ” は、ライブ・テイクにスタジオでサウンドスケイプをダビングした曲。 フリップとガンの2人による曲で、フリップによるギター・ソロが続く。 4分3秒から4分20秒までの間に、” Starless ” のギター・ソロと同じメロが出てくる。
  7. Blockhead ” は、多分本アルバムの中で、CGTとフリップ及びガンの共演が一番効果的になされており、両者が絡む展開はなかなか格好良い。
  8. Passacaglia ” は、CGTによるバッハの演奏に時折ガンのスティック・ソロ、フリップの効果音が重ねられるだけ。
  9. Threnody For Souls In Torment ” は、フリッパートロニクスとスティックだけの曲。 同じパターンでフリップは、シルヴィアン&フリップの初来日時に観客を睡魔との戦いに陥れている。

LCGのメンバー

「メンバー」という表現が適切であるかは別にして、アルバム毎の参加者は以下の通りである。

  Live! Lady Or The Tiger? Show Of Hands Intergalactic Boogie Express  
Andrew Essex      
Bart Lams     *)1
Bryan Helm      
Cathy Stevens
( Viola )
      *)2
Claude Gillet      
Curt Golden  
Danny Howes      
David Mazza        
David Pittaway      
Guido Ernst      
Hernan Nunez       *)3
Hideyo Moriya     *)1
James Hines III      
John Durso      
John Miley      
John Novak      
Jon Diaz      
Mark Tomacci      
Mike Gorman      
Nigel Gavin     *)4
Patricia Leavitt
( Voice )
       
Paul Richards     *)1
Pietro Russino        
Ralph Gorga        
Roy Capellaro      
Steve Ball     *)5
Steve Jolemore        
Terry Blankenship      
Tobin Buttram      
Tony Geballe   *)6
Trey Gunn    
Victor McSurely        

恐るべし、フリップ。 アルバムを発表順に並べたために一目瞭然だが ( 『 Live! 』 と 『 Lady Or The Tiger? 』 は同時期 )、一度不参加となったメンバーには、復活の機会は与えられていない。 勿論これには自らの意志でギター・クラフトへの不参加を決めた者も含まれているはずなので、全てがフリップの意志によるものではないのだが...

またLCGを含め、ギター・クラフト出身者には以下の人物がいる。

Bart Lams, Hideyo Morita, Paul Richards    *)1

The California Guitar Trio を3名で結成、『 Yamanashi Blues 』 ( 1993 )、『 Invitation 』 ( 1995 )、『 Pathways 』 ( 1998 )の3枚のアルバムをDGMよりリリースしている。

Cathy Stevens    *)2

ヴィオラ奏者である彼女は、Europe String Choir のメンバーとして、1995年にDGMより 『 The Starving Moon 』 をリリースしている。
また、彼女の影響により、フリップはアレキサンダー・テクニックをギター・クラフトに導入している。

Hernan Nunez    *)3

Los Gauchos Alemanes のメンバーとして、『 Hot Fat Fish 』 を1994年にDGMよりリリースしている。
また、初期からのメンバーである、Fernando Kabusacki と Martin Schwutke もギター・クラフト出身である。

Nigel Gavin    *)4

Gitbox のメンバーとして、1995年にDGMより 『 Touchwind 』 をリリースしている。
また、パット・マステロットのバンド、Prometheus のアルバム 『 Prometheus 』 においてベースを担当している。

Steve Ball   *)5

前述の Nigel Gavin とともにパット・マステロットのバンド、Prometheus のアルバム 『 Prometheus 』 においてヴォーカル、ベース、キーボード等を担当している。
また、当初3人であった Los Gauchos Alemanes に後から参加している。

Tony Geballe    *)6

Sunday All Over The World の  『Kneeling At The Shrine 』 と同時期にリリースされた、トーヤの 『 Ophelia's Shadow 』 において、ギターを担当している。
トーヤとのラヴラヴ状態を公言していた当時のフリップが、最愛の妻トーヤのアルバムで自分の代わりにギターを演奏することを許可した(?)ことを踏まえると、地位は高いはず。

Bill Forth

Ten Seconds のメンバーとして、1996年にDGMより 『 Ten Seconds 』 をリリースしている。
LCGとしてのレコーディングはない。

Bill Rieflin

元ミニストリーのドラマー。
LCGとしてのレコーディングはないが、ドラマーとして 『 Ten Seconds 』 で6曲演奏している。

Eric Tamm

『 Robert Fripp From King Crimson To Guitar Craft 』 の著者。
彼自身、ギター・クラフトの全てを否定しているわけではないが、この本を読んでギター・クラフトに参加したいと思う人はいないはずである。

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