1994/ 9/28 Prix D'Ami, Buenos Aires, Argentina
『 VROOOM 』 をレコーディングした後の Double Trio Crimson としての初ライヴを収録した作品。
DGM Live の解説によると、招待客とプレス関係者に向けてのリハーサルのようなものだったらしい。 クリムゾン史上において新編成でのレコーディングが先行してライヴが後となるパターンは珍しく、それだけに公開リハーサルという形で慎重を期したのかもしれない。
アルゼンチンの観客にしてみれば Double Trio フォーマットでのクリムゾンを世界に先駆けて体験できたのは幸せだったと思う。 その一方でこの段階で 『 VROOOM 』 は発表されておらず、” VROOOM ” が2回演奏された上に ” Red ” と ” VROOOM VROOOM ” も出てきて何がなんだか判らなかったのではないかと想像できる。
(追加:2024年3月25日)
1994/ 9/29 Prix D'Ami, Buenos Aires, Argentina
アルゼンチンのブエノスアイレスでのお披露目2日目、前日から ” Matte Kudasai ” と新曲 ” People ” が追加されている。
その ” People ” はインスト・ヴァージョンなのだが、ダブル・トリオの編成が活かされた演奏で後のヴォーカル・ヴァージョンより遥かに格好良い。
また初日から演奏されている ” Funky Jam ” は、同年5月の 『 VROOOM 』 のレコーディング・セッションを収録した 『 The VROOOM Sessions 1994 』 に収録されている ” Fashionable ” が元曲となっている。 ” People ” 程の完成度は無いがダブル・トリオとしての可能性が感じられる楽曲である。
ちなみに同アルバムには ” Funky Jam ” という同名異曲が収録されていてちょっとややっこしい。
(追加:2024年3月25日)
1994/ 9/30 Prix D'Ami, Buenos Aires, Argentina
Double Trio Crimson のお披露目3日目の演奏。
この日を最後に ” People ” のインスト・ヴァージョンはヴォーカル・ヴァージョンに変更され、” Funky Jam ” という名の ” Fashionable ” は演奏されなくなる。
インスト・ヴァージョンの ” People ” の完成度は高くヴォーカル・ヴァージョンに変更する必要性は感じられないし、” Fashionable ” はダブル・トリオの潜在力を秘めておりライヴを重ねることで成熟する可能性があったはずである。 ヴォーカル曲を増やしていったのはエイドリアン・ブリューの趣向が優先されたのか、それともバンドとしての総意だったのか判らないがどちらにしても勿体ない。
(追加:2024年3月25日)